デルカダールの王として16年もの間民衆の目を欺いたウルノーガ。
その16年間の大半を王として過ごしながらも、世界を手中に収めんとするウルノーガとしても過ごしていたことだろう。
彼の日常は一体どのようなものだったのだろうか。
王としての政務
王様っていうのは大体玉座に座っている。実際の王様がどうかは知らないが、ドラクエの王様は大抵座っている。
つまりウルノーガは一日の殆どの時間を王の姿のまま椅子に座って過ごすのだ。
そしてきっと、その場で政務を執り行っているのだろう。
ドラクエの王様が忙しそうにしているところはあまり見たことがないが、きっとデルカダールほどの大国を治める王は忙しいのだろう。
一日の大半を王の仕事に費やしているのだ。
夜な夜な計画を立てるウルノーガ
しかしウルノーガの真の目的は王としてデルカダールを治めることではない。
世界をその手に掌握させることだ。
そのための計画を立てる必要がある。もちろん計画は立てるだけではいけない。実行に移す必要がある。魔物の部下はもちろんのこと、人間の部下も必要だ。上手く取りよって懐柔していかなければいけない。
勇者がもしかしたら生きているかもしれない、そうなると脅威だ。そのため、いつかどこからともなく勇者が現われたときのために円滑に処理ができるようシミュレーションをしていくことも必要だ。
計画すべきことは多い。
寝不足なウルノーガ
魔物だって寝る。フィールド上の魔物が寝ている姿を見せることからも明白だ。ならば当然ウルノーガだって睡眠が必要だろう。しかし彼は日中は王として過ごし、世界征服の計画を立てるどころではないはずだ。ならば夜しか時間は取れない。世界征服のためには悠長に時間を使っている暇はない。逃してしまった勇者が一体どこにいるのか、それを考えれば一刻も早く計画を立て、実行に移さなければ。こうしてウルノーガは睡眠時間を削ってはなんとか時間を捻出し、夜な夜な計画を立てていく。もうケーキをつまみ食いなんてしている暇はないのだ。
修行も怠らないウルノーガ
座って政務をこなしたり、夜な夜な計画を立てて実行に移していては、いつしかその魔道士としての腕が鈍ってしまうだろう。もし勇者が成長し牙を向いたときに、戦う力がウルノーガ自身に皆無であれば、すべてが無駄になる。さらに勇者がすでにいなかったとしても、力を持つことに損はない。人は圧倒的力にはひれ伏すしかないのだ。
魔法の腕を磨くことはもちろんのこと、計画が成就し命の大樹に納められた剣を手に入れることができた時を考えれば剣術も磨く必要がある。ウルノーガはもともとは魔法使い。剣の心得などない。デルカダール王にはどうやら剣の心得があったようだが、そのアドバンテージだけでは民衆を跪かせるには不安が残る。
睡眠時間を削ってフラフラになりながらも、たまには体を動かしたいなどと言いながら剣を振り回し、魔法の特訓も欠かさない。
エナジードリンクに頼るしかないウルノーガ
ここまで想像してきてわかった。ウルノーガは忙しすぎる。寝る暇も休む暇もない、常に自分を偽っており、正体がバレてはいけないので神経を研ぎ澄ませている。
それによりどんどんたまるストレス。寝不足スパイラル。しかし休んでいる時間はない。
飲むんだ!エナジードリンクを!レッドブルでもモンスターでもゾーンでも構わん!積みあげろ!エナジー缶を!塔を築き上げろ!
翼だ!翼を授けるのだぁあああ!!!
ウルノーガさん、お疲れ様です。
(文・やなぎアキ)
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