ドラクエのキャラクターについて、いくつかの観点から読み解いていく!
筆者の超個人的主観によるキャラクター辞典!
第三回目はクリフト!
※全て筆者の主観であり、筆者のプレイスタイルによるものであることをご了承ください
見た目
身に着けているものは緑を基調としたデザインで、背の高い神官帽が特徴的。この神官帽には十字架が描かれていたが、宗教上の理由でDSリメイクの海外版では別のデザインになっている。それ以降、十字架デザインではなくなった。
メンバーの中でも背は高い方と思われる。髪型はおかっぱっぽく、服装と合わせて神官らしいピシッとした印象を与える。
FC版時代のイラストだとけっこうクールな印象を与える。実際のところは……。
首回りのオレンジのもこもこがおしゃれ、でも暑そう。
キャラクター
サントハイムに仕える神官で、その職業の通り非常に真面目な性格。
おてんば姫であるアリーナに振り回されながらも、かたときも離れず付き従う姿は従者そのもの。ドラクエの中でも屈指の苦労人といえる。
FC版では女性にモテるという設定があったが、真面目で神官の仕事をこなす姿に惹かれる人も多いのだろう。
が、リメイク版ではけっこう抜けているところがあるというキャラ付けがされ、「本当にモテるのか?」と疑いたくなる。
具体的には高所恐怖症、カナヅチ、さらに酒が飲めないという設定が追加された。酒の話が出てくるということは、あの世界では成人しているということだろう。アリーナより2歳年上、という説が有力らしい。
彼を語る上で欠かせない特徴といえば、アリーナへの身分違いの想いだろう。FC版時点ではほのめかす程度でしかなかったが、ドラクエ4コマの影響もあってかリメイクでは主に仲間会話で全面的に彼女への恋心を押し出している(多分本人は隠しているつもりだけど)。当のアリーナには全く伝わっていないが、多分他の仲間にはばれているのではないだろうか。これにより、彼はアリーナとセットで語られることが多い。ブライ?知りませんなぁ。
ストーリー
サントハイムのおてんば姫、アリーナが城を抜け出し旅に出るところを無理やりついていったことから彼の冒険は始まる。
困っている人を見過ごすことが出来ない性格のアリーナに振り回され、彼も各地で人々を助けることになる。
ようやくアリーナの目的の武術大会出場も果たしたところで、サントハイムに異変が。城の人々は跡形もなく消え、デスピサロという怪しい男を追うため旅を続けることになる。
その後の旅でなんとクリフトは病にかかってしまい、その際に勇者たちと運命の出会いを果たす。このときアリーナは、クリフトの病を治すための特効薬を手に入れるため、その辺で調達した仲間と共に洞窟に潜っている。従者である自分が主君を危険にさらすことに不甲斐なさを感じつつも、内心は感激していたことだろう。
性能
神官らしく、回復のエキスパートである。リメイク版のピサロを除けば、唯一のザオリク使いであり、回復の要である。
また、ある程度の武器防具を装備できるため、攻撃に期待はできないが防御の面では優秀。HPなどの伸びも良く、スタメンに入れるには申し分ない実力。
が、そう手放しに褒められるわけでもないのがこの男。
FC版の戦闘は、勇者以外はAI行動である。AI学習を経て仲間たちが自分で最適な行動を決定するのだ。便利。しかし、そう簡単に事は運ばない。あくまで学習型なので、初めて見る敵の場合、明らかに効かないだろう行動でもとってしまうのだ。
こうして、ラスボスだろうがなんだろうがお構いなしにザラキを放つ男が誕生したわけだ。
これがその後もずっと彼のキャラ付けに色濃く影響している。これはスピンオフ作品に登場したときも同様。
相当印象深かったため、PS版リメイクでもクリフトにAI行動をさせるとザラキを使う仕様になってしまった。あとついでにアリーナを優先して回復させたりもする。
優秀な回復キャラのはずなのだが、ネタみたいな扱いになってしまうのがクリフトの愛らしいところ。
その他の活躍
クリフトが思いを寄せるアリーナ姫がドラクエの中でも人気が高いためか、彼にスポットライトが当たることも多い。
また彼自身の人気も高く、いたストなどにもしっかり登場している。PS版のFFとコラボしたいたストでは、ちょっと切れ長の目になっていてこれはモテそうだなぁと思った。
他作品でもザラキをネタにされているため、ファミコン版のドラクエ4を知らなくてもクリフトはザラキを連発する困ったちゃんだと認知されてしまった。
おかげさまで、ヒーローズの必殺技は他キャラに比べると明らかにネタ枠になっているのが面白い。
総評
回復のエキスパートとしてパーティーに欠かせない存在であり、身分違いの恋をしており高所が苦手などけっこう弱点があるというわかりやすいキャラ付けがされているクリフト。
しかし登場当時は、ザラキを唱えまくる困ったちゃんであり、姫への恋も明言されておらず女性にモテる設定だった。
時を経て明確なキャラ付けがされた仲間の代表ではないだろうか。
彼の恋が実る日はいつか来るのだろうか、それは永遠に謎である。
それにしても、回復のエキスパートのはずなのにヒーローズに参戦した際には回復技が使えなくておったまげたものである。2でようやくリホイミが実装されてよかったよかった。
(文・やなぎアキ)
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