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【FF6】ティナが主人公みたいになっているが実際どう思う?

ティナ

ファイナルファンタジー6の最終的なプレイアブルキャラクターは14人。そして14人すべてが主人公である。これはもう公式様のありがたいお言葉なので受け入れるしかない。

 

だがそうはいっても、唯一1人を選抜しなければいけない場面が出てくる。ディシディアファイナルファンタジーがその筆頭だろう。

各作品から主人公とラスボス(あるいは因縁の深いボス)が参加する夢のアクションゲームだ。

 

そしてFF6からは満を持して、幻獣と人間のハーフであるティナが参戦する。

 

みんなが主人公なら、ロックでもセリスでもござるでもいいじゃないか。だがそんな思いも虚しく、ティナがメルトンで一掃してくるのだ。

 

ティナであることに納得がいかない

ティナはプレイヤーが初めて操作するキャラクターだ。とは言っても、彼女が一体どういう素性で、どういう思考の持ち主なのかはなかなか見えてこない。

何者かに操られている、そして普通の人間とは違う存在のようだ、ということしかわからない。

 

そして颯爽と現れる泥棒トレジャーハンター・ロック。「お前は俺が守る!」と言い、見事にティナをモーグリたちとともに帝国の手から守っている。めちゃくちゃヒーローだ。ここでティナ→ヒロイン、ロック→ヒーローの図式が見えてきてしまう。

 

などと言っているうちに、セリスが現れる。しかもロックさん、セリスも守ろうとする。よくわからないが、三角関係勃発か?

などと言ってみた舌の根も乾かぬうちに、ティナさん、怒涛の戦線離脱

 

そして唐突に始まるロックとセリスのラブコメ(オペラ)。このあたりで、セリス→ヒロイン、ロック→ヒーローの図式か?とな……っていると、セッツァーが横やりを入れてくる。なんだこいつら。完全にティナさん放棄。

途中、今度はセリスが離脱したり、かと思えばセリスとロックで喧嘩したり。しかもロックには忘れられない恋人がいて、そいつを生き返らせようとしているという、マッドサイエンティスト的な話もあり。ここまで見せられると、完全にセリスとロックが物語の中心である。

 

途中からティナは戦線に復帰するが、なんやかんやでパーティー全員離れ離れになってしまう。ここから主に動かすキャラクターはセリスになる。

前半で散々中心的イベントがあったキャラクターを主に動かすことになるのだ。ここから仲間を求めて練り歩くという激アツな展開が始まるわけだが。

最主人公であるであろうティナは、別に仲間に加えなくてもクリアできる。なんだその仕打ちは。

そして、ここからが驚きなのだが。散々セリスと絡みがあったロックすらも仲間にせずにクリアできるのだ。制作陣、尖りすぎではないか。

 

最終的な必須メンバーはセリス・エドガー・セッツァーのみだ。やばい、やばすぎる。ヒロインであるであろうセリスは残っているが、ヒーローがいなくなってしまった。それとも、セッツァーがヒーローなのだろうか。ロックはともかく、セリスはそんな浮気者ではないだろう。

そして肝心の主人公についてだが、この3人のうち誰かでいいんじゃないか?そしてそれは、セリスであるべきではないか?

ティナは仲間にしなくても、エンディングで必ず出てくるから。という理由は、正直反論ができなくて悔しいが、それでも何だか釈然としない。

 

主人公に寄り添いたいんだと思う

なぜこんなにティナが主人公であることに反発するのか。

別に反発しているわけではないが、釈然とはしていないのはたしかだ。

 

その理由は恐らく、私が主人公に自分を投影していたいタイプのプレイヤーだからだろう。FFと並ぶ某国民的RPGの主人公は明確に決められており、なおかつ喋らない。自分こそが主人公だと思いやすい設計だ。そして私はそのRPGに慣れすぎている。主人公と自分がイコールとまではいかないが、共感できるものであるべきだと思っている節がある。

 

そういった意味で、ティナには共感できるところがない。幻獣と人間のハーフ、は仕方ないとしても、愛がわからないとか言っちゃうし。愛は世界中にあふれているだろうがい(まぁそんなティナも終盤に愛とはなにかを自分で見つけ出すけど)。私は愛に生きるぞ。

何が一番よくないって、自分で動かす時間が短いことだ。序盤まだティナがいる頃だって、パーティーが別れ別れになって結局一番長く連れ添うのはマッシュなわけだし。勝手にどこかにばびゅーんって飛んで行っちゃうし。挙句には、戦う力がなくなったなどと供述しており。

 

その点、セリスとは長い付き合いになる。こじらせてしまい一時的にパーティーを離脱するものの、主要人物としてパーティーを引っ張っていってくれる。

セリス自身も、物語の最初は愛を知らなかったようだが、ロックとの出会いを経て愛に気づいていく。愛する人に勇気をもらいイカダで旅立つ様子は、ぐっとくる。オペラでちょっとはしゃいでみたりする様も、なんとも愛らしい。

人工的に魔導を注入されたというのも、同情を誘ってくる。本来であれば、普通の女の子として生きて行けたであろうに、と。親しみが増していく彼女にどうしても寄り添ってしまう。

 

平たく言うと、セリスとの付き合いが一番長いので、セリスが主人公がいいんだい!という話だ。

 

でもパッケージには勝てないよね

そうは言っても、世間の流れでは最主人公はどうしてもティナなのだろう。パッケージに書いてある、魔導アーマーに乗るティナが全てを物語っている。あのパッケージはかっこいい。

そして、そもそも物語の核となる部分が、幻獣世界に重きを置いているのだ。幻獣の力を利用しようとする身勝手な人間たち、そして幻獣と人間のハーフという両者の懸け橋となるティナ。

そらしょうがない。ティナになるのは仕方がない。

 

散々色々言ってきて、結局ティナが主人公であることは仕方がないという結論。どこか新しい境地に行けるわけもなく終わった。

 

でもいいんだ。

ティナかわいいし。 

 

 

最後に、序盤に書いてあるロックの「お前は俺が守る!」の部分を、「俺はお前が守る!」と打ち間違えていた。うっかり気づかないまま公開したら、それはそれで面白かったかもしれない。

ロック

 

(文・やなぎアキ)

 

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