FF8は学園ものらしくパーティーメンバーもティーンエイジャー。一部そうでないものもいるが、ほとんどが学生だ。
スコール、ゼル、セルフィ、アーヴァイン、キスティス。
あ、ちょっと待って。
キスティスは先生だったわ。
そうそう、キスティスはその優秀さで異例の早さでSeeD試験を合格し、バラムガーデンの教師も務めているんだよね。
だからスコールたちよりも年上なの。スコールたちは17歳なんだけど、キスティスは18歳。
18歳!?!?!?
18歳で、教師!??!?
18歳の教師と、17歳の生徒!?!?
ふ、不健全!!!!
不埒!!!!
ふしだら!!!
(言い過ぎ)
日本の成人年齢は20歳から18歳になったわけなので、今の基準で考えれば彼女も立派な成人。しかし、18歳が17歳を教えるというのはさすがにちょっとどうなのか!下手したら数か月先に生まれただけだというのに!
というかFF8が発売されたときは18歳などまだまだ未成年!この年齢設定には驚いたものだ。18歳て!すごい落ち着いた風貌と雰囲気醸し出しているけど、ついこの間まで女子高生だったような年齢じゃねーか!
飛び級してきた天才という設定を際立たせるための年齢なのかもしれないし、そもそもティーンエイジャーたちの物語なので18歳なのは仕方ない。
でもとてもスコールと1歳しか違わないようなそんな風には見えない。落ち着きすぎている。キャラデザのせいか?言動のせいか?他の女性キャラがことさら幼い言動が目立つからか?たしかに、リノアとセルフィに比べると先生は大人な気がする。
天才ゆえに人よりも経験値が高いから、あの落ち着きさが出せるのかもしれない。さすが15歳という若さでSeeDになった女。スコールは16歳で初めてSeeD試験を受けていて、17歳でやっと受かったので15歳がいかに早いかわかる。あの試験内容を15歳でこなすとは恐ろしい。確かに天才だ。そりゃファンクラブもできる。
が、天才なわりにはキスティス先生けっこう未熟だったりする。あんまり天才感ない。
キスティスは先生なのに割と簡単に悩んだりするし、スコールにもちょっと危うい感じに話しかけたりする。「あの子(リノア)とは踊れて、私とは踊れないって言うの!?」などどいう。これ、教師が生徒に言っていると考えるとめちゃくちゃに問題発言だ。教育委員会にチクられたら終わり。PTAも総出で問題視してくる。キスティス先生、うかつすぎます。スコールが先生に全然興味なくてよかったですね。
飛び級で早々にSeeDになって教師にまでなった大天才なのに、天才ゆえの何かがあまりない。特別強いわけでもない。困った時に打開策を思いついてくれるわけでもない。正直スコールたちと大差ない。しいて言えば、スコールたちに比べれば真面目で問題を起こしたりしないところだろうか。あいつら問題児ばっかりだし。
彼女の見た目と落ち着いた言動から、本当に18歳か!?と思いがちだ。でも結局、彼女のことを知っていくにつれまだ18歳だなぁと思う。
教師の自分と生徒たちはほとんど年齢が変わらない。そりゃ悩んだりもするし、発言も危うくなったりする。スコールのことだって好きなような気がしちゃう。
教師という立場になったのだから、年齢など関係ないだろう!と思わなくもないが、そう簡単にはいかない。だってまだ18歳なんだもの。
うかつなところがあることからわかるように、天才とはいえどキスティス自身はそんなに完璧ではないのだ。そんな中でみんなのお手本にならなきゃいけないプレッシャーを抱えるのは大変だろう。結局彼女は、教師としては未熟すぎるためにただのSeeDとして活動することになる。でも本人にとってはそれが一番よかっただろう。
だって彼女は、先生というよりはみんなのお姉ちゃんなのである。歳が一個くらい上なだけの、ちょっと早く生まれただけのお姉ちゃんなのである。
ところでキスティスの特殊技はモンスターの技をラーニングして使う青魔法。
スコール、ゼル、アーヴァインは己の武器。セルフィは魔法。リノアは犬(途中でヴァリーも使えるようにはなるが)。
皆元々持っているもの武器(ペット)や能力が強化されたものを使うが、キスティスはモンスターの技というちょっと異質な技を使う。そういう意味ではやっぱりすごい天才なのかもしれない。くさい息って言われたら真っ先にキスティス先生を思い浮かべちゃうもんね。
(文・やなぎアキ)