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【ダイの大冒険】獄炎のガンガディアが好きで、ガンガディアー!ってなってる

こちらは『ダイの大冒険 勇者アバンと獄炎の魔王』の単行本6巻までのネタバレをがっつり含みますので、まだ読んでいない方はお気を付けください。

獄炎、めちゃくちゃ面白いのでおすすめ!

 

 

獄炎の魔王ことハドラー。彼が率いる軍団には、いわゆる幹部がいます。

地獄の騎士バルトス。

じんめんじゅキギロ。

きめんどうしブラス。

そしてデストロールのガンガディア。

 

バーンの魔王軍幹部たちに引けを取らないほど皆キャラ立ちしています。

敵とはいえ魅力的です。

そして私は、この幹部たちの中でもガンガディアがお気に入りです!というか幹部に限らず、獄炎の中でも一番のお気に入りです!

 

 

ガンガディアはトロルやボストロールと同じトロル族ですが、デストロールという幻の種族でもあるそうです。トロル族というのは見てわかる通り、だらしない肉体をしており知能もあまり高くはありません。しかしガンガディアは違います。体も引き締まっておりその頭脳はハドラー軍一。まさに参謀と呼ぶにふさわしい人物で、ハドラーの代わりに組織を動かすこともあります。

参謀役なだけあって冷静沈着。トロルなので当然力も強く、頭もいいので多くの呪文を扱えます。オールマイティ!こういう隙のない強いキャラ、好きです。

醜く力をふるうことしかできないトロル族であることをどうやらコンプレックスに思っており、ロカにデカブツ呼ばわりされたときは思わずブチぎれていました。そう言うところも好きです。

 

しかし、私がガンガディアにはまったのは、そのキャラ設定だけではありません。

彼の戦いぶり、戦いに対するスタンス、そしてその上昇志向!

力をふるうことしかできないトロル族を恥じて、身体を絞り込んで必死に勉強し知識を高める、そんな努力家なのです!

そしてガンガディアを圧倒的に好きになったエピソード、1シーンがあります。

 

あれは第4巻。アバンたちが港町サババに滞在していた時の話です。

アバンの居場所を突き止めた魔王軍は当然町に攻め入ります。大量のモンスターたちだけではなく、ガンガディアにさらにハドラー本人まで!

ストーリー上でもかなり大きな戦闘です。

ハドラーは当然アバンと戦います。

そしてそのハドラーとアバンの戦いを邪魔させないよう、ガンガディアはマトリフと戦うことになります。マトリフはこの時点で大魔道士を名乗っており、先の戦闘にてガンガディアに一泡吹かせてやることができました。魔王軍一の頭脳を持ち、あらゆる魔法に精通するガンガディアにとって、彼は最大の好敵手なわけです。もちろんマトリフにとっても一筋縄でいく相手ではありません。

魔法だけでなく力も強いガンガディアとはなるべく距離を取りたいマトリフ。ガンガディアからしてみれば、非力な老人であるマトリフなど、接近して少しでもこづければそれで勝ちです。トベルーラも使える彼は急接近をはかります。当然マトリフもトベルーラで逃げますが、長期戦ともなれば不利!

とうとう行き止まりに追いこまれてしまう!ガンガディアの勝利か!?

その瞬間、マトリフはなんとバギマを使って回避しつつ、その勢いのままガンガディアを行き止まりに押し込んだのです!そしてそのままベギラマを使い彼を巻いて逃げるマトリフ。

ガンガディアの方がでかくて、どう考えても力の差は歴然だというのに、マトリフはその機転であっさりとガンガディアの巨体を壁に押し込めました。

力のみならず、知性を持って戦うことをよしとしていたガンガディアにとってこれは驚き以外の何物でもなかったでしょう!しょせん自身も力に頼っていたのだと!それで勝てると!それをあの老人は、魔法と、その頭の良さで潜り抜けたのです。

 

このときガンガディアは炎の中で、人知れずつぶやきます。

 

彼には圧倒的な体格差を覆すほどの知力がある

 

……憧れる!

