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【ドラクエ3】3勇者はオルテガを超えられなかったのでは?

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子どもがいつか親を超えるという、その瞬間はとても感慨深いものがある。

しかし、いつまでも超えられない親の背中というのもまた物語としては深い。

ドラクエにも様々な親が登場する。その中でも伝説として語り継がれるであろう親の一人がオルテガだろう。

 

ドラクエ3の主人公、勇者の父オルテガ。また、彼自身も勇者である。

 

伝説の勇者ロトの称号を賜る勇者の実の父親であるわけだから、当然オルテガも後世に語り継がれることになるだろう。

オルテガ自身も勇者として世界の平和のために戦っていたが、それはかなわず、その息子ないしは娘がそれを達成する。

 

一見すると主人公は父オルテガのことを超えたともいえるかもしれない。

 

しかし、偉大なる父オルテガの旅路を見ると、必ずしもそうとは言えない気がする。

 

ドラクエ3の旅では随所随所先に進むために必要なアイテムがあったりする。

まほうのたま、各種カギ、ラーミア(アイテムじゃないけど)、そして虹のしずく。

これらがないと先に進めない、そもそもアリアハンから出られないのだ。

 

しかし、オルテガはそれらを一切手に入れずに世界中を旅したのだ。

超人である。

 

まほうのたまで壁を壊さなければアリアハンからは出られない。しかしそこを強行突破したということは、大陸間を泳いで渡ったのだろうか。

カギがないとあかない扉がたくさんある。アバカムをオルテガは覚えていたのか、それともむりやりこじ開けたのか。

高い岩山をロッククライミングよろしく気合で乗り越えたのか。

そして、虹のしずくで虹の橋を架けなければいけない魔の島に、一体どうやってわたったのか。一説では、泳いだのではないかというのが有力だ。たしかに、船は使えないのだからオルテガが無理やり泳いで渡ったのかもしれない。

 

これらをすべて成し遂げたのがオルテガである。主人公はこれらのどれかでも欠けていたら旅を続けることはできなかっただろう。

 

もうこの時点で、父オルテガの偉大さが見える。超えられる気がしない。

 

また、彼はたった一人で旅をしてきたという実績がある。

一応途中でホビットと旅をしていたりということもあるが、重大な局面では一人だ。ネネクロコンドで魔物と戦い火山口に落ちたときも、魔の島に渡った時も。

ドラクエ3では勇者一人旅をすることも可能なので、一人で旅をしていたからといってオルテガを超えられなかったとすることは早計ではあるが、一つの指標ではある。基本は主人公はルイーダの酒場で仲間を募ることが多いだろう。

 

しかも、たとえ勇者一人旅を行っていたとしてもやはりオルテガの方が異常だ。

 

人の足では越えられない山を自力で登ったり、船では越えられない魔の荒波を己の身一つで泳ぎ切ったり。そしてそれをしたあとに険しいダンジョンや、手ごわい強敵に挑んでいるのだ。

かたや勇者は、ラーミアの背中の上でらくちんな空の旅を楽しんだり、橋をかけてらくらく魔の島に渡ったり。余力を残してダンジョンや強敵にのぞむことができる。

この差は大きい。たとえオルテガが志半ば、キングヒドラとの戦いで命を落としてしまったとしても、上記の偉業を成し遂げている点を考えると致し方ない気もする。主人公だって、魔の島までの荒波を泳いできていたら、途中で力尽きていただろう。そもそもたどり着けるのかすら疑わしい。というか、火山から落ちなかったら多分オルテガ、バラモスのこと余裕で倒せてると思う。火山から落ちたのは、案外足を滑らせたとかそういうおっちょこちょいから来たのではなかろうか。まほうのたまや各種カギを手に入れなかったのも、うっかり情報を見過ごしていたからではなかろうか。泳ぐくらいなんだから脳筋なのかもしれない。

 

あとは、これはFC版に限った話ではあるが、オルテガが半裸で過酷な旅をしていたというのもでかい。さすがに勇者一人旅をしている人でも、半裸で旅はしないだろう(そういう縛りプレイはあるだろうが……)。もしかしたら、アレフガルドに行くまでは普通にオルテガも鎧を装備していたのかもしれないが、魔の島スイミングをするときに鎧をきていたらさすがに無理だろうということで脱いだのかもしれない。どちらにせよ、あのゾーマの城に半裸で乗り込んだのは事実だ。しかも、限りなくゾーマの目の前まで接近できていたわけだ。己の肉体のみで世界を救おうとするそのメンタルにも感服である。

そもそも、人類には不可能のロッククライミングをしたり、魔の島スイミングをしたりするほどなのだから、筋肉が発達しすぎて鎧が着られなかったのではないか?とすら思える。

 

あまりにも偉大過ぎる勇者の父親。

大きいと思っていた父親の背中がいつのまにか小さく見える、なんていうのはよく聞く話だが、ほぼ人力で旅をしていた父オルテガの背中は、恐らくいつまでもばかでかかったことであろう。

 

(文・深々シン)

 

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