RPGの状態異常と言えば、戦闘不能、毒、麻痺、眠りなどがパッと思いつく。
しかし中には、「その状態異常怖いな!?」や「なにそれ」というようなものが色々ある。
それはFFもしかりだ。
徐々に石化
めっちゃ怖い。
石化という完全に行動ができなくなってしまう状態異常があるが、徐々に石化はタイムリミットがありリミットを迎えると石化してしまうというものだ。戦闘中にのみ有効な状態異常だ。
めっちゃ怖い。
いっそ即効で石化してくれた方がまだまし。石化するまでの間は自由に行動するすることができるのだが、それがまた恐怖。自分がじわりじわりと石化していくのを肌で感じながら戦わなければいけないのだ。ブラック・ジャックの「からだが石に…」か。
FF7以降であれば頭上にカウントダウンが出るが、FF4だとちょっとずつ体が灰色になっているのがわかるだけで「あとどれくらいで石化してしまうんだ!?」とより一層不安をあおってくる。自分がゲーム内のキャラクターだったらたまったものではない。ワンピースの特大キャンドルサービスセットか。
石化してもエスナや金の針で治せばいいのだけれど、徐々に石化していくキャラクターのことを思うと恐怖でしかない。
死の宣告
徐々に石化に並ぶ恐怖の状態異常、死の宣告。頭上にカウントダウンが表示され、それが0になると戦闘不能になってしまうという恐ろしい状態異常。しかもこれを解除する方法は基本的に、戦闘が終了するかカウントが0になって戦闘不能になるかでしかないのだ。こわい。「ボマーつかまえた」と言ったところで解除されないのだ。
唯一の救いは、死の宣告と言っておきながら実際は戦闘不能になるだけということか。HPがゼロになるので戦闘不能だろうが死だろうが別にシステム的には変わらないのだが(ドラクエプレイヤーであれば特に)、言葉の力はやはり絶大だ。これがカウントが0になると「しに」になるんだとしたら恐怖は倍増しただろう。
頭上に数字が出てきてそれが0になると死ぬというのは、徐々に石化と同じくらい自分はくらいたくない。
いかり・かなしい
主にFF7で見かける状態異常。メニュー画面のキャラクターのところに「いかり」とか「かなしい」とか書いてあると「ど、どうしたお前?何怒っている?何が悲しいん?」となってしまう。
効果(FF7の場合)は
いかり→リミットゲージがたまりやすい、命中率Down
かなしい→リミットゲージがたまりにくい、受けるダメージ減
となる。
が、ぼけーっとゲームをプレイしているとあまり効果がよくわからなかったりする。「なんでこいつ悲しんでるんだ?」とか思っちゃう。「悲しいのに戦ってるんだ、えらいな……」とかよくわからないことを思っちゃう。
着がえたい
状態異常の名称として本当に意味が分からない。分からないが、ゲームシステムを理解してれば、「ああ、そういうことか」と合点がいく。
こちらはFF10-2に登場する状態異常で、10-2は「ドレスアップ」というコマンドを使うといわゆるジョブチェンジを行うことができる。その際に着ている衣装がチェンジするのだ。
そしてこの「着がえたい」という状態異常にかかると、「ドレスアップ」か「逃げる」しかコマンド選択できなくなるのだ。戦闘中であっても着替えバンクが入ったりするように、10-2はドレスアップすることが戦闘のメインになってくるので、こういった状態異常があるのだろう。
わかってしまえば至極真っ当な状態異常だ。
でも「着がえたい」という、いまいち戦いに緊張感が出ない名称が面白すぎる。
女の子パーティーな10-2ならではって感じもする。戦闘中に着がえたいって何よもー!
迷惑
ドストレート。そんな状態異常名ある?あるんです。
FF9に登場する状態異常で、対象者がダメージを受けると、味方全体もその半分のダメージを受けてしまうというもの。
なるほど、迷惑だ。
しかしこれだと、「何?お前今迷惑になっちゃったの?はぁ~~」「迷惑かよ~」というもうなんだかいたたまれない会話が繰り広げられてしまう。仲間を分断させたいのか。つらすぎる。
ちなみにこの状態異常を回復させるには、アイテム「迷惑チン」が必要になる。迷惑とワクチンで迷惑チン。これ思いついたとき深夜だったんか。
でもぶっちゃけ嫌いじゃない、そういうネーミング。
他にもFFには「何この状態異常!?」というものが盛りだくさん。ぜひ調べてみて、状態異常マスターになろう。
(文・やなぎアキ)