誰もが思ったはず。
人を石にするあの恐ろしい灰色の雨を降らせたのは一体どんな魔物なのかと思えば
いやちゅうまじゅうじゃねーーか!!と。
ダイアラックを滅ぼし、グリンフレークも恐怖に陥れた大悪党あめふらし。
これの見た目が、ウッドパルナのカラーストーン採掘場などに現れる雑魚敵ちゅうまじゅうとまったく一緒なのである。
ドラクエ7には他にもボス級のくせして、雑魚敵グラフィックで且つ色まで同じモンスターはいることにはいる。ダーマのマンイーターや聖風の谷のやみのまじんなど。なおやみのまじんはリメイクの際には色が変わったが。あくまでPS版の話だ。いるにはいる。別にあめふらしだけではない。
が、こいつの「いやいやいやいや、かっこつけんな、なにがあめふらしだよ」感はほかの追随を許さない。
あまりにもちゅうまじゅうが過ぎる。
やったことでいえば序盤の中ではかなり大がかりでひどいことをしている。主人公たちがいなければ、ダイアラックだけではなくグリンフレークを滅ぼしたのもこいつになっていた。二つの町を滅ぼすという偉業を成し遂げるところだった。
しかしちゅうまじゅうなのである。
拍子抜けである。
戦う前のフィールドグラフィックからしてちゅうまじゅうなのだが、実際に戦闘画面に移った時の、やっぱりちゅうまじゅうじゃねーか!という突っ込み、しがちである。
よりによって、最序盤に出てくる雑魚敵というのがインパクトになっているのだろう。最序盤の敵だけあって、見た目に怖さがない。先のマンイーターややみのまじんは、中盤の雑魚敵なだけあってなかなか強そうな見た目だ。少なくともちゅうまじゅうにある、まだギリギリ勝てそうだな感は彼らにはない。
これが、りゅうき兵のように先にボスとして出てきて、あとで雑魚敵として登場するならまだよかったかもしれない。でも本当に最初の最初に出てきちゃってるのだこいつ。たしかに最初は強かった。カラーストーン採掘場の奥の方に出てくるだけあって強かった。だがグリンフレークにつく頃には、ちゅうまじゅう?ああいたねそんなのも。絶妙に気持ち悪いモンスターねくらいなものである。
そこに来てのあめふらし。なんなんだお前は。なぜお前のようなやつにあの灰色の雨を降らせることができるのだ。
やったことがもっとしょうもないことだったら納得できたかもしれない。がしかし、先に書いたようにこいつは大層なことをやってくれちゃっている。主人公たちが初めて明確に救えなかったといっても過言ではないダイアラック、それを滅ぼした張本人なのである。
下手したら、ダイアラック・グリンフレーク以外の町だって余裕で滅ぼせた可能性がある。どれだけ屈強な戦士がいようと、雨にあたりさえすれば勝つのだ。ダイアラックのクレマンとヨゼフがあちこちで雨の脅威を伝えてくれていたが、それがなかったら実は被害は拡大していたのでは……。恐ろしい、なんて恐ろしいモンスターだ。
でも見た目ちゅうまじゅう。ちゅうまじゅうなんだよなぁ。
使える技はつめたいいき、なめまわし、ベホイミと非常にバランスがよく、しかも二回行動。なかなかの強さだ。
見た目がちゅうまじゅうでも、油断すると危ない。
もしかしてそれを狙ったのだろうか?なんだちゅうまじゅうじゃん、と油断させておいて、相手を葬り去る。そういう作戦か?
こんな見た目のやつが灰色の雨をふらせる技を自力で習得したとも思えないので、その見た目ゆえに人は油断するだろうとオルゴ・デミーラが抜擢したのかもしれない。もうそう考えないと、ちゅうまじゅうである意味がわからない。
さすがにちゅうまじゅうすぎる。せめて色を変えるとかあったと思うのだが、まんまちゅうまじゅうすぎる。もう一生分ちゅうまじゅうって書いたんじゃないかってくらいちゅうまじゅう。ちゅうまじゅうがゲシュタルト崩壊。
ちなみにちゅうまじゅう(あめふらし)の色違いは黄色のストローマウスしかいない。確かにこの見た目でいろんな色のやつがいてもちょっと気持ち悪いだけだもんな……。だからといって、あめふらしがまんま同じ色なのには納得いかないが。
漫画版ではグレンのことをなかなか追い詰めていたりして、ちょっと強い感じが出ている。でも見た目はちゃんとちゅうまじゅう。
同じような敵で、いやお前ゲマじゃねーか!でおなじみドラクエ5の雑魚敵ネクロマンサーと仲良くなれそう。
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