結論から言うと、表題の通りである。
が、せっかくなのでもう少し詳細を書いてみようと思う。
本題に入る前にいきなり横道にそれてみる。
毎日見る夢を記録したものは俗に夢日記と呼ばれている。ちょっと調べてみると、夢日記をつけることで記憶力があがるだの、自在に夢を操れるようになれるだの、気が狂ってしまうので危険だの、色々眉唾な情報が出てくる。
本当か嘘かはともかく、気が狂ってしまうのはいやだなぁ怖いなぁと思った。誰だっていやだろうな。
それだけの話。横道とはそういうもの。
では本題に入る。
唐突な死
基本的に目が覚めると夢の内容を忘れるタイプなので、今回の夢も断片的。とりあえず覚えている最古の記憶は
いきなりクリフトが死んでいた。
なぜだろう。こわ。
ただ、ドラクエのキャラクターは死んでも教会に連れて行ってザオリクをすれば生き返るので、問題なしと判断した。
だが、私の横にいたマーニャとミネアがクリフトを見ながらボロボロ泣いていた。
「え?そんなに泣く?」と私は思った。そして理解した。
そんなに泣くってことは、クリフトはもう生き返らないんだ……。
クリフトは生き返らない、その事実を飲み込んだ私はそれでも別に悲しいとは思わなかった。とにかく、「何この状況」と思っていた。薄情者。
ミネアが「彼をころしたのは一体誰なんでしょう」と泣きながら訴えているところに、マーニャが「あいつがやったのよ!」と泣きながらめちゃくちゃ怒っていた。私は「誰だよ」と声に出さず思った。というか、基本的に私、声を出していない。今思うと、私勇者ポジションだったんじゃないか。勇者、喋らないし。
誰なんだろうな~と思っていると、月夜に照らされた丘の上にテリーが立っていた。
マーニャがそんなテリーを睨みつけていたので、テリーがやったんだなぁと察した。
なんでだろうと特に思うこともなく、そうかぁテリーがやったんだなぁと思うばかりであった。
とりあえず追いかける
そしてそのままテリーはエスタークを伴って去っていった。青じゃなくて茶色い方のエスタークだった。
私はその姿を見ながら「テリーだもんな」と思った。何をどう解釈して「テリーだもんな」と思ったのだろう。どの辺がテリーなのだろう。謎である。
そして、「テリー、エスターク説、みたいな都市伝説があったけど、あれは嘘だったんだな」と考えていた。テリーとエスタークが同時に存在しているのだからあの都市伝説はあり得ない。
なおも泣き続けるモンバーバラの姉妹の後ろから、ピサロが現れた。
「でかいな」と思った。
ピサロが「あいつがやったのか」と聞くと、いつの間にか私の横に立っていたテリワン時代の子供テリーが「そうだよ!」と言ってきた。
「へぇそうなのか」と思った。
子供テリーが現れたことに対する感想は特に抱かなかった。「小さくて生意気そうだ」とは思った。
「では我らもやつのあとを追わねばなるまい」とピサロが言い出したところで、子供テリーが走っていった。そのあとをピサロがついていく形になった。
ここで私は「おお、テリーとテリーの戦いが見られるのか、胸アツな展開だな」と感心した。「これはストーリーとして非常に胸アツです。お互いが魔王級を引き連れて旅をするわけだな。まさしくドラクエモンスターズですな」と感心した。
こうしてテリーとエスタークを、テリーとピサロが追う旅が始まった。
紆余曲折ある
ここで一回目が覚めてしまった。体感的には時刻は夜中の3時。覚醒しきっていない頭で、見ていた夢を整理する。
クリフトが死んでいて、テリーがエスタークと逃げていって、子供テリーもピサロと追いかけるんだけど……
あれ?子供テリーが連れていた魔王って誰だっけ。ミルドラース?ミルドラースだったかも。変身後の。
あれ?でもミルドラースだとしっくりこないな。でもミルドラースだと思うんだけどな。
だってテリーはエスタークをつれているのに、子供テリーとピサロには魔王級モンスターがいないのは不公平じゃない?
……。
ああ、子供テリーが連れている魔王モンスターがピサロなのか。シュッとしているからわからなかったわ。
あれか、ピサロは自分が復活させようとしていたエスタークをテリーに取られて、嫉妬していたんだな。だから子供テリーについていったんだ。ピサロってけっこうかわいいところあるな。
などと考えている内にまた眠った。
月を背に飛んで行くあのシーンを再現される
多分夢の中で色々旅をしたんだと思うけれども、すっかり覚えていない。
そしてとうとう!子供テリーとピサロはテリーを追い詰めた!場所はマイエラ修道院だ!夜の!
宙に浮き子供テリーとピサロを見下ろすテリー。互いに静かににらみ合う時間が続く……。
ふいにテリーが笑い出した!
ヒィーヒッヒッヒッヒ、ハーハッハッハッハ!!
ヒィーヒッヒッヒッヒ、ハーハッハッハッハ!!
ずっと笑ってる。月をバックにずっと笑ってる。PS2ドラクエ8で何度か聞いたあの音声でずっと笑ってる。
私は「かなしいなぁとかは意外と言わないもんなんだな」と思っていた。
そしてテリーは、その長い銀髪を揺らしながら、道化師の服についているポンポンを揺らしながら、あの真っ白けの顔に笑顔を貼り付けたままどこかに飛んで行ってしまった。
朝、起床
起床。テリーを追う壮大な旅の夢を見た私は思った。
いやあれドルマゲスじゃねーか……。
(文・やなぎアキ)
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