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【ダイの大冒険】ダイ大第三十話感想!アバン先生の心を完璧に受け継いでいるのポップなんだなって。

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去年に引き続き巣ごもりするしかないゴールデンウィーク!

でもダイ大があるから大丈夫!

 

 

これまでのダイ大各話感想

アニメ『ダイの大冒険』各話感想 - DQフリ ドラクエファンサイト

 

ということで先週の予告からすでに何が起きるのかなんとなくわかりそうな「ポップの覚悟」、いってみましょう!

 

圧倒的竜魔人の力!

 ヒュンケルたちの説得もむなしく、バランは人間の姿を捨てて竜魔人になってしまったのが前回。

その姿はもはやラスボスの第二形態(最終形態ではない)!見るからに強そうです!ハドラー以上ではないかと言えるほど!

そしてすでに仲間たちは満身創痍、満足に戦える体ではありません!

それでも、それでもダイを守り切らなければ!我々の希望を~~~~!!

 

ヒュンケルはすぐさまポップに逃げるように言います。すでに魔法力が尽きたポップがバランと戦えるわけがありません。足手まといになってしまうよりは、ヒュンケルたちに何かがあればダイを連れて逃げるよう面々はポップを説得します。

戦いたい気持ちを抑え、ポップは城へ走り出します。

 

しかし!それを見逃すバランではもうありません!バランが放った閃光がポップの腕をがっつり貫く!これまでで一番えっぐいケガ!

竜魔人となったバランにもう人の心は残っていない!強大な力によって、意思を制御することはできないという、ドラゴンボールで言うところのナメック星でのスーパーサイヤ人。それもこれも、彼らが自分の心の傷に触れたのがいけない!と見た目に反して繊細なことを言うバランさん。

そして超スピードで(ここの作画すごい)一気にヒュンケル、クロコダイン、レオナを戦闘不能状態にするバラン!クロコダインのやられ方、えぐい、ドラゴンボールかよ。一応レオナに対してはソフトな攻撃だったので、何が意思を制御することができないだよ、と思いましたが。

 

地に伏した彼らにとどめを刺すべく、バランはドラゴンの秘呪文ドルオーラを使おうとします!これは、もしや、ドルマ系っぽい呪文なのか……?そしてかめはめ波のような体勢を取り(ベジータがオレのギャリック砲そっくりって言いそう)今まさに全滅しそうというその時!!

 

ダイが、姿を現しました。

思わず攻撃をやめるバラン。

 

思い出してくれ、ダイ!

 一方そのころ、メルルはポップが死んでしまう夢を見てしまいます。それはもしや、予知夢では……?あまりにも不吉です。マァムがいればな~、いやここまでバランが強かったらマァムがいても意味ないか~。

 

ダイの元へ降りてくるバラン。

城の中へ逃げるようポップは言いますが、まったく聞く耳を持たないダイ。紋章の力に導かれ、二人は再び相まみえました。

私はお前の父親だと、どこぞの宇宙的な悪役と同じことを言うバラン。それに対して、「嘘だ!」とダイが返すわけではありませんが、自分とは違う、明らかに化け物の姿をしている彼の言葉をあまり信じられないようです。化け物と言われてバランが若干傷ついてるっぽく見えるのは気のせいでしょうか。ダイは母親の血が濃いために竜魔人になることはできないようです、しかし紋章こそが親子の証。ポップからもらったバンダナを外し、バランが本当のことを言っていると確信したダイ。

 

私はお前の父さんなのだよ。この一言で、ダイは一歩バランに近づこうとします。

 

それを止めたのは、ポップでした。必死に立ち上がり、そしてダイを守りたいというポップの想いでした。

何もできない、それでもポップは戦うしかないのです。圧倒的力の差を見せつけられてなお、ポップだけは諦めたくないのです。

しかしバランは、今攻撃を仕掛けたらディーノ以外のものを殺す、と言い切ります。今息子と出会って人間の心がまだ表にいるうちが最後のチャンスだ、と忠告をするのです。なんだかんだでバラン優しいんですよね。人間を滅ぼしたいなら、今もうこいつらを一掃しちゃえばいいんですけどね。

