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【ダイの大冒険】ダイ大第三十二話感想!親子喧嘩の行く末は!?

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ドラクエアイランドが無事オープンしましたね。

私は当分行けなさそうですが、ダイの大冒険があるので正気を保っていられそうです。

 

各話感想はこちら

アニメ『ダイの大冒険』各話感想 - DQフリ ドラクエファンサイト

 

前回の感想を書いた後改めてTwitterの31話感想を眺めてみたところ、ヒュンケルとクロコダインがほぼ解説役という投稿が散見され、みんな考えることは一緒なんだなぁとニコニコしました。私が思っていたことってみんなも思っていたことなんだ!と思えるのは、同じ作品を楽しんでいる証拠なので嬉しいです。

 

ということで第三十二話「父との決別」いってみましょう。

 

この一撃に込めろ!

竜の紋章の力を引き出し、バランのドルオーラを真正面から受け止めたダイ。しかし、渾身のアバンストラッシュに耐え切れなかったパプニカのナイフはボロボロに折れてしまい、ダイに攻撃の手段がなくなってしまったのが前回。

そして真魔剛竜剣を持ったバランが追従を仕掛ける!空中戦という不利な状況下で、避けることしかできないダイ!どうするのか!

 

そこにヒュンケルは策を講じます!クロコダインに自分を上空に投げるようお願いします!じっとしてちゃあ男が廃るぜ!

バランがダイに攻撃を浴びせようとした瞬間、クロコダインは渾身の力でヒュンケルを上空へ投げます!しかし!ヒュンケルに一体何ができるというのか!ヒュンケルが魔剣を投げますが、当たるわけもなく!ヒュンケルはバランの攻撃を喰らい落ちていってしまう!無駄だったのか!

 

いや違う!

ヒュンケルは攻撃を仕掛けたのではない!ダイに魔剣を託したのだ!ダイが魔剣を受けったぁあああ!これが、これが仲間と戦うということだぁ!!

クロコダインがヒュンケルを投げ、ヒュンケルが魔剣を投げ、ダイがそれを受け取った!これが、これが仲間がいるということなのです!最初からクライマックスだぁああああ!!!(あの高さから落ちたヒュンケルが無事なの、すごい)

 

 そして、バランの一撃を魔剣で受け止めるダイ!これが、これが仲間なのだぁ!!(しつこい)

 

そして、バランはギガブレイクを放つ準備をします。

しかし、ダイには見抜かれていた!バランが使ったのは、ギガデインではなくライデインだと!もうすでにバランには魔法力は残っていません!

それならば、仲間と共に戦っている、ダイが勝つ!

 

ダイの力と、アバン先生の技と、ヒュンケルの剣、そして……ポップが取り戻してくれたダイの思い出!

さぁ!最終ラウンドだ!!!

 

そしてすごいぞ、今回も作画がすごい!

躍動感!躍動感の塊!バランの攻撃をもろに食らったダイの表情!これは!これは朝から子供たちに見せていい表情ではない!だがそれがいい!妥協しないスタッフの強い意志が見える!見えるぞぉおお!

 

お互いに技を出すタイミングを見計らっている状況!

あの強烈な攻防の中で、お互いがお互いに針の糸を通すようなそんな一瞬を見計らっている!これが、これが竜の騎士の戦い!

でもダイはバランと違って一人ではない!ダイには仲間がいる!

 

 

友を想う気持ちが奇跡を起こす!

一方レオナは、ポップを生き返らせるため懸命にザオラルをかけ続けます。しかし、熟練した僧侶でさえ成功率は50%。一向に生き返る気配がありません。

そして場面は、ポップの元へ……。

 

不思議な空間をひたすら歩くポップ。これは恐らく、生と死の狭間。

自分は死んだのか、と考えるポップ。バランの姿は見えませんが、別のあの世に行ったのだろうかと考えます。

そこに現れたのは、ゴmキェェェェェェアァァァァァァシャァベッタァァァァァァァ!!

