ドラクエのキャラクターについて、いくつかの観点から読み解いていく!
筆者の超個人的主観によるキャラクター辞典!
第五十五回目はガボ!
※全て筆者の主観であり、筆者のプレイスタイルによるものであることをご了承ください。
見た目
頭身の低いドラクエ7の中で、さらに頭身が低い。
青いマントを羽織り、ぼさぼさの黒い髪に、スカルキャップという風貌。というかあの帽子、スカルキャップって言うんだ……初めて知った。マントで隠れているが、上裸。
ニっと歯を見せて笑っているイラストをよく見かけるが、前歯が欠けている。と、このように野生児であることを全面的に打ちだしているキャラデザイン。
オオカミから人間に変えられた際に、このような野生児な格好になったのだと思われる。が、そもそもオルフィーの動物から人間になった人(?)たちの服はどこから来たのか。そしてガボだけなぜ野性的な格好なのか。飼われているか野生かの違いだろうか。謎である。
イラストではオオカミとセットで描かれることが多い。
PS版では二足歩行をしているのに、リメイク版では四足歩行のため普段は育ての親であるオオカミに乗って移動している。
性格
明るく好奇心旺盛、食べることが大好き。仲間会話をすると、結構な確率でお腹が減っただの何か食べたいだのうまそうな匂いがするだの言ってくる。
また野生児ゆえに、人間界の常識に疎く、各地で起こる人間同士のいさかいなどには疑問を呈することも多い。
マリベルとはまた別で歯に衣着せぬ物言いが多い。が、なんかこう物足りなさはある。元気いっぱい野生児のお手本みたいなことばかり言うからだろうか。
しかし、なんでも正直に言ってしまう性格ゆえにマリベルと喧嘩する仲間会話は見物。喧嘩と言うか、マリベルが一方的に怒ってガボは半ばあきらめていることが多いが。それゆえにマリべルの離脱はなおのこと寂しい。
ガボの仲間会話のなかでの名セリフといえば、「なんでカシムは足が短いんだ?」。リメイク版ではなくなってしまった。仕方ないとはいえ、寂しい。
野生児だからか恋愛ごとにも当初は理解を示せなかったが、フォズ大神官を好きになったり、主人公とマリベルの関係をなんとなく勘づいていたりと、旅をしていくなかで成長していく。
ストーリー
オルフィーの町にはある伝説があった。町を守る白オオカミの伝説だ。
しかし白オオカミはデス・アミーゴとの戦いでメスオオカミ一匹を残して絶滅してしまった。そしてその最後のオオカミも、一匹の子供を産んでそのまま死んでしまった。生まれたばかりの白オオカミは、普通のオオカミのメスに育てられることとなった。
ある日、封印されたデス・アミーゴが復活してしまった。一匹だけになった白オオカミは伝説の通り町を守るため戦うが、深手を負わされてしまう。偶然見つけてくれたオルフィーの住民に手当をされることになったが、その間にデス・アミーゴは呪いをかけてしまう。人間と動物を入れ替えてしまう呪いを。その対象は、町で治療を受けていた白オオカミも例外ではなかった。
このままでは町はデス・アミーゴの手によって滅ぼされてしまう。しかし自分だけではどうしようもできない。
そんな折、ある旅人が町を訪れる。
たった一匹だけ生き残った白オオカミの、新たな使命が始まろうとしていた。
性能
キャラクター通り、素早さがとても高い。基本的に一番最初に行動することが多い。また、素で覚える特技がオオカミ由来であるものが特徴的。単体・複数攻撃どちらもいけるし、1ターン休みのほえろを覚えられるのも魅力的。
この素早さを活かして、ほえろを使うのが序盤の戦い方としては有利。
他のステータスは特にこれといって特徴はない。というか、やや低め。ただし彼は序盤に仲間になった後は離脱しないため、熟練度が稼ぎやすい。
素早さを活かして回復や補助に回すこともできるが、途中までは主人公・マリベル・ガボの3人パーティーなのでバランスが難しい。羊飼いにしてどとうのひつじをとりあえず覚えさせたい。
また、モンスター職という手もある。これもパーティーにいる期間が長いガボならでは。特にPS版はモンスター職の耐性が優秀なため、計画的に転職すればかなり強くなるだろう。
ステータス面では他メンバーに劣る部分が多いが、高い素早さと加入期間の長さから最終パーティーに残る確率は高いのではないだろうか。
ちなみにリメイク版だとオオカミを常に連れているので、職業によってはオオカミのグラフィックが変わるものもある。かわいいねぇ。
その他の活躍
ヒーローズ2にマリベルと一緒に登場。なんだかんだこの二人は仲がいいのか。この時は二足歩行。
メンバーの中では最年少だからか、中身がオオカミだからか、ホミロンと仲良しになる。
必殺技はどとうのひつじ。オオカミではなくひつじを使うあたり、開発者わかってる~。
でもあんまり使ったことないな……。
小説版では中身が人間ではないため普通の職業には就けず、代わりに人間は就けないモンスター職を極めていく。良い設定だ。
総評
過去の世界から仲間になるキャラクター且つ、実は人間ではないというかなり特殊なキャラクター。仲間会話でもその特徴をいかんなく発揮してくれる。が、いかんせんマリベルというキャラクターが強すぎて、ちょっと物足りなさを感じてしまったりも。
フォロッド地方のからくり兵はかなりの強敵だが、ほえろが効くと気付いてからのほえろ無双、いつも気持ちがいい。
(文・やなぎアキ)
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