前回までのあらすじ
天魔クァバルナを倒し、最後のキーエンブレムを手に入れたモガマルたち。
これであとは冥王を倒すのみ!
ドゥラ院長とラミザ王子と別れたモガマルたちだったが、チリがやってきて衝撃の事実を告げる!
前回
第九十二話 王家の双子は実は、だぞ!
わざわざ戻ってきて、いったいチリはどうしたんだ?
改めて激励でも飛ばしてくれるのか?
お?なんだ一体改まって。どうせこれからネルゲルを倒したらみんなとは会えないんだろうし、もちろんここだけの話にするが。ずいぶんシリアスな雰囲気だな。
…………え?
え?待って。たしかあれだよな、そっちの王族は双子が生まれたら災いを起こすからって、片方は捨てられちゃうってやつだよな。その捨てられたほうの王子が「私だ」って院長は確か言っていたけど……。
ち、違ったってこと?あんなに勢いよく王子に啖呵切ってたのに、違ったってこと?「私だ」とか言ってたのに違ったってこと?
う、うわ~……。
ああ、ラミザ王子に双子の兄弟自体はいるんだ。そこからもう間違ってたらどうしようかと。え、それであいつ、それが自分だって勘違いしたの?なんで?共通点でもあったの?
ええ~。女の子かいな。なんでそれで院長は自分だと思っちゃったんだ。まぁそこまでの情報をつかんでいなかったってことなんだろうけど、ということは捨てたられた双子についてはほぼ何も知らなかったというわけで……。多分、王子には捨てられた双子の兄弟がいるらしい、くらいまでしか知らなかったんだろうなぁ。
でもそれで、「じゃあそれが私だ!」とはならんだろ。
チ、チリ!そんなにはっきりと言わないでやってくれ!
たしかにあいつはちょっとむかつくやつだが、そこまで言っちゃうのはさすがに……。まぁいいか。
これにはさすがのモガマルも驚きすぎて何のリアクションも取れていないな。だってあんなに王子につっかかって、王家を継ぐのは自分のほうがふさわしい!って豪語してたのに……。蓋を開けてみればただの勘違いて。しかもあいつまだ勘違いしたままなんでしょ?お、教えてやったほうが……。
!?!?!?!?!?
流れ変わったな。
てことは、チリがラミザ王子の双子の妹ってことなのか?
な、なんでそんなこと知ってるんだ!?やっぱりあれかな、王様からの視線とかで何となく察したのかな。ええ~てかこれダストンは知ってるのか?知るわけないか、王家の血を引いてるなんて、ガラクタ基準全然満たしてないもんな。
そうなんだよな、血はつながってないって言っていたもんな、この親子。
つまり、双子として生まれてしまったから捨てられたチリを、ダストンが拾ってここまで育ててくれて、そしてチリは生まれ故郷で今働いているってことなのか。因果だねぇ。
で、院長はただ勝手に勘違いしていただけだと。
それを目の前で見せられるチリの気持ちよ……。
でもそれなら院長に教えづらいかもなぁ。しかもあれだけ「私だ」って自信満々なんだもんな。そこに「違う違う。どっちかっていうと多分私」とは言えないよなぁ。お疲れさまだな、チリ。
次回予告
まさかのチリは王女様だった!?
しかし彼女はそんなことは気に留めない。
彼女にとっての家族は、あの人しかいないのだから。
次回、「父親はあの人だけだぞ!」!
モガいてばかりじゃ、大陸制覇できないぜ!
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