 

怒りでも、喜びでもないその表情。

彼は自らが魔王軍の中でも最も頭がよく、魔法にも精通していると信じています。当然魔法を使った戦い方にも自信があったはずです。

しかし、身をもって知る格上の存在!それを知った時彼に芽生える、憧れの感情!あのようになりたいと貪欲に願うその姿勢!

 

 

ガンガディアーーーーーーー!!!!!

 

 

その横顔、好きだーーーーーー!!!

 

 

いやもうね、ハドラーVSアバン・ロカもいいんですけどね、このガンガディアVSマトリフが良すぎて……。ガンガディア、これは来たな……!と。これは推すぞ……!と。

バーン様が好きな私ですが、それは顔がいいからだけではなく圧倒的強さとそれによる性格が好きだからというのがあります。ガンガディアについてもそうです。見た目はともかく(いやあの横顔は正直しびれた)、文武に優れたその強さと、強さを手に入れるために常に努力するその性格がとても好ましいと思ったのです。

 

 

こんな素晴らしい戦いを見せられては、マトリフとガンガディアの再戦に期待せざるを得ません。

それは第6巻。アバンがハドラーを封印するために、あの凍れる時間の秘法を使う重要な巻ですね。

ダイ大でも見た通り、その場にはマトリフとブロキーナ老師もいます。そして当然ガンガディアも!

アバンが秘法を使うまでの時間を稼ぐために戦うマトリフですが、今回はガンガディアの方が一枚上手でした。

呪文で工夫し、力で制する。まさにガンガディアらしい戦いでマトリフは地に伏します。

思わずマトリフはガンガディアに言います

 

敵としちゃ最悪だが 大した奴だぜ オメーは

 

二度も敗れ、さらには尊敬の念さえ抱いた相手にそのように評されたガンガディアは、思わず天を仰ぐのです。

 

 

……あなたに評価されると 最高に嬉しい

 

 

 

ガンガディアーーーーーー!!!!!

好きだーーーーーーー!!!!

 

このシーンのガンガディア、ちょっと震えていてもう最高に悦に浸っているんですよ。身を震わすほどに感激するガンガディア。この戦いのためにルーラまで覚えてきていたということで、ガンガディアのマトリフに対する本気度がうかがえます。そんな相手に贈られる賛辞。そりゃ恍惚の表情にもなる!「最高に嬉しい」とかいう、知能に優れたガンガディアらしからぬ語彙力のなさも最高。ちなみにここも横顔です。好き。

サババの時も思ったのですが、ちょっと気持ち悪いところも好きです。ハドラーもアバンに対して好敵手ととらえ執着しますが、もうちょっと爽やかなんですよ。ガンガディアはちょっとじめっとしてるんですよ。多分トロル族である自分に日頃から劣等感を抱いているからでしょうね。劣等感から脱するために体を鍛えて勉強して、そんな自分を誇りに思っています。そんな自分よりも上位の存在、しかも人間に対して憧れの念を抱いてしまい、その存在に認められた。となれば、あのようにじめっとした感情がにじみ出るような表情にもそりゃなるんですよね。ほんと獄炎、漫画がうまい。たまらん。

 

と、ガンガディアの完全勝利と思われましたが、またしてもマトリフの機転により破れます。いえ、ここは痛み分けといったところでしょうか。勝ったと思ったのに、さらなる高みに行ってしまう大魔道士。

しかし、それはつまりガンガディアがさらに上を目指せるということ!

次の戦いでは、一体どんな表情を見せてくれるのか。一度はマトリフに認められたガンガディアですが、次はどんなセリフを言ってくれるのか。

楽しみで仕方ありません。

 

ガンガディアは敵ですし、ダイ大の世界にはいないのでいつかは倒されて、死んでしまうのでしょう。でもそれまでは、常に上昇志向を持って成長していって欲しいです。

 

獄炎、みんなで読もう!

 

(文・やなぎアキ)

 

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