それでもバランの前に立ちふさがるポップ。しかし、ダイに「邪魔だよ、お兄ちゃん」と言われてしまいます。せっかく父さんに会えたのに、と。

 

ダイが、記憶を失っているとはいえ自らの意思でバランの元へ行こうとしています。思わず、抱きしめてそれを止めるポップ。

渡さない、親だろうとなんだろうと、俺たちのダイを渡してなるものか……!ダイがいなければ、レオナ姫は死んでいた。ダイがいなければ、クロコダインもヒュンケルも悪党のままだった。ダイがいなければ、自分は逃げ回ってばかりの口先だけの何もできない最低の人間になっていたに違いない。ダイに出会えたから、みんなの運命が変わった。ダイのおかげで、みんな頑張ってこれた。

ダイはみんなの心の支えであり、希望なのです。人間にとってとかそんなスケールの大きい話ではなくて、彼ら一人一人にとって、ダイは友人であり仲間であり、恩人なのです。そんなダイを失うことなんて、ポップには死んでもできません。

 

バランは一歩一歩ポップに近づいていきます、彼を殺すために。ヒュンケルたちは立ち上がることもできません。そしてポップには魔法力はない、拳で戦ったってかなうわけがない、何か、何か彼にできることはないのでしょうか。今やらなければ、ダイがいなくなってしまう!

 

ポップは、師アバンに必死に助けを乞います。先生ならどうしますか、こんなとき先生ならどう戦うんですか……!

 

そして脳裏をよぎったのは、あのハドラーとアバン先生の死闘でした。

 

まだたった一つ、打てる手が、ポップにもありました……。

 

 

友の覚悟が、ダイを目覚めさせる!

それを思いついたポップは、少し躊躇します。しかしダイの不安そうな顔を見て、すぐさま決意を固めます。

ダイに渡したバンダナを大事に持っておくように、それは自分のトレードマークだから……なくすなよと言い残し、ポップはバランに向かっていったのです。

 

バランの不意をついたポップは、彼の頭にしがみつきます。ポップを振りほどけないバラン、非力で魔法力もないポップになぜそんなことができるのか。彼は、自分の全生命力を指先にこめ、バランにしがみついていました。それはかつてアバン先生がハドラー相手に使った秘術、メガンテです。

術者が死んでしまう、自己犠牲の呪文。

ヒュンケルもクロコダインも必死に止めようとしますが、もうポップの決意は揺らぎません。

 

俺はダイのために、勇者のために、死ぬんだ。おれたち人間の未来ってやつのためにさ。こんなかっこいい死に方は他にねぇよな。

 

不敵な笑みを浮かべてそういうポップに、もう迷いなんてありません。レオナが、ヒュンケルがどれだけそれを望んでいなくても、もう止まることはできないのです。

そんなポップの覚悟を見て、かすかに何かを思い出しかけているダイ。前にも、こんな、すごく悲しいことがあった、とアバン先生のことを思い出しかけています。何かしなくちゃいけないのに、それでもダイはその場から動くことができません。狭間で揺れ動くダイはその場にくぎ付けになってしまったように動けないのです。

 

なんとかポップを引きはがそうとするバランでしたが、ポップはさらに力をこめます。人間一人の生命力には、竜魔人となったバランでさえもかなわないのです。

 

ポップは仲間たちに、

あとは頼む、マァムには、うまく言っておいてくれよ

と言い残します。お互いが強くなって、本当に勇気あるものになってから再会したかったのに、今ここにマァムはいません。それでも彼には心残りなんてないのです。先ほど自分で言っていたように、勇者のために死ねるのですから。ダイのために。

 

