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【ドラクエ1】もっぱらマリオばかりやっていた私が、ドラクエを始めるまでの話

人生で一番最初にプレイしたゲームを覚えているでしょうか。

恐らく私は、本当に幼少の頃、上の兄弟たちにまざって遊んでいたなにがしかのゲームだったと思います。

では、そういうのではなく自分の意思で自分の力で初めて遊んだゲームはなんだったか。

 

 

たしか、スーパーマリオワールドだったと思います。

 

 

特に意味もわからず、でもとりあえずマリオを右に進めればいいという単純明快なルールに沿って、マリオワールドをプレイしていました。当時恐らく幼稚園年長あたりでしょうか。

スーパーマリオワールドにはマントマリオという形態が存在し、これが慣れていないとなかなか飛行するのが難しいです。幼い私には当然そのような操作はできるはずもなく、もっぱらワールド1(ヨースター島)のステージ2ばかりをやっていました。それで充分楽しかったです。むしろ私の楽しみは別のところにありました。

すでにクリア済みのデータを使って遊んでいたので、ワールド間の移動は可能でした。島々を移動するちっちゃいマリオ。山があって森があって橋があって……このワールドを移動するのがなんだか楽しかったです。ドット絵で描かれた可愛らしい世界を、小さな人間が動き回る、そこに楽しさを見出していました。

 

その後はマリオコレクションに手を出しました。多分ここらで小学校入学くらいはしていたかもしれません。マリオの名作ゲームが4本入ったお得な一本です。

 

 

やっぱりクリアするにはどれもまだ難しく、全て中途半端にプレイして終わりましたが、一本気に入った作品がありました。スーパーマリオブラザーズ3です。こちらはワールドと同様マップを移動してステージを攻略していく形式になっており、案の定そのマップでの移動が楽しかったです。マップ上で意気揚々と動くサボテンが可愛いのなんの。どうやら自分は、ゲーム内容そのものよりもこういうマップが好きなんじゃないかと薄々感じていました。

 

我が家には他にも色々ゲームがありましたが、そのどれもを好きにプレイできていたわけではありません。この年齢でプレイしてもちゃんと理解できるか、楽しめるかと言うのを親が判断してくれていたと思います。そうやって段階を踏んでゲームをしていた私が、マリオコレクションのあとプレイしたのが、スーパーマリオRPGでした。

 

 

あの言わずと知れた名作です。現在までの続くクッパの憎み切れないキャラ付けをした一作です。これが私にとって初めてのRPG体験でした。マリオRPGは他のRPGに比べてかなり簡単で、幼い私でも十分楽しくプレイできました。そしてやっぱり、マップ上を移動する小さなマリオが好きでした。

 

そして私は満を持して親に言います。「ドラクエをやってみたい」と。

それまでの私は、上の兄弟や親がプレイしているドラクエを後ろで見ているだけでした。自身はマリオしかプレイしていませんでしたが、見るだけであればもっと幼いころからドラクエを見ていました。当然私もやってみたいと思ったわけです。

その前にも「やってみたい」と言ってはいましたがその時は「まだ早い」と言われていました。マリオすらろくに進められなかったので、「ドラクエはむずかしいんだな~」と素直に受け止めていました。そして今も、その親の判断は正しかったと思います。ある程度システムやストーリーをわかるようになってからの方が楽しいだろうと。それまではマリオなどをやらせてゲームに慣れさせようと。特に、初期の頃のドラクエはヒントなどが多くはなくきちんと町の人の話を理解したうえで、自分の頭で考えないと進めるのが困難です。だからこその「まだ早い」だったのでしょう。

そして親から、そろそろいいかというOKの返事をもらいました。

小学二年生か三年生のころでしたでしょうか。きっともっと早くからドラクエに触れていた人、触れさせた親御さんはいるでしょう。でも私は、このタイミングで良かったと思っています。おかげで今こうして書き起こせるくらいには色々と覚えています。

 

余談ですが、当時我が家で使っていたスーファミは色を出力することができず白黒背景でした。なので先ほどから書いているマリオシリーズはなんとすべて白黒でプレイしています。マリオRPGですらです。

しかし、さすがにドラクエをやらせるとなったら白黒はだめだろう、毒の沼地の判別もつかないぞ、となり、近所のハードオフで中古のスーファミを買ってもらいました。それまで私が白黒でマリオをしていても何も言わなかったのに、それほどうちではドラクエは大事なゲームだったのでしょう。500円で買ってもらったのを覚えています。今では考えられない値段ですね。青いコンテナに乱雑にいれられたスーファミたちも覚えています。100円のものもありました。100円だと壊れているかもしれないから、500円のにしよう、と父親と決めました。

 

こうして私は、ドラゴンクエストをやりはじめたのです。

 

 

ずっとマリオをプレイしていた私にとってそれは大人の世界でした。モンスターと自分との一対一の戦い、滅ぼされた村という現実、壮大な音楽。

何より私が嬉しかったのは、フィールドや町での移動です。ここまでの私のゲーム史からいって、ドット絵で描かれたマップを移動する、そこに楽しさを見出していたのは間違いありません。それがとうとうかなったのです。自由に移動する小さきキャラクター、さらにそこを行き来する人に話しかける喜び。私がドラクエをしたかった一番の理由はそこでした。何かある種のおままごとのようで、そこにある人々を、役割を、物語を享受したかったのです。まさに、ロールプレイがしたかったのでしょう。

それが実現したことが嬉しかったです。

 

その後も、色々なゲームをやりながらコンスタントにドラクエをプレイしました。休みの日に1日中ドラクエをして、家族に苦言を呈されたことも覚えています。それでも止められませんでした。それが今でもずっと続いていることを、喜ばしく思います。

私のゲームはマリオから始まり、その後もしばらくマリオのゲームばかりプレイしていました。しかしその端々で、RPGを、ドラクエをプレイしたいという気持ちが育まれ、プレイしたそのときの気持ちが出来上がったのでしょう。

もちろん今でもマリオのゲームはプレイします。ドラクエのことばかり考える毎日ですが、始まりがこうであったことは忘れてはいけないと思っています。

 

 

 

ところで、スーパーマリオブラザーズMOVIEが公開されておよそ一ヶ月が経ちますね。

私は公開してすぐに観に行きました。

先で述べたように私のゲーム史はマリオから始まっています。それゆえの感慨深さがこみあげて、最初の任天堂のロゴを見ただけで泣いてしまいました。映画自体も素晴らしかったです。

私という人間がゲームを語る時、ドラクエは欠かせない存在ですが、マリオのことも絶対に欠いてはいけないのだなと思いました。それゆえにこのような記事を書かせていただきました。

 

皆さんの初めてのゲームはなんでしたか?

 

(文・やなぎアキ)

 

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