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【ドラクエ11】ドラクエ11は親子のエピソードがどれも最高

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ドラクエではたびたび親子の物語が描かれていますが、ドラクエ11では実にたくさんの親子が描かれています。

そのどれもが最高なので紹介したいです。

 

 

勇者とアーウィン

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主人公である勇者がユグノアの王子であることがわかるのは比較的早い段階ですが、実の両親の話に触れるのは旅の中盤です。

勇者は過去のユグノア城の記憶に飛び、一体なぜユグノアが滅ぶことになったのかを目の当たりにします。そのときに父親と初めて会うことになるのです。

父であるアーウィンは、魔物に襲撃された城を守ることもかなわず、デルカダール王に無実の罪をかぶせられ、愛する家族とは二度と会うことがかなわず絶望のうちに息絶えます。その絶望を狙う魔物によって、安らかに眠ることもできず食い物にされていました。

そこを救ったのが、立派に成長した息子、勇者なのです。

たった少しだけとはいえ、成長した息子の姿を見れて、そして勇者もまた父と言葉を交わすことが出来るこのシーンは涙なしには語れません。父を救いたい!と願う彼の気持ちが、勇者の力を取り戻させた名シーンです。その後アーウィンは愛する妻と一緒に安らかな眠りにつくのですが、ここはドラクエ5のパパスとマーサを思い起こさせてファンは再びの涙ですね。

 

シルビアとジエーゴ

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シルビアはソルティコの騎士の家系に生まれましたが、あるとき町にやってきたサーカス団に感化され「人々を笑顔にすることこそが自分の騎士道である」と気づき勘当同然で家を飛び出しました。以来、父親は旅芸人である自分をよく思っていないであろうと思い家に帰っていなかったのですが、ある親子をきっかけにとうとう父親と対面することに。

そして帰ってきたシルビアに対し、父であるジエーゴは叱責します。それは、彼が旅芸人であるからではなく、「人々を笑顔にする」という彼なりの騎士道、そして夢を果たさぬまま中途半端に帰ってきたからでした。

泣ける。

ジエーゴは、息子が旅芸人になることに最初は反対していたものの、彼が貫くべき騎士道についてはとっくに認めていたわけです。大事なのは騎士であるかどうかではなく、志した信念を決して曲げないこと、それこそが彼らにとっての騎士道!似ても似つかないような親子ですが、心の根っこは同じなのです。

シルビアは「騎士に二言」はないとし、必ず夢をかなえるからその間はナカマを預かっていてくれと、騎士と騎士との約束を父親とかわすのでした。

旅芸人になることは反対しても、息子を信じることはやめなかったジエーゴ、だからこそシルビアも人を信じることをやめないのでしょう。

 

 

マルティナとデルカダール王

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多くの親子の物語があるなか、マルティナとデルカダール王の関係は一筋縄ではいかない複雑さがあります。

ユグノアが滅んだあと、マルティナは死んだことにされロウと放浪する日々を送ります。その中で、魔物が実の父に化けているのではないか、父は魔物に取り憑かれたのではないかということを知ります。

彼女はそれについてあまり語りませんでしたが、一体その胸中はいかほどだったでしょうか。そうでなくとも、幼かった彼女が帰れなかったのは父のせいだと思ったこともあったかもしれません。デルカダール王が正気に戻ったとしても、簡単に許せるものでは普通はないと思います。

しかし、この親子の絆はそんなものでは壊れません。

正気に戻った後、自分のせいではないとはいえ娘の成長を見れなかったことを悔やむデルカダール王。今からでも戦いをやめて姫として戻ってきてもいいと促す父に、マルティナは誰でもない自分のために戦うのだと決意の表情を見せます。

ああ、この親子はこれだけの年月を引き裂かれたのに、それでも揺るがない思いでつながれるんだなぁと感じます。

平和なまま過ごせるのが一番なのはわかっていますが、それでもこの事件のおかげでこの親子を見られたというのは感慨深いです。

 

 

チェロンとバハトラ

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仲間たちの親子の物語だけで終わらせるのはもったいないので、もう一つ、ドラクエ11の親子の中でも印象深い彼らを紹介します。

世界に異変が起こった後のブチャラオ村では、村人が一番大切だと宣言したものを奪っていく魔物が現われました。

バハトラはそれを聞かれたとき、亡くなった奥さんのペンダントだと答えそれを案の定奪われてしまいます。一人息子のチェロンは、父が大切なのは自分ではないことにショックを受け、ペンダントを取り返すことで父を見返してやろうと単身魔物のところへ行くため家出をします。

ここで大体のプレイヤーはピンとくると思いますが、バハトラは魔物の思惑に気づいており、息子を守るために大切なものはペンダントであるとあえて言ったのでした。そう、何よりも大切なのは息子だからこそ、息子が大切だと魔物に教えてやるわけにはいかなかったのです。チェロンに冷たい態度をとっていたのも、そのためでした。

ペンダントは壊れてしまいましたが、勘違いをしてすれちがっていた親子の絆は修復しました。

誰よりも息子が大切な不器用な父親と、父親が大好きなあまり突っ走ってしまった息子。二人の和解シーンは、個人的に上記三組よりも泣いてしまう名シーンです。

話し合えば親子のわだかまりはとける、それを見たシルビアはジエーゴの元に意を決して会いに行くので、物語として重要なポイントですね。

 

 

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他にも、ホムラの里のヤヤクさまとハリマや、勇者とぺルラ、変則的ですが聖地ゴルドの夫婦と赤ちゃんなど魅力的な親子がたくさんです。

いやぁ、ドラクエっていいですね。

 

(文・やなぎアキ)

 

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