そしてダイに、

俺が死ぬところを見ても、まだとぼけた面をしていやがったら、恨むぜ

と涙を流し絞り出すような声で伝えたのです。

ここでようやく涙を流すポップ。彼にとって、何よりもかによりも、ダイとの別れがつらかったのでしょう。

ダイと出会ってからの多く思い出が蘇ります。いつだって力を合わせて、強大な敵に立ち向かってきた。ポップはそのたびに大きく成長してきた。でもそれは、ダイがいたから、ダイに出会えたから。ダイが記憶を失って、もっとも嘆いていたのはポップです。それだけ、彼にとってダイが思い出を失ってしまったことは辛い出来事だったのです。

だからせめてポップだけでも、彼との思い出を振り返っていくのです。きっとダイが思い出してくれることを信じて。

 

お前と色々あったけど、楽しかったぜ。でも…………俺の冒険は、ここまでだぜ。

 

 

ポップはメガンテを唱えます。

巨大な光が辺りを包み、ダイは思わず叫びます。たった今命を賭して戦った、友の名前を。

 

ダイは、すべてを思い出しました。ポップのおかげで、思い出しました。でももうポップはいません。声をかぎりに謝るダイ。

ダイが記憶を取り戻すために払った犠牲は、あまりにも大きすぎました。

 

辺りには静寂が広がります。

しかし、上空に目を向けると、一同は驚愕します。

 

そこには、ポップの亡骸を抱えたバランがいたのです。傷を負ったようですが、最後の最後でポップの隙をつき大ダメージを逃れたのです。そしてポップの亡骸を放り出すバラン。

怒りに震え、それでも立ち上がれないヒュンケルたち。どれだけ無念なことでしょう。大切な仲間が命をかけたというのに、それでもなお戦えないというのは。

代わりに、城から出てきたゴメちゃんがバランに向かっていきます。しかし、当然振り払われてしまったゴメちゃんは、ポップの元まで飛ばされてしまいます。友をまたしても傷つけられたダイは、闘志を燃やします。

バランはそのままとどめを刺そうと攻撃をしかけますが、それを受け止めたのはダイでした。

 

これ以上仲間に手を出すことを、ダイはもう許しません。これまで一緒に旅をしてきた仲間を、これ以上失うなんてこと、許せません。

自分に従えとバランは息子に言いますが、ダイがそんなことを了承するわけがありません。

たしかに人間はひどいことをします、でもそうじゃない人間もいます。臆病だけど一生懸命頑張って、正しいことをしようと努力をしている……それがポップだったのです。正しい行いを、必死にしようとしてきた、ある意味一番人間らしいふるまいをしていたのは、ダイの一番の親友ポップ。そうです、ダイにとって、長く苦楽を共にしてきた唯一の人間の友達はポップだったのです。一緒に修行をして、一緒に悲しみを分かち合って、ずっとずっと一緒に旅をしてきたのです。ポップはダイに救われていましたが、ダイもまたポップの人間らしさに救われた日々があったでしょう。そうやって支えあってきたのです。

 

しかし、バランは再び紋章の共鳴を使ってダイの思い出を消し去ろうとします。

ダイは必死に抵抗します。二度とポップのことを忘れたくないから、忘れないように、必死に抵抗します。

自分は勇者ダイだ、その強い意思がダイを立ち上がらせます。お前なんか父さんじゃない、その一言と共にバランに拳で一撃を与えるダイ!竜闘気をも貫くその攻撃、ダイの拳を見ると、額にあった紋章が浮かび上がっているではありませんか!竜の騎士が額以外に紋章を浮かび上がらせることはありませんでした。

 

これは、亡き母ソアラの、人間の心がそうさせたのでしょうか…………。

 

 

 

ちょっとさすがに辛い回でしたね。

いえね、いくら初見とはいえ、私もそこまで単純ではないですし、OPの映像とかちゃんと見てますから、そんな号泣しなくてもって思うんですけど、それでもまぁ辛いですよね。こうやって一回一回全力投球で今後も見ていきたいです。

 

さぁ、次回は地上最大の親子喧嘩です。

バランの過去や、ラーハルトの願いを知っているだけに、ダイの「お前なんか父さんじゃない」発言もまたつらかったのですが、和解できたりしないのかな……。

 

(文・やなぎアキ)

 

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