ドラクエ4以降のラスボスといえば変身を数回残しているのが定石だ。
当然ドラクエ11も例外ではない。
ところでドラクエ11のラスボスといえば誰だろうか。
そう、ニズゼルファだ。立ち位置的には下手したら裏ボスにもなりそうなニズゼルファだが、恐らくはラスボスと認識しているプレイヤーが多いだろう。
しかしなぜそんなややこしい立ち位置にいるのか。
それはウルノーガの存在がある。
時を遡る前の世界のラスボスがウルノーガであり、魔王として一度世界を手中におさめているという実力も申し分ない。
このウルノーガとのバトルは熱い。失った仲間の弔い合戦でもあるウルノーガ戦、熱くないわけがない。
魔道士だった頃からパワーアップし、パワータイプとなったウルノーガは魔王の剣を手に猛威を振るう!
そしてその形態のウルノーガを倒して、はい終わり、というわけではない!
当然だ!
当然彼は、変身を残している!
声高々に叫ぶウルノーガ!そして轟音と共に彼の真の姿が!
うわぁああああ!!!
骨だ!骨のドラゴンだ!
邪竜ウルナーガと、魔王ウルノーガだ!!
はぁああああああああ
印象にねぇえええええええええ!!
いや、いやね、戦っていた時はまぁまぁ楽しかったよ。
ドラクエにしては珍しい、遠い近いの位置関係が反映されたバトルというわけで、戦略が必要なわけじゃないか。
まさかこんな姿になってこんな戦闘をさせられるとは思わなくて、当初は度肝を抜いたんだよね、たしかに。
それで、私は当時一旦戦っておくか、きっと勝てないけど一旦ね、みたいなスタンスでウルノーガに挑んだわけなんだよ。
だからこの竜形態のウルノーガには負けるかなぁと思いながら戦ったわけ。一応それなりに戦いはしますけど、あくまで敵情視察ですから~的な。
そういう心境でウルノーガとウルナーガと戦ったんですよ。
で、その敵情視察、言っちゃえば舐めプしてたわけですわ。
で、察してると思うんだけど、
あっさり倒しちゃったの。
えええええ!?倒しちゃったよぉおおお!?
とびっくりした当時の私がそこにはいた。
とはいえだ、従来のドラクエであればラスボスを倒してエンディングを見ても、セーブこそできるが次にゲームを再開すればまた魔王のいる世界に戻っている。
なのでエンディングを見るために何度もラスボスを倒したりするものだ。
が、
ご存知の通り、ドラクエ11はここで終わりではない。
そしてウルノーガはラスボスではない。
冒険は続く。
つまり……
ウルノーガ戦前のセーブデータをわざわざ残すなどしない限り、次にまたニューゲームしない限、あの竜形態のウルノーガとウルナーガとは戦うことができないのだ!!
そう、ぶっちゃけ、中ボスみたいなものなのだ!!
印象に残らね~~~。
ウルノーガ自身は、魔王になった姿をサマディーで印象的に見せて来たり、時を遡った後に魔道士形態と戦うこともあり印象には当然残っている。
が、邪竜ウルナーガはまじで印象に残っていない。
ああいうのがいたのはもちろん覚えているが、わざわざ思い出して言及するほどではない。一体どういう攻撃をしてくるモンスターだったかも覚えていない。
出たり引っ込んだりしていることしか覚えていない。しかし出たり引っ込んだりしかしていないわけがない。それだとHPが高いだけで、雑魚にも劣る。出たり引っ込んだりしながら強烈な攻撃をしてきたはずだ。多分。
しかし全く覚えていない。
もしかしたら本当に出たり引っ込んだりしかしていないのかもしれない。
なんだかそうな気がしてきた。
ドラクエのラスボスは、最初の形態と最終形態に比べて、途中の形態は影が薄いことが多い(フリーザと同じだね)。しかしウルノーガの場合は魔王形態と竜形態しかない。魔道士形態があるじゃないか!と言われれば確かにそうだが、それなら魔王形態が中間になるので、なおさら竜形態を覚えていないことが不憫だ。
それとも、私が舐めプなんてしたから印象が薄くなっているだけで、他の皆はウルナーガが出たり引っ込んだりしている以外のことも覚えているのだろうか。
ああ、出たり引っ込んだりしているウルナーガよ。そもそもウルナーガってなんなのだ。急に出てきてなんなのだ。あんたウルノーガの一体なんなのよ。
こうして私はこの記事を書くことでウルナーガへの想いを強めた。
なので今度はちゃんと邪竜ウルナーガと魔王ウルノーガのことを書けたらいいな。
だってあいつ、ちゃんと出たり引っ込んだり以外のこともしているんでしょう?
(文・やなぎアキ)
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