昔やったゲームの思い出というのは、ゲームそのものの他にも、擦り切れるほど読んだ攻略本も含まれると思う。
ドラクエの攻略本の思い出は沢山あるが、ファイナルファンタジーの攻略本の思い出は断トツでFF5。
『ファイナルファンタジー5 冒険ガイドブック』
かなり優しい内容で書かれており、完全攻略をしたいのであれば物足りなく感じてしまうかもしれない内容ではある。しかし読み物としては面白い。それこそ擦り切れるほど読み、表紙カバーがいづこかにいってしまった。
この攻略本は「RPGってなに?」という漫画から始まる。攻略本まで買おうという層にいまさらRPGの説明はいるのか?とも思う。だがそれがいい。Vジャンプの漫画家陣によって書かれた漫画やイラストが随所に挿入され、読んでいて飽きがこない。
しかしこの攻略本の肝はなんといっても、ボスデータと共に書かれる漫画だろう。
2コマ程度に収められたその漫画は、かなりギャグ調で書かれており、過酷な冒険でもこんな風にわいわいと楽しんでいるのかなぁと想像が膨らむ。
ほぼ全ボス戦で漫画が挿入されているが、その中でも最も有名なものはカタストロフィーだろう。
次元城に鎮座する、大きな目玉のモンスターだ。「アースシェイカー」という地属性の技で大ダメージを与えてくる。これを無効化するために「レビテト」でこちらが浮遊すると、「重力100」という技を使って強制的に浮遊を解いてくる。
なんて合理的なやつなんだ!これでは浮遊する意味がない!
わけがない。
カタストロフィーはこちらが浮遊状態であれば延々と重力100を使ってくる。要は1人がレビテトを使い続ければカタストロフィーは重力100しか使えなくなるのだ。
そんなおまぬけなカタストロフィーのボス漫画は以下だ。さすがに攻略本のページそのままを載せるのも気が引けたので、AAで代用する。AAが作られるくらい有名になってしまったのだなぁ。
実物を見たい方は頑張って攻略本を買おう。
ちなみに重力100はリフレクで跳ね返るらしい。レナが何回もレビテトを唱えなくても、レビテト&リフレクで完封可能というわけだ。
FFは一見強そうな敵も、明確に弱点があったりする場合が多い。攻略情報なしの状態で、自力で弱点を見つけるというのはなかなかに楽しい。だが、時間に追われる今となってはそんな悠長なことも言ってられず、ネット等に頼ってしまう部分もある。悲しいなぁ。
と、久しぶりに攻略本を見て思った次第だ。
(文・やなぎアキ)
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