ドラクエの王様たち。
国を治めているわりにはなんだか頼りないやつが多い気がする。行きずりの旅人に国の未来をたくすようなことが多すぎる。リスク管理。
場合によっちゃ魔物に乗っ取られたりもするし。
そんな中でも、有能であろう王族もいる。
サントハイム王(ドラクエ4)
娘・アリーナのおてんばに日々頭を悩ませる王様。
予知ができるというのがもう強い。大々的な能力ではないが、一国の王がそれを持っているという時点でもう勝ち。
またアリーナというじゃじゃ馬が旅に出ることを許す度量の広さ。あのまま押し込めていてもどうせ壁を蹴破ってまた脱走するし、と考えると、いっそ許した方が遺恨がないだろうという、と思ったのかは知らないが、少なくとも英断だっただろう。
さらにエンドールの大会参加を許す慧眼。これによってアリーナ・クリフト・ブライはサントハイム失踪事件に巻き込まれなかった。導かれし者の親はやはり違う。
パパス(ドラクエ5)
言わずもがな。
グランバニアの国民に慕われ、現国王であり弟のオジロンからは、帰ってくればすぐさま王位を返すと言われるほど有能な王。
国民を守るために国をまるっと城の中に入るという大胆不敵な政策もやってのける。これには国民大喜び。日光を遮っているので個人的には良くないと思うのだが、ドラクエ世界ではどうとでもなるらしい。どうとでもなるなら、魔物に怯えずに済むのでやはり良策。
さらに彼はなんと、サンタローズの村長まで勤めている。サンタローズの生まれですらない、しかもたった数年いただけで住民を虜にし村長に抜擢されたわけだ。結構長い期間村を空けたりもするのに、それでも彼は村長なのだ。サンタローズで何を成し遂げたかは分からないが、相当な働き者だったのだろう。
現代のコスタール王(ドラクエ7)
ホビットと共に暮らし、ホビットの妻を持つ王。普段は「やっほ~」などとおどけた調子で、誰とでも仲良くなっちゃうフランクな王様だ。
しかし有事の際にはそのおどけたなりを潜め、国中に迅速に命を下す。神が復活し世界中が平和に浮かれる中、その存在を疑ってひそかに武器を密売し、重要施設である大灯台を封鎖するなど、シリーズの中でも随一の働きを見せる。
国民もそんな王に信頼を寄せており、神よりも王の方が信頼できると指示に従った。結果、王の危惧した通り世界中が混乱に陥ったのだ。
この王の働きがあったからこそ、封印された精霊の大地は復活できたといっていいだろう。
おとぼけられるのも平和だからこそ。今後はずっとおとぼけ王であってほしい。
アルウェ(ドラクエ10)
天真爛漫明るい性格で、予知の力を持った不思議な女性。
彼女はその予知能力と、願い事が叶う本によってメギストリスの都の王妃になった。
この人、予知能力と願い事の使い方がうますぎる。天才か?
悪魔ザイガスに狙われた際には「15年後に子供たちを全員食べていい」とハッタリをかまし、15年後騙されたザイガスは見事に倒された。
また、願いを3つ書くと破滅してしまうことを知っていたにもかかわらず、息子を守るために3つ目の願いを書き自ら死ぬこともいとわなかった。いつまでも子供のような女性だったが、息子を愛する気持ちはまさに母性。
ものすごく頭のいい人だと思う。コスタールの王様と話が合いそう。
シャール(ドラクエ11)
クレイモランの若き女王。まだ王位に就いたばかりで、政治面でも精神面でも不安が残ると国民からは不安視されている。彼女自身もそのことで悩んでいる。
しかし、魔女リーズレットを側近に置く采配の際に誰にも反対されていないのがいい例。この人の決めたことならば、と皆が思うわけだ。結果、リーズレットはクレイモランに大いに貢献してくれた。
勇者は悪魔の子だとほとんど世界中が信じる中、クレイモランは中立を保っていたのもシャールの考え。彼女の考え、手腕から次第に国民も安心していく。
彼女ならば先王の頃よりもさらに国を豊かにしてくれるだろうと期待が高まる。
酒が好きすぎるのは玉に瑕かな?
そもそも11は比較的有能な王族が多いように思う。デルカダール王は乗っ取られてしまったが、それがなければかなり有能ではなかろうか。
ユグノアの王は言わずもがな。
やはりサマディーだけこう、ちょっと、ねぇ……。
以上が筆者が思う有能な王族キャラだ。
ダメダメな王族キャラ?それはチャゴスだよ。
(文・やなぎアキ)
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