 

ゴメちゃんがポップを呼び止めます。喋れたんですか、この子。それともあの世だからですか。というかゴメちゃんも死んじゃったのですか。声可愛いです。

 

ゴメちゃんは、これ以上進んだら本当に死んでしまって帰れなくなる、とポップを止めます。しかし、ポップの足は彼の意思で動いているのではなく、勝手に歩いているようなのです。それはつまり、彼の死はもう確定していて止められないということなのでしょうか。

しかしゴメちゃんは必死です。涙ながらに訴えます。それでもポップは止まれません。自分の力はここどまりだったと諦めます。

ゴメちゃんは叫びます、ポップのバカ、弱虫、と。するとポップはようやく、その進む足を止めるのでした。

 

 

現世ではダイが必死にバランと戦っています。一瞬のスキを突かれて大ダメージを追ってしまうダイ。

ダイは戦っています。バランと戦っています。

 

 

まだアバン先生の仇も取っていないのに諦めるなんて弱虫だ、とゴメちゃんに叱責されるポップ。俺は俺なりに一生懸命やった!

ばかやろう!俺は俺なりになんて言うやつは、まだまだ本当はやれるんだよ!お前が考えているよりももっとずっと、お前はやれるんだ!と、この時の私は思いました。号泣中です。

 

 

ダメージを負ったダイはそれでも諦めない!絶対に負けないという想いを瞳に宿らせ、強大な相手を前に恐れを抱きながらも戦う!

ダイはやれるだけのことなんてもんじゃなくて、それ以上の力を持ってバランと戦っているのです!

 

 

ダイはまだ一人で戦っているんだ、とゴメちゃんはポップに教えます。それなのに見捨てるなんて、情けない、弱虫だと訴え続けます。

こうしている間にも、ダイは想像を絶するほどの痛みと共に戦います。とうとう、バランがダイにギガブレイクを使おうとします。そうなれば、いくらダイとはいえ、もう戦うことはできないでしょう。

 

これを聞き、ポップは肩を震わせ怒ります。たとえ自分が死んでいたって、俺は、ダイを見捨てることはしねぇぞ!!

そう言うと拳を高く掲げ、刹那!

 

バランに向かって攻撃魔法が放たれます!

それは、ポップが放ったものでした。もう死んでいるはずのポップが、それでもダイを助けたいと思って放った奇跡の一手。

 

それを見過ごすダイではない!一瞬のスキを突き、渾身のアバンストラッシュを放つ!

ダイとバラン、二人の強烈なパワーがぶつかり合い、真魔剛竜剣が崩れ折れる!そしてもろにアバンストラッシュを喰らったバラン!

 

二人ははるか上空から地面に向かって落ちていきました。

 

父子の進む道

あの高さから落下してもなんとか無事だったダイ。

そして、ヒュンケルから受け取った魔剣もまた、ボロボロに崩れてしまいました。自身の役割を終えた魔剣もまた、満足だったことでしょう。

 

そして、ポップが無事だったと喜ぶダイ。

しかしその喜びは、レオナの涙によって一転します。

さきほどの呪文がなんだったのかはわかりませんが、彼女のザオラルは成功しなかったようです。ポップの心臓は止まったまま……。

またしても失意のどん底に落とされるダイ。

 

そこに、悲しむ余裕もなく満身創痍のバランが現われます。その姿は人間の姿に戻っていました。魔獣の血ではなく、人間の血を流して。そして、以前のような落ち着いた雰囲気に戻っていました。

二人とももう戦う力は残っていません。ならばなぜダイたちの前に姿を見せたのか?

バランはポップの元に歩み寄ります。間違いなく死んでいる彼がなぜ呪文を使えたのか。死してもなお、友を想う気持ちがその体を突き動かしたのか、と人間の起こした奇跡に驚きます。

 

ドラゴンのパワーと魔族の魔力と人の心。その三つの力の内、最もくだらないと思って捨てた人の心に、強く打ちのめされてしまったバラン。

ダイがポップの人間らしさに救われたように、バランもまたポップの人間の心に触れて何か考えを改めたようです。人間は臆病で自分勝手なことは変わらない、だけど人間の心は時に誰かを救うこともあるのです。バランがかつてソアラに救われたように。

親子二人でポップに心動かされているんですね。

 

バランは自身の血を一滴ポップの口元に垂らすと、去っていこうとします。

そのとき、ダイに声をかけるのでした。お前はお前の信じた道を進むがいい、と。

そして再び会った時は、雌雄を決することを誓います。

 

ダイが勝てば人間を救えばいい、だが自分が勝ったら人間を滅ぼす、と告げると、ダイは、まだそんなことを言うのか!と怒ります。

 

今更生き方は変えられん。大人とはそういうものだ。

 

バランのその言葉に、ダイは

 

わからずや!!

