ドラクエの主人公には作品によって相棒的ポジションにいる仲間キャラクターがいる。
大抵は最初の方に仲間になるキャラクターで、一番有名なのはドラクエ11のカミュだろう。
そもそも自分で「勇者の相棒」って言っているし。
ではドラクエ6で主人公の相棒的ポジションにいるのは誰か。
ハッサンですね!!!
ハッサン!
あの頼もしい筋肉!豪快な性格!奇抜な髪型!
どれをとっても最高!
ドラクエ6の相棒がハッサンでよかった~~~~!!
というのはプレイヤーである私個人の感想なのだが……
ぶっちゃけあれほどの筋肉を蓄えた男が急に仲間になるの、怖くない?
こちとらついこないだ辺境の地にある村から出てきたばかりの世間知らずな少年なわけよ。
せいぜいシエーナのバザー程度でしか外の世界を知らないのよ、あとちょっと幻の大地?ってやつも踏みしめたけど。
ただ本当の都会っていうのは、このレイドックが初めてなわけ。
建物がいっぱいあって人がたくさんいるのも、まぁほぼほぼ初めてなわけ。
でもそこで怖気づいてはいられないから、頑張るわけよ。
そうだ教会に行ってお祈りをして、心を落ち着けよう!
ドーーーーン!!
とぶつかってくるのが、とんでもない筋肉男。
とんでもない。とんでもない。
この巨体がぶつかってくる恐怖。
教会という安息の場所でこんな経験をするなんて、都会怖すぎる。
そしてその男が自分と同じようにレイドックの兵士を目指していると。
それはまぁうなづける。
なんせあの筋肉だ。世のため人のために役立てるべきである。
あそこまで鍛え上げられた筋肉に、果たして兵士になるための試験で勝てるのかという疑問が脳裏をよぎる。
主人公の行動によってはやはりハッサンに負けてしまう。
必死の思いでたどり着いた塔の頂上で、誇らしげにあの筋肉を見せられたとき、都会こえええという思いを抱かずにはおれない。
しかし、ここでハッサンとお別れなわけがない。
なんとこやつ、主人公がレイドックを出たとたんに急に追いかけてくるのである。
暴れ馬を一緒に捕まえようぜ!と強引についてくるのだ。
私としては、
わーい仲間だ!しかもこんなにも頼もしい筋肉!ありがてぇ~
と思うわけだが、主人公の心境からすれば
え……?何この人急に。距離感どうなってんの?こわっ
となっていたに決まっている(偏見)。
急に距離詰めてくるじゃん……ちょっと顔見知ったくらいでなれなれしいぞ……
でもここで断ったらあの筋肉で何をされるかわかったものじゃないぞ……
ハッサンが仲間になった!
いや恐怖。
勝手に兄弟分みたいにされる。
お互いのこと何もわからないのに。
何も知らない世間知らずの少年が、いきなりぶつかってきた筋肉男が自分の仲間になるだなんて思わないだろう。
幻の大地とか自分の使命とか一旦もういい、とりあえずライフコッドに帰りたい。見知った顔を見たい。
今ならランドに対しても好意的に接することができると思う。
ランドの親父さんよりもすさまじい筋肉を蓄えた男と、今後上手くやっていけるとは思えない。
なんでこんなに強引何だこの人。
なんにも意気投合とかしていないのに。
都会、怖い。
筋肉、怖い。
でも私はハッサンが大好き!
(文・やなぎアキ)
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