前回までのあらすじ
最後のキーエンブレムを手に入れ、あとはネルゲルを倒すだけになったモガマルたち。
するとチリが戻ってきて衝撃告白をする。
なんと、王家の双子の片割れはドゥラ院長ではなく自分だというのだ!
前回
第九十三話 父親はあの人だけだぞ!
まさか王子と兄弟だったのはチリだったなんてなぁ。
院長はまだ自分こそが王子にふさわしいって思って鼻息荒くしているよなぁ。果たしてそれでいいんだろうか。
王子はそもそも自分に双子の兄弟がいることすら知らないみたいだったもんな。院長は、どこで調べたのかそれを知って、あることか「それが私だ!」と思ったみたいだし、そっちのほうがなかなか申告だけど。
さすがにずっと内緒にしておくわけにはいかないんじゃないか?
それもそうか。そもそもの元凶はこの国のしきたりで、そしてそれをそのまま実行した王様にあるわけだしな。チリがわざわざ言う必要ないし、またものすごいこじれることになるだろうしな。
賢明な判断だ。本当ならチリみたいな聡明な人が院長をやるべきなんだろうな。何の研究をしている機関なのかは知らないが。
でもそうか、チリは王族の生まれだったのかぁ。お父さんがちゃんと別でいたんだな。
……ハッ!そうだ、そうだよな。オレはなんて無神経なことを言ったんだ。
そうだよ、チリのお父さんはあいつだけだよな……。赤ん坊のころから一緒にいて、ちょっと変な人だけどもなんだかんだ愛情があって、だからこそチリも大切に思っている人がいるもんな。
チリ~~~~!!!
今の言葉、ダストンに聞かせてやりたかったぞ。まぁあいつのことだから、あ~そうですかそうですかとか言って素直にはならないんだろうけどな。でもこの親子がそれが理想の形なんだろうな。
いい話だったぞ~。父親への確固たる愛情があるからこそ、自分が捨てられたとか、王族だとか、それを誰かが勘違いしているだとかに見舞われてもこれだけ芯が強くいられるんだな。
勇気……?勇気と無謀は違うが……。
でもまぁ王子は日和見すぎるところもあるし、足して割ったらちょうどいいのかもな。
そうだな。せっかくいい方向に変わりそうな兆しがあるのに、そこにわざわざ波風を立てる必要もないさ。
これを機に、双子を忌むような風習もなくなっていくといいよな。いくらこれのおかげでチリとダストンが出会えたからと言って、双子だから片割れを捨てようなんて許されるわけないんだからな。
そうだそうだ!院長にはいろいろと手を焼かされたけど、チリがいてほんとよかったぜ!
こちらこそわざわざ戻ってきて話をしてくれてありがとう!
あれ、このまま何も明かさず終わっちゃうのかな?って思ってたぜ。あ、いや、それはこっちの話。
あったりめーだ!モガマルもやる気満々だぜ!
もうそっこーで倒してきてやるよ!
おう、じゃーな!
二回も冒険を一緒にできて楽しかったぜ!
ダストンとずっと仲良くな~!
さぁて、そんじゃま、ネルゲル倒しに行きますか。
えーと、で、どうすりゃいいんだ?
次回予告
キーエンブレムを全部集めたモガマルたち。
そこに再び放浪の賢者ホーローが現れる!
時は来れり!
次回、「決戦の時は近いぞ!」!
モガいてばかりじゃ、大陸制覇できないぜ!
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