 

と返します。

 

このやり取りが、唯一この二人が本当に親子であると感じられた瞬間です。これまでの地上最大の親子喧嘩ではなく、ごく普通の親子喧嘩。父が自分の生き方を認めてくれた、でも理解はしてくれない、どうして分かり合えないのか、そんな頑固な親父と、青い息子の言い合いに聞こえました。わからずやと言っていたダイ、それはつまり以前言っていた、父さんなんかじゃないというセリフとは裏腹に、父に考え直してほしいと願っているからこそ出た言葉なのでしょう。

しかしバランにはもう変えられません。生き方を変えるには、年月が経ちすぎました。ソアラを失ってからずっと掲げてきた目標を変えることは今更できません、それがたとえ疑問に思うようなことでも。ソアラを殺した人間が憎い、でも人間すべてが悪いわけでもない。わかっていても変えられない。柔軟に生き方を変えられる大人が一体どれだけいるのでしょうか。ダイの気持ちもわかりますが、大人である私たちはバランの言うことも否定しきれないのです……。

 

去っていくバランの後ろで、ポップの指がぴくりと動きます。

彼の心臓が、再び動き出しました。

 

先ほどバランが垂らした一滴の血が奇跡を呼び起こしたのでしょう。ポップにまだ生きる意思があったから、生き返ったのかもしれません。そのための手助けを彼はしたのだと思います。

 

バランはダイの名を呼び、姿を消していきました。もうお前は息子(ディーノ)ではないという意味のダイではなく、息子であると認めたうえで、自らの道を進む息子に敬意を払ってその名を呼んだように聞こえます。人間と共に生きていく、一人の竜の騎士として、一人前の男として。それをダイも感じたのでしょうか、初めて父親に名前を呼んでもらえた、そんな表情を見せてくれました。二人の道は交わらないかもしれないけど、かすかなつながりがそこにあるような気がします。

 

バランは人の心を取り戻し、だからこそ罪の償いのために息子に討たれようとしている。ヒュンケルはそう思っているようです。

ラーハルトが望んだとおり、少しはバランの心は救われたのではないでしょうか。人間を憎む気持ちは消えずとも、復讐に囚われる鬼にはならず、一人の男として生きられるのですから。

 

 

場面変わって魔王軍。ダイは死ななかったしバランも死ななかったしで大ピンチのハドラーさん。大魔王バーンに呼び出されてしまいました。

渾身の土下座でなんとか許しを請うハドラーですが、バランがもう戻らないであろうことをバーン様はお見通し。ダイが竜の騎士であることをバランどころかバーン様にも教えなかったハドラーの大失態です。ホウレンソウは大事ってはっきりわかんだね。バーン様カンカンです。ハドラーの胃に穴が開いてそう。

バーン様は寛大なお方なので、失敗は三度まで許してくれるそうです。優しい!しかし、

 

1.クロコダインとヒュンケルを敵に回してしまった失態

2.バルジの島で大群を率いていたのにもかかわらず大敗

3.バランの一件

 

アウトーーーーー!!!バーン様の指が3本折られてしまった!

しかし!!バーン様は寛大なお方!ハドラーがアバン先生を倒したことを覚えていらっしゃった!ここで指が1本上がります。

首の皮一枚セーフ!

なんて寛大なお方だ!フリーザ様もびっくり!無惨様ももっと見習って!

 

失敗だけ責めずに成功したこともちゃーんと評価に入れてくれるバーン様はすごい!

こうしてもう一度だけチャンスをもらったハドラー!

いやまぁピンチなことには変わりないんですけど。これ、バーン様の慈悲ってわけじゃなくて、利用できるものは最大限利用したいだけなんですよね。別に優しくないんですよ。いつでも殺せるとか言ってますし。

 

 

 

 

ということで、バラン編は一応終わりでいいんですかね!

決着はついていませんが、次に相まみえるときはお互いの心境もまた変わっていることでしょう。

このまま仲直りできないまま終わっちゃうのかとハラハラしていましたが、分かり合えないけど、たしかに二人は親子だった、それだけでもわかってよかったです。

ラーハルトさんには安らかに眠ってほしいところです。

 

(文・やなぎアキ)

 

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