ドラクエのキャラクターについて、いくつかの観点から読み解いていく!
筆者の超個人的主観によるキャラクター辞典!
第七十回目はゼボット&エリー!
※全て筆者の主観であり、筆者のプレイスタイルによるものであることをご了承ください
※エリーは主にはからくり兵のエリーです
見た目
ゼボットは汎用グラフィックの学者キャラのためこれと言った特徴はないが、むしろあの見た目のキャラはゼボットみたいなキャラなんじゃないかと思うほどあの姿が馴染んでいる。もはやゼボットのためのグラフィック。
フォロッドの兵士長トラッドの弟だが、多分見た目はゼボットの方が年上に見えそう。眉間のしわとかすごいんだろうな。
エリーはその辺のからくりと色が違う。これはゼボットが塗り替えたのではなく元々。塗装が剥げたのか、それとも彼女だけ製造ラインが違うのか。PS版では茶色っぽい色に、3DS版ではピンクになった。さらに3DS版では両手の武器を持っておらず、戦いのために生まれたからくり兵をゼボットが同情していたのが彼女のその姿によく現れている。細かい。また現代になるとかなり汚れており、これもまた細かい。
人物
ゼボットの性格は一言で表すなら偏屈。
人里離れた小屋に誰も寄せ付けずに暮らしている発明家。およそ人間というものに何も期待しておらず、兄トラッドとの仲も悪い。そんな彼にもたった一人エリーという理解者がいたが、彼女は不慮の事故で命を落としてしまう。これが彼の人間不信に拍車をかけてしまったようだった。
兄にも、恋人エリーの妹マリアにも冷たいゼボットではあったが、エリーの発言やその後の行動を思うと、本当は心優しい人間だったのではないだろうか。兄と仲良くしていた時代もあったのかもしれない。死に抗いたい彼がそれをほどこしたのが自身ではなくエリーだったのがなんとも切ない。
エリーはからくり兵ではあるが、花を見てキレイだと思う心はあるようだ。単にそういったプログラムがされているだけだとは思うが、そうだとしてもゼボットよりよっぽど人間らしいところがある。話しかけてくれた人にあいさつしたり、鼻歌を歌ってみたり、生前のエリーもそんな風な性格だったのかもしれない。
ストーリー
フォロッドは謎のからくり兵により崩壊の一途を辿っていた。
しかしゼボットはそんなことに興味ない。人間に興味がない。彼が興味あるのは、死なない存在、ずっとそばにいてくれる最愛のあの人。
ゼボットは死なないエリーを作るためにからくりに没頭してしまう。
おせっかいな少年少女たちによって少しは考えを改めそうにもなったが、自身のしていることはやはり大半の人には理解されない。
フォロッドが無事平和になったあともゼボットはからくりのエリーと二人きりで暮らした。人々の命を救ったエリーを、彼らは受け入れようとしなかった。エリー本人は気にしていないが、ゼボットの失望ははかりしれない。
人の心を持たないと言われたエリーは、本当に嬉しいとか悲しいとか感じないのだろうか。
現代では今も彼女はゼボットに寄り添っている。
性能
ゼボットは当然戦闘能力は皆無。しかしからくり兵のアジトに乗り込むという度胸は買う。
エリーについては曲がりなりにも兵器として生まれたもののため、それなりの戦闘力が期待できる。が、おそらくはゼボットが戦うための回路を取り外していると思われるので、実際に戦ったら大したことないのかもしれない。それよりも多分家事の方が得意。
からくり兵の行動を阻害する音波を出すことができるのが最大の特徴。
ただただからくり兵制圧に特化したコンビである。
その他の活躍
かなり印象深いストーリーのため、小説版や漫画版でも重点的に取り上げられている。それぞれ細かい設定が違っていたりするが、どちらも感動的なお話になっている。
なお漫画版だとゼボットを最後までお世話していたエリーはからくり兵エリーではなく、ゼボットが作ったメイドロボの方だった。他にも改変箇所が多く、新鮮な気持ちで読むことができる。
総評
ゼボットはエリーに死を教えなかったが、エリーが感情のかけらを主人公たちに見せてくれたのは彼が愛情をもってエリーと接していたからだろう。それだけでも救われるものがある。
マリベルはそれを「神様のいたずらならとても素敵ないたずらね」と言っていたが、肝心の神があんな感じなので、神がしてくれたのではなくやはりエリーには本当に心があったということだと思う。ドラクエ7はいい話が多い。
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