ドラクエ3の世界、正確に言えばアリアハンなどがある上の世界は、現実の世界地図を模している。
ド有名なところで言えば、ジパングはジャパン、つまり日本だ。そのためちゃんと地図上でも日本っぽい形をしている。
今回はこのドラクエ3世界の国や地域の名前に対応する、現実世界の国や地域の名前を頑張って当てたいと思う。
知っているのもあるが、知らないものや忘れてしまったものもあるので、自分のリアル知識に頼ってなんとか当てたい。あとドラクエ3の世界地図を参照するのは許してほしい。現実の世界地図は参照しない。それは記憶に頼る。
アリアハン
これはたしか存在しない大陸で、伝説のムー大陸だったはず。
勇者の出身地ということで、実在する地域にするよりは伝説の大陸をチョイスしたほうが色々と軋轢を生まないだろうという大人の判断か、それとも単にかっこいいからか。
答え
30周年記念のときのドラクエミュージアムで展示されたアリアハンの設定に「ムー」という記述があったためほぼムーで確定。確かに書いてあったような。
アリアハンという名前については諸説あるようだが、確実なものはまだない様子。
ロマリア
これは、イタリアと、その首都ローマを合わせてロマリアだろう。世界地図的にもちょうどイタリアの位置にある。ローマの位置かは知らない。
「すべての道はローマに通ず」という言葉がある通り、勇者の旅の扉からの道はロマリアに通じていたんだなぁ。
答え
ローマ+イタリアということで当たり。
ロマリアにはモンスター闘技場があるが、それはローマにコロッセオがあるからだろうというのが調べていたら出てきた。なるほど!
カザーブ
カ、カザフスタン?ロマリアよりもさらに北に位置する村だが、この位置にカザフスタンってある?あ、でもありそうな気がする。全然自信ないけど。
答え
カザフスタンという説が有力なよう。
しかしなんと、ドラクエ3発売当時にはまだカザフスタンという独立国は存在しない様子。また実際のカザフスタンの位置とカザーブの位置はかなり離れており、本当にカザフスタンなのか?という意見もある。
助けて。
シャンパーニの塔
これはフランスのシャンパーニュ地方が元だろう。位置的にも間違いではないはず。シャンパーニュ地方で作られたスパークリングワインの中でも条件を満たしたものがシャンパンであり、それ以外はシャンパンではない、という豆知識は持ってる。なのでシャンパン気分を味わいたかったらスパークリングワインを飲めばいい。
答え
シャンパーニュ地方で当たり。特にひねりもなく。
ノアニール
これは、位置的にも北欧っぽいので、ノルウェー?エルフの住む森があるだけあって、森が特徴的な地域だと思われる。そしてノルウェーといえば、ビートルズや村上春樹の『ノルウェーの森』だろう。多分これは合ってる。
答え
こちらは堀井さんお墨付きでノルウェー、当たり。
北欧の森の中エルフの力で眠りにつくなんて神話チック。
アッサラーム
これは確か、イスラム圏の挨拶が元ネタだったはず。アッサラーム。位置的にもそんな感じはする。
でも実際の地名はわからない。イラクとか?
答え
イラクあたりで間違いなよう。
行ったことがないため、まさにアッサラームのような場所だとイメージしている。
イシス
これはエジプトでよろしいか?ピラミッドがあるし。ピラミッドやスフィンクスはいかにも砂漠の真ん中に建っていそうだが、意外と近くにケンタッキーフライドチキンがあるらしい。
ちなみにSFC版ドラクエ3の公式ガイドブック末尾の地図にはイシスが載っていない。ミスか?
答え
エジプトの女神イシスが元ネタということでエジプトで決まり。
ただ位置的にはエジプトじゃないっぽい。気にしなくてもよさそうだが、それによりさらなる考察ができると考えると気にしたくなる。
ポルトガ
これは簡単ポルトガル。
インドの胡椒を目指して出発したコロンブスが、アメリカ大陸についてそこをインドだと世界レベルの勘違いをしたのは有名な話。作中の胡椒一粒黄金一粒とは現実でも同じだったようで、そんなポルトガで胡椒と交換に船がもらえるというのはさすがのシナリオ。
答え
これはポルトガルで当たり。特に何のひねりもなし。
バハラタ
町の名前からはまったく見当もつかないが、位置的にはインドか?聖なる川が有名でそこで身を清めるらしいので、これは恐らくガンジス川のことだろう。
でもバハラタってどこから来たんだろう。
答え
インドはヒンドゥー語で「バーラト・ガナラージャ」であり、そのつづりは『Bhārat』。そこからバハラタらしい。うーむ、一つ賢くなった。
ダーマ
多分これも元ネタがあるはずなんだが、わからない。ダーマからダルマっぽい印象も受けるため、仏教などが関係ありそう。位置的にもそれこそインドやチベットあたりではないか?賢者になるためには悟りを開く必要があるため、あながち間違いではない気がする。
答え
やはりダルマ説が有力のようだが、ダライ・ラマ説もあるらしい、興味深い。
ダルマは「法」を意味する仏教用語だそうで、ドラクエプレイヤーとしては当たり前のダーマにそんな意味が!とびっくり。生き方を変えることができるのだから、それ相応の名前になるのだろう。
あとガルナの塔はカルマ(業)が由来という説があるらしい、なるほど!
