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【ダイの大冒険】新アニメと旧アニメ、それぞれの音楽の良さについて

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現在初見でダイの大冒険のアニメを見ているのですが、並行してというかだいぶ遅れてというか、旧アニメの方も見ています。アマプラ万歳。

 

原作が同じなので当然内容も同じなのですが、旧アニメの方がストーリーをじっくり描いているなとか、新アニメはバトルの構図がすげぇなとか色々と差別化できる部分がありますね。

 

そんな中今回は、劇中音楽について思ったことを書いてみたいと思います。

 

旧アニメでは基本的に実際ゲーム内で使われていた音楽がアニメで流れます。ドラクエ1~4までの音楽ですね。

新アニメでは完全にアニメのために作ったであろう音楽が流れています。権利的な関係だとは思います。

 

この音楽の違いはかなり大きいです。

ちなみにアマプラの評価を見てみると、やはり音楽に言及したものが多いですね。特に放映開始直後は。

劇中の音楽は、ストーリーをいかに盛り上げるか、臨場感たっぷりに仕上げるかに大きく貢献するので、言及したくなるのもわかります。

 

このゲーム音楽をそのまま使ってくれている旧アニメと、音楽を一新してくれている新アニメ。

どちらにも優れている部分があり、反面どちらにもかなわない部分があるかなと思います。

 

旧アニメはゲーム中の音楽を使っているので、ドラクエファンとしては最高にたまらないでしょう。

随所随所で戦闘曲や町の音楽が流れていて、まさしくゲームがそのままアニメになったよう。ああー、ここでこの音楽か~という楽しさもあります。

クロコダイン戦でドラクエ3ゾーマ戦の「勇者の挑戦」が流れますが、ダイ大序盤の大きな節目になるのでぴったりだと思います。思わず手に汗をにぎるような、そんな印象を受けます。さすが神曲。

知っている曲を存分に流してくれるのが最大限の魅力ですね。ドラクエ世界をダイたちが冒険している!と自然と思わせてくれます。

 

新アニメはゲーム中の音楽は一切なく、「ドラクエ」というよりは「ダイの大冒険」というアニメを見ている感じがします。

ドラクエ音楽が素晴らしいのは言うまでもありませんが、新アニメの劇中曲もまた非常に完成度が高いと私は思います。

クロコダイン戦でダイが覚醒したときの音楽なんかは特にそうですね。弦楽器で静かに荘厳に入ってくるあのイントロを聞くと、何かが起こる!と自ずと思いゾクゾクしてしまいます。劇中に登場するキャラと同じように、「ダイに何が!?」と驚いてしまいます。その後徐々に曲は盛り上がっていくのですが、正直クロコダインとの戦いが最高すぎてあんまり曲が耳に入ってこないんですよ(私だけか?)。

個人的にアニメでも映画でも、いいBGMというのは、時には出しゃばらないことも重要だと思うのです。盛り上がりに盛り上がって画面にめちゃくちゃ注目しているときにふいに、「はっ、よく聴いたらめっちゃいい曲かかっているのだが!?」となるのが、いいBGMだと。

これは、音楽の影が薄いのではなく、むしろ音楽が完全に演出として機能し、作品を美しく仕上げているからだと思うんですね。どんな曲だったかわからないからといって、無音だったらそれはまったく違う出来になるはずですから。

シーンに合わせて盛り上がり静かになり、気づけば作品と一体化している、そんな感じです。

 

これは、旧アニメではなかなかできないことだと思います。

 

ゲーム音楽はループが前提で作られているものが多いので、新アニメで使われている曲のように、シーンに合わせて盛り上がったり曲調を変えたりというのが難しいんですよね。なので、単調になりがちです。ストーリーの起伏にうまく対応することはなかなかできません。

また、ドラクエのゲーム音楽はもう最高に最高で、それ一つでもう作品として完成されているんですよ。なのでアニメで流すと、どうしても主張が強くなってしまう。だってゲーム音楽って下手したらゲーム本編よりも印象に残るじゃないですか。ましてやドラクエですよ?主張強くて当たり前じゃない!耳に残るからみんな好きなんだよ!(興奮)

その点、新アニメの曲は、アニメのために作られた曲で、ダイ大のどのシーンで使われる曲なのかがあらかじめ決まっているので、シーンドンピシャの曲として仕上がっているわけです。そして、あくまでBGMなので主張もしすぎないんですよね。それこそアニメに見入っているとどんな曲だったか詳しく覚えていないように。没入感という点では、ゲーム音楽よりも勝っていると思います。

 

 

それでもやっぱり、旧アニメの、ゲーム音楽が流れる嬉しさというのにはかなわないと思います。

無条件で嬉しいです。だってドラクエが好きですから。

ドラクエ作品を見ているぞ!という点においては、圧倒的に旧アニメが勝っています。

 

 

ゲームのために作られた曲と、アニメのために作られた曲、そもそも用途が違います。

旧アニメと新アニメ、どちらも良さのベクトルが違うので、比較すること自体がまぁ無理なのかなと。

この作品を見る時に、ドラクエ作品を求めるのか一作品としてのダイ大を求めるのかでも変わりそうです。

どっちも楽しむのが一番です。

 

おまけになりますが、主題歌についても甲乙つけがたいですね。

旧アニメの、いさましい勇者の物語を感じさせるオープニングは「ドラクエ~~~」と思えます。

反面新アニメは今風の音楽であまりドラクエらしさは感じられませんが、歌詞にてしっかりとダイの運命について言及していますし、なにより土曜の朝アニメらしい爽やかさが好きです。

 

でもエンディングについてはやっぱり旧アニメの「この道わが旅」が素晴らしいなと思います。

神曲です。

 

(文・やなぎアキ)

 

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