今日は日頃の疲れを癒すために居酒屋にやってまいりました。なんだかいつもより賑わっています。
ではとりあえずビールと、あとポテトサラダを……んん?あそこにいるのは、りゅうおうさんでは?って、他のラスボスさん方もいますよ!!
りゅうおう「久しぶりだな、こうして皆で集まるのは」
ハーゴン「最近は何かと忙しいのだろうな」
ミルドラース「あれ、今日シドーさんじゃなくてハーゴンさんが来たんですな」
ハーゴン「シドー様は今忙しいのだ、ほら、なんとかビルダーズで」
デスタムーア「あれはなかなか面白いものらしいのう。わしもやってみたいわい」
ウルノーガ「デスタムーアさんはすでに夢の世界をビルドしているから必要ないんじゃないですか」
りゅうおう「とりあえず注文を済ませてしまおう。皆ビールでいいか?」
ミルドラース「あ、私エクストラコールドビールで。氷点下のやつ」
ゾーマ「それが飲みたいなら、わしの冷気で冷やすぞ。普通のビールでいいだろう」
ウルノーガ「デミーラさんは生でいいですか?」
オルゴ・デミーラ「私はジントニックで」
ラプソーン「デミーラ、お前あまり飲みすぎるなよ。お前酔うとドラゴン形態になった挙句、どろどろに腐るんだから」
オルゴ・デミーラ「そういうことは大衆の面前で言わないでくれる?」
ウルノーガ「ラプソーンさんはオレンジジュースですか?」
ラプソーン「おいこらお前、我が身を馬鹿にするつもりか。新参者の分際で」
デスタムーア「いやだがラプちゃんは小さいから酒なんぞ飲んでいたら問題になるじゃろ」
ミルドラース「変身前が私たちのように老人だったらの」
りゅうおう「飲み物を注文するだけで一々時間がかかるのう、お主らは」
ゾーマ「そういえばピサロとエルギオスとネルゲルがいないな。遅刻か?」
ハーゴン「ピサロもエルギオスもデートだろう、どうせ」
ウルノーガ「いつも来ないですよね。私まだこういう場で会ったことないですよ」
ハーゴン「やつらは元々このように慣れあうのは好きではないのだろう」
ゾーマ「して、ネルゲルは」
オルゴ・デミーラ「ここに来る途中に女にナンパされてそのままどこかに行ったわよ。この私を差し置いてネルゲルをナンパだなんて見る目ない女たちね」
ラプソーン「妥当だろう。お前ごときナンパして得することなどない」
デスタムーア「お主らなんでそんなに仲が悪いんじゃ。プレイステーション同士仲良くやれんのか」
ウルノーガ「今はもうリメイクとか複数ハードで発売とかされているんで、そういうくくりはどうなんですかね」
ミルドラース「デスタムーアはもう年寄りだからな、仕方ないであろう」
りゅうおう「お主が言うのか、それを。ほれ、ビールが来たぞ、乾杯といこう」
かんぱ~い
りゅうおう「ふう、この年になるとビールジョッキで飲むのもなかなか酔いにくるわい。どうだゾーマ、お主さえよければわしのビールを半分お主にやろう」
ゾーマ「そう言っていつも残り物を他に押し付けるのはやめた方が良い」
ハーゴン「お、チーズの盛り合わせが来たようだな」
ラプソーン「誰が頼んだ。チーズなんか食べてみろ、この居酒屋が燃えるぞ」
オルゴ・デミーラ「それあなたの世界の話でしょ。あ、その小魚の佃煮私のよ」
デスタムーア「わしあれ食べたい、キノコのステーキ」
ミルドラース「ハーゴン。シドーを呼んでキノコのステーキを作らせるのだ」
ハーゴン「シドー様は破壊の神だぞ!そんなもの作れるわけなかろうが」
オルゴ・デミーラ「あら、ネルゲルからLINEが来てたわ。"帰ってドラクエ10やる。皆にはよろしく頼む"。ちょっと、勝手に帰ってるわよ」
ラプソーン「やつはネトゲにハマるタイプだったのか、意外だな」
ウルノーガ「りゅうおうさんが酔っ払って眠そうにしてますよ。本当にお酒弱いんですね」
ゾーマ「うむ。りゅうおうよ、そんなところで横にならずに、我が腕の中で安らかに眠るがよい」
オルゴ・デミーラ「もっと料理注文した方がいいんじゃないの?まだ足りないわよ」
ミルドラース「元人間の私の経験からみて、今のテーブルに足りないものがある」
デスタムーア「なんじゃこいつ急に」
ミルドラース「危機感だフライドポテトだ」
ウルノーガ「あ、じゃあフライドポテト頼みますね。シェアしやすいですもんね」
ゾーマ(シェア……?なんだそれは)
オルゴ・デミーラ「それにやっぱり人数が物足りないわ。りゅうおうも寝ちゃったし」
ゾーマ「ダークドレアムでも呼ぶか?以前共に仕事をする機会があった。連絡くらいは取れるだろう」
ウルノーガ「ゾーマさんってゲームに出ることを仕事っていうんですね」
ミルドラース「デスタムーアが急に無口になったから、ダークドレアム呼ぶのはやめてあげて」
ラプソーン「それにしてもウルノーガ、お前まだ我らに敬語を使うのだな。鬱陶しい、やめろ」
オルゴ・デミーラ「最初に新参者って言ったの誰よ」
ウルノーガ「いやでも、皆さんのラスボスっぷりには敵いませんから、私なんて」
ゾーマ「ラスボスではないやつも来ているがな」
ハーゴン「こっちを見るのはやめていただきたい」
りゅうおう「む、いつの間にか寝てしまっていたようだな。いつもすまないな、ゾーマ。ふむ、ひとしきり楽しんだようだし、皆でそろそろ二軒目に行くとするか」
ゾーマ「すまんが店員、勘定を頼む」
そして二次会へ…
(文・やなぎアキ)
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