ドラクエで戦う敵は基本的に魔物。
人間対魔物。
そのためあと腐れなく戦うことができるが、ときたま人間と戦わされる時もある。
今回はドラクエで登場する、戦うことになる人間キャラを紹介しよう。
ちなみに、考えてみるとけっこう多かったので、全員紹介ではなくこちらの独断で決めた。
相手が人間だと、主人公側も葛藤があったりしたのだろうか。
カンダタ
個人的に人間なのか魔物なのか微妙なところではあるが、一応ドラクエ初の人間ボスキャラらしい。
王様の冠を盗んだり、人をさらったりと純粋に悪事を働いているので、勇者たちも容赦なく倒しにかかったことだろう。二回目に至っては、許しを請われて一応許した後だったので、怒りもだいぶ沸いていたと思う。物を盗むのと人をさらうのだと後者のほうが許しがたいし。
大体、あんな見た目なのだから全力で倒しにかかるのにも大して罪悪感もわかないだろう。
バコタ
カンダタに続く盗賊ボス。
どちらかというと武闘家っぽい見た目で、どの辺が盗賊かはよくわからないが、シスターのロザリオを盗むという立派(?)な窃盗行為をしている。それだけではなく、こちらに罪までなすりつけている。
もうばちぼこにキレて戦う、こんなやつとは。仲間の一人人質に取られてしまっているし。絶対に許せない。容赦しない。
敬語を使ってるのに武闘家の見た目なのも意味わからん。きらいだぜこいつ。
あとこんな見た目なのにけっこう魔法も使えて多彩なのも気に食わない。戦闘のセンスがあるんだから真っ当に生きたら?
テリー
強くなりたいあまりにデュランに魂を売ってしまった哀れな剣士。
まさかの戦闘グラフィックが、フィールド上のグラフィックということでちょいちょいネタにされる。まぁモシャスをされた仲間たちもフィールド上グラフィックなので当然といえば当然なのかもしれないが。
リメイク版ではちゃんとそれ用のグラフィックを用意された。よかったよかった。
この時点ではテリーは旅の途中でちょいちょい出会う嫌味な剣士でしかないため、主人公たち目線では目的を邪魔する敵にしか見えなかっただろう。殺す気はなくとも、倒す気満々で戦っていたに違いない。さびていなかったら伝説の剣だってかっぱらっていったに違いないので、そのあたりのイライラもぶつけていた可能性がある。
ゼシカ
暗黒神が宿った神鳥の杖を手にしたことにより、意識が乗っ取られてしまったゼシカ。
顔色が悪いし表情も怖い。ドルマゲスも元々の人相はちがったのかもな~と察せられる。
杖が悪いということを知らなかった主人公たちだが、ここまで一緒に旅してきた仲間ということでほぼほぼ心配な気持ちで彼女を追ってきている。
戦うことになった際にも、葛藤はあっただろう。しかし目の前で賢者の末裔を殺されそうになっているのも事実、そしてゼシカの容赦ない魔法攻撃。手加減して戦ってもいられない!という切羽詰まった状況であったに違いない。
ここまでは他人との戦闘だったが、仲間と戦うとなるとプレイヤー的にもこれまでとは違う感情を持って戦ったと思う。
マルチェロ
ドラクエ8二人目の人間ボス。いやドルマゲスも元々は人間のため、三人目か。
杖を手にして、世界の王になろうとするマルチェロ。
それを邪魔するものは排除するということで手始めに主人公たちを殺そうとしてくる。杖を手にしているが、その強い精神力で制御しているため紛れもなくマルチェロの意思で殺そうとしてくる。
ここに至るまでにさんざん嫌味を言われ、法皇暗殺未遂の罪を着せられ、一か月間監獄にまでぶち込まれてしまった主人公たち。もちろん暗黒審の復活を阻止せねばという気持ちが大部分だろうが、私怨もあったことだろう。が、ククールだけは複雑な気持ちだったに違いない。無理とはわかっていても、兄の目を覚まさせたいとうっすらとは思っていたのではなかろうか。あくまでもうっすらだとは思うが。
ホメロス
ウルノーガに魂を売ったホメロスは、完全に魔物と化してしまったが、ダーハルーネで戦った時点ではまだ人間と思われる。
物語の最初から執拗に勇者を追い回し、イシの村を焼き払い、幼い子供の声を奪う彼は完全に敵である。勇者が倒すべき相手は魔王ではあるが、こうまで目の敵にされると勇者側としてもいい気はしない。しかも相棒であるカミュを人質にとらえているわけで、許せる要素がない。見た目がいいことくらい。
向こうもこっちを殺す勢いなわけで、こちらもぶっちゃけやれるならやっちゃうかくらいの気持ちではあったかもしれない。とはいえ、一応人間なのでとどめは刺さないほうがいいか……という。
刺せるなら刺しておくべきだったのかもしれない。そうすれば大樹も落ちなかったし、ホメロスも変な汚名を着せられることなく死ねたのではなかろうか。でもグレイグとの確執は残ったままだからだめか。
相手が人間だと、モンスターの時と違い戦うことに葛藤が生まれるのでは……と思ったが、せいぜいとどめは刺さないほうがいいよなくらいで、ノリノリで戦う理由があった。
戦闘になるくらいだから、そりゃ私怨もあるよなぁ。
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