ムオル
わからない。位置的には、中国?ロシアか?ジパングがだいぶ南にあるとはいえ、ちょうど半島っぽい形になっているためカムチャツカ半島かな?という印象を受ける。でもムオルは本当にわからない。
答え
アムール川のアナグラムという説が有力。まずアムール川がわからんのだが、色々なところから地名を付けたんだなと思うとドラクエ3ほんとすごい。
テドン
これもわからない。
位置的には南アフリカ?しかしそれくらいしかわからない。テドン、テドン、テドン?
答え
元ネタはないっぽい。ここまで来てないなんてことある?と思うが、テドンは死者の町なのでさすがに元ネタがあったらあれかなぁとなったのだろうか。
ランシール
位置は完全にオーストラリア、しかしランシールという言葉がどこから出てきたかわからない。近くにある地球のへそはエアーズロックだろう。
ちなみにオーストラリアの首都はキャンベラだが、これはシドニーとメルボルンどっちを首都にするかもめた結果、中間地点にあるキャンベラにしようとなったらしい。間を取るという解決策が首都に使われるのすごい。
答え
オーストラリアのランセリンという村ではないかというのが有力。なんだか急にマイナーなところ持ってきたなと思ったが、語感がいい感じなのでたまたまお眼鏡にかなったのかな?
エジンベア
これは元ネタがイギリスであることは非常に有名。イギリスのエディンバラが由来で、スコットランドの首都でもある。
なのだが、なぜエジンベアの人たちは外から来た人を田舎者扱いするのかは謎。ジパングは鎖国していた歴史があるからじゃないかなと考えられるが……。
答え
こちらもエディンバラが元ネタで当たり。特にひねりはなしだが、なぜ田舎者扱いされるのかは結局謎。
スー
これはアメリカ、それも未開の地であった時代のアメリカだろう。スーという名前の由来はわからないが、ここに住む人は喋り方がいわゆる「インディアン、嘘つかない」的な感じであり、作中でも「インディオ」という言葉が出てくる。
現代では絶対にできない表現だが、ジパングの「ガイジン」同様当時を知る重要な要素なので今後リメイクしたとしても訂正しないでくれ。
答え
アメリカの先住民、「スー族」からきているそう。スー族は馬に乗って活動する民族だったようだ……そういえば喋る馬がいたな、たしかに。
サマンオサ
わからない。サマンオサくらいわかりそうなものだが。位置は南アメリカ、ブラジルなどがある位置か?しかしブラジルっぽい語感でもないが……。
お手上げ。
答え
アマゾン(Amazonas)のアナグラムでサマンオサです。これはうまい名づけ!!
グリンラッド
どう考えてもグリーンランド。グリーンランドは実際には氷の土地で、緑などないのだが、少しでもイメージをよくするためにグリーンランドという名前にしたとかなんとか、そんな説がある。
答え
グリーンランドで正解。グリンラッドも氷におおわれているんだよなぁ。
ネクロゴンド
いやないだろと思いつつ、もしあったら困るので一応。でもネクロはネクロマンサーという言葉からも「死」とかそういう意味だと思われるので、あるとしたらゴンド?単に濁点で強そうだからという気もする。ギアガの大穴も濁点で強そうだからだと思う。
答え
堀井さん自身が「語感」と言っているそうなので、語感。
ただ、ギアガの大穴についてはあながち語感でもないかもしれない。ギアナ高地というところの山には穴が開いているそうなので、ギアナ高地が有力。
今回そもそも取り上げ忘れた元ネタのある地域
アープの塔
OK牧場の決闘で有名なアープ兄弟が恐らく元ネタ。決闘が行われた都市トゥームストーンが近いため。OK牧場の決闘は西部劇の定番として何度か映像化されているそうなので興味があればぜひ。OK牧場ってガッツ石松さんでしか知らなかったんですけど、他にも心理学用語としてのOK牧場があるらしく、調べれば調べるほど面白いです。
レイアムランド
南極北部はグレアムランドと呼ばれており、そちらが由来であるというのが有力。
意外と当たったような外したような?
もっと実際の国名や都市名をもじったものばかりだと思っていたが、実際はもっと細かい地名や山の名前など多岐にわたって元ネタが存在した。
たしかに、ナジミの塔(馴染み)やルザミ(見ざる)などドラクエ節~というのもあるので納得。
実際にあるものの名前を、違和感なくドラクエの世界に落とし込むとは……脱帽でしかない。
(文・やなぎアキ)
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