ドラクエには父親キャラが幾人か登場しますが、パーティーメンバーにはあまり父親キャラはいませんね。じいさんはおれど。
と思いましたが、よく考えたらドラクエ5では自分自身が父親でした。完全に寝ぼけていたようです。そうだ、私は双子の父親だぞーーー!!!
と、あとは、そう、トルネコさんがいますね。
パパスのことも忘れていません、安心してください。
トルネコさんはポポロという息子がいるにも関わらず、自分のお店を持つために、そして天空の剣を探すために一人旅に出てしまいます。
ポポロはドラクエ4の時点ではまだ幼い子供です。トルネコのような父親をもって、どのような心境だったでしょうか。寂しかったのではないでしょうか。
私がもしトルネコの息子であったら……。
ちょっとシミュレーションしてみます。
あ。
めちゃくちゃ憧れますね!!!
毎日毎日一生懸命働いてくる父親(バイト時代)、それだけでもかっこいいなぁと思うわけですが。
いつの間にか仕事に行っているふりをして、冒険に出かけてるんですよ。ロマンじゃないですか?親父が冒険に出かけてるの、ロマンですよ。
まぁこれ、ポポロが、というか私がまだ幼い子供だからそう思うんですけど。仮にもう少し大きくなって世の中のことが色々わかるようになっていたら、また違う印象だと思うんですよね。
だって仕事に行っていると思ったら勝手に冒険に出かけているんですよ?え?うちの収入はどうなるの?なんでパパはちゃんと仕事しないの?ってなりますよ。まぁそうはいっても、仕事ってバイトなんですけどね、とか思っちゃたりして。で、なんでママは毎日お弁当をパパに渡しているの?僕この間、パパがママのお弁当を道具屋に売っているの見たよ?
とか考えちゃうわけですよ。
ポポロ(私)がまだそういうことがわからない子供だからこそ、憧れるわけです。
あと、冒険に出ているとはいっても定期的に家に帰ってきてくれるのもうれしいです。冒険に出ている父親、たいてい家に寄り付かないですから。子供はさみしい思いをします。
しかしトルネコは帰ってくる!たまにとはいえちゃんと帰ってきてくれると、子供としても安心します。
冒険に出るロマン野郎でありながら、家族のことも大切にするパパ。こんなの憧れますよ!
そしてとうとうトルネコは自分の店を手に入れます。
これはもう幼い子供だったとしても、
パパすごいや!!
と憧れの目線をとばしますよ。レクイナバより都会なエンドール、前の家より広くてお店も併設している自宅。それを冒険の末に手に入れた父親。
幼稚園の作文発表で、将来はパパのような立派な人になる!って絶対言います、これは。
さらにパパのお店は毎日大繁盛。ものすごい勢いで儲かっていくわけです。
やっぱりパパはすごいや!!
しかしこれも何もわからない幼いころだからこそでしょう。
これがもう少し大きくなって、周りを観察できるようになると気づくわけです。
あれ?パパじゃなくてママがすごいんじゃない?ママがいるからうちの店、成り立っているんじゃない?てかパパ、武器の仕入れ、はす向かいの武器屋でしてない?は?
これは父親の権威の失墜ですね。
とか言っている間に、トルネコはさらなる冒険に出ます。そしてゆくゆくは勇者と共に世界を救うのです。
やっぱりパパかっこいいや!!!
自分が大きくなった後も、ぜひ同級生に自慢したいです。「僕のパパは世界を救ったんだぞ!」
そしてパパと一緒にいつか冒険の旅に出るんだ!ぼくも冒険者になるぞ!と。そののちに不思議のダンジョンに行くことになるのでよかったですね。
こうして私(ポポロ)は偉大な父トルネコを慕うことになるのです。
でもこれもやっぱり幼い子供だったからこそ。もしトルネコ、というか勇者たちが世界を救ったときにもっと成長していれば。
なんとなくぴんとくるはずです。
「多分、パパはずっと馬車にいたんだろうな……何もしていないんだろうな……」と。
父親の評価、紙一重すぎる……!!!!
(文・やなぎアキ)
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