
漫画やゲームなどの作中の経過時間って、思っていたよりも短いことが多いですよね。
何巻も使って何ヶ月何年も描いていた戦いが、よく考えたらたった一日の出来事だったなんていうのは良くある話です。
スポーツ漫画だと、1試合に何年もかかる場合もあるでしょう。
そして、ダイの大冒険もそれは例外ではありません。
ダイたちが旅に出て大魔王バーンを倒して世界を救うまでの期間が実は3ヶ月程度であるというのはけっこう有名な話ですね。
色々な方が期間を考察していましたが、たしかに3ヶ月という意見が多く、2022年に行われたダイ大展でもそのような展示がありました。
あの過酷な戦いが3ヶ月……。
3ヶ月で魔王を倒したというのもすごいですが、
幼い少年ダイが竜の騎士の力に目覚め、真の勇者となる
臆病者の魔法使いポップが誰よりも勇気のある大魔道士になる
僧侶戦士として村を守っていただけのマァムが武闘家に転身し究極の奥義を使いこなす
このあたりもすごいことです。メイン3人だけでこれですから、他のキャラクターたちに起きた変化もただ事ではありません。
デルムリン島を出発してからのイベントのスピード感がすさまじいがゆえです。
次から次へ強敵が出てくる
なぜこんなにもスピード感のある冒険譚なのか。
それは、次から次へと強敵が襲い掛かってくるからです。そういうストーリーなんだから当然なんですけど、すぐ敵が出てくるし間の休息時間も短いです。
たとえばダイの運命を変えたアバン先生との出会い、そして勇者になるためのスペシャルハードコースという名の特訓。これ3日間ですからね。あっという間にハドラーがやってきて、ダイは冒険の旅に出ます。
旅に出たぞー!とやっているのもつかの間、クロコダインに遭遇です。デルムリン島からロモスへどれくらいの時間がかかったかは不明ですが、二人の持てる食料などを考えるとほんの数日でしょう。大陸上陸から3日ほどでクロコダインと戦わされます。早いよ。いやそんなものかもしれないけど、早いよ。
そして次のヒュンケル戦。ロモスからパプニカへの移動期間を考えても、やはり一連の戦いの終わりまで一週間もかかっていないでしょう。この間に、ひん死のクロコダインが復活しているのもすごいです。
ここまでで、アバン先生がメガンテしてから長く見積もっても半月から3週間ほど。私、半月じゃ何も成し遂げられないですよ。
その後も、移動時間などはあれど基本平和な休息の期間などほぼなくダイたちは戦い続けます。たまに撤退して対策を練り直したりもしますが、大体その期間は1日2日程度でまたすぐに戦います。スケジュールがつめつめすぎる!
こういうバトル漫画系って、戦っているところだけを描写しているからずっと戦っているように見えるだけで、描かれていない合間合間の日常を送っている時間の方が多いと基本思っています。ワンピースも、次の島までの航海の時間がそれなりにあるんだろうなと。
しかしダイ大は、その描かれていないであろう期間も短いんですよ。せいぜい移動に使っている数日とかなんですよ。途中からはルーラを使えるようになっちゃうから、その移動の時間もなくなるんですよ。
一戦終わるたびに一ヶ月くらい休ませてあげて欲しい!
でもそれはできないのです。なんでかというと、魔王軍は着々と地上を支配していっているから。各軍団がそれぞれ国を滅ぼしているんですよ。パプニカだってそうです。だから休憩している暇がないのです。それゆえに次から次へと敵が現れるし、戦わなければいけないのです。
状況が状況だけに修業期間が短い
当然ダイたちも強大な敵を前にして、いまのままの実力では勝てない!なるときがあります。そういうときは修行です!修行をして、今よりもレベルアップすることで勝てなかった敵に勝つ。これぞ少年漫画!
しかし世界の危機に直面しているがゆえに、修業期間を取れないこともあります。こんなときドラゴンボールであれば精神と時の部屋を利用して1日で1年分の修行をすることもできますが、そんな都合のいいものはダイ大にはありません。そういうわけで今ある時間の中で修業をするのです。
するのですが……たとえばフレイザード戦で一旦退避したダイたち。このままでは勝てない、特にポップにはパーティーを冷静に導く魔法使いになってもらわなければいけない。マトリフの元での修業が始まります。ただし!凍らされたレオナ姫の状況を考えると時間を使ってはいられない!というわけでこのときの修行期間はなんと1日。
1日て!いや1日て!そういえばダイがポップとの連携でライデインを習得したときも1日だったな!1日でレベルアップするのは……ゲームと考えると妥当なのかもしれませんが……。
他にも、本拠地である死の大地に乗り込む前に各々修行をしますが、この期間も1週間足らずという考察を多く目にしました。ここでポップはメドローアを取得しています。天才なのか……?
またレオナがミナカトールを習得したときの最後の修行期間ですが、こちらはヒュンケルとクロコダインの処刑日が二日後という知らせがあったため二日間しかありませんでした。いや、大魔王バーンと戦うための準備に使える時間が二日て!
これはもう体調を万全にするための調整にしか使えない時間ですが、そこで最重要呪文の一つであるミナカトールを覚えるとかいう荒行。さらにダイもアバンストラッシュクロスを編み出します。天才たちの群れか?
このようにダイたちの冒険の短さは、本来であれば多く取りたい修行期間が切羽詰まった状況により全然時間が取れなかったことも要因の一つです。
大魔王が今まさに地上に侵攻してきている!という情勢だからこそのスピード感ですね。本当ならレベル1の修行から始めるけど、そんなことしてる時間はないんだからレベル10の修行からするわよ!というハンターハンターのビスケばりにスパルタです。
ワンピースだと2年間の修行期間をがっつりとっていたり、ドラゴンボールもベジータたちが襲来する前に1年間修行をしていたり、とけっこう時間に余裕があったりするのですが、ダイたちにはそういった時間がなかったわけですね。その中でも最大限強くなっていくんだからすごい。
大魔王が世界を支配しようとしている!というだけならまだしも、現時点ですでに魔王軍がいくつかの国に攻め込んでいてさらにはもう滅ぼされた国もある!というスタート地点だからこその、3ヶ月という期間なんですね。
作中3ヶ月くらしか経っていない、と初めて知った時は、なんだそりゃあいくらなんでもそりゃおかしいぜぇと思っていたのですが、実際の日数の計算の考察と、そうならざるを得ない理由を考えるととても納得できました。
彼らはいつもギリギリのスケジュールで戦っていたんですね。私もダラダラと日々を過ごしていないで、ダイたちみたいにてきぱきと何かをこなしていきたいものです。まぁダラダラ過ごすんですけどね!
(文・やなぎアキ)
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