前回までのあらすじ
勇者は港町にいるという情報を入手したモガマルたち。
世界中の人々を笑顔をにするために打倒魔王をかかげるシルビアを仲間に加え、モガマルたちは出発する!
前回
第十四話 ホメロス登場だぞ!
さぁ、シルビアもパーティーに加えて、さっそく港町に行くぞ!
どうやらスイーツが有名な町みたいだから、ここらで一回休憩をはさみたいところだな!
とはいえ、まずは勇者を見つけることが先決か。
う~ん、砂漠の王子が言うにはそのようだけど。
堂にもそんな感じはしないと言うか、妙に静かだと言うか……。
ん!?!?
モガマル!大変だ!ものすごく嫌な予感がする!オレの鋭敏な嗅覚がそう告げている!
勇者がいるなんて到底思えない、もっとやべぇ何かがいるぞ!
ああ!すぐこの場を離れたほうがいい!
あ!なんて言っているそばから、誰かが近づいてくるぞ!誰だ!
うわぁなんだこいつ!世界観にそぐわないイケメンが現れたぞ!今までいろんな世界を冒険してきたが、こんなイケメンが見たことがないぞ!
でも感じわる~~。
てか悪魔の子ってなに~~。
そんな人知りませんが~~。
え?知り合い?知り合いなん?君ら。
でもその感じだと、仲が良いわけではなさそうだなぁ。今までとんとん拍子で仲間に出会えていたけど、ここに来て敵か?こっちに飛ばされてきたのはウルノーガってやつだけじゃなさそうだな。
そうだそうだ!オレたちは清く正しく生きてきたんだ!悪魔の子?ってやつの仲間なわけないだろ!
いや待てよ……?オレとモガマルは悪魔の子なんて知らないが、もしかしてカミュたちは……?
だ、だましてたな!そう言えばお前盗賊なんだもんな!盗賊が勇者の相棒なんておかしいと思ったんだ!
それにあのホメロスってやつ、なんか嫌な感じはするけど鎧が白いし、いいやつそうだぞ!な!
え!勇者が悪魔の子なのか!?勇者なのに?どういうことだ?
本当にそいつは勇者なのか?勇者がそんな風な扱いを受けているなんて初めて見たぞ。
というか、それならあのホメロスってやつは何者なんだ?
え?何?国王が魔王に操られているのか?
で、その操られている国王に仕えているのがあのホメロスってやつ?
えーと、その国王ってのはどれくらいの規模の国なんだ?やっぱり大国か?そうだよな、こんな執拗に追っかけてくるんだもんな、それなりの規模だよな。
で、その操られている国王が勇者のことを悪魔の子って言っているのか。
えええええええ!?!?
勇者は故郷を滅ぼされているのか?このホメロスってやつに?えーと、国王は魔王に操られていて、その国王が勇者を悪魔の子って言っていて、その言葉を信じるしかない従者ホメロスは、悪魔の子である勇者の故郷を滅ぼしたと……。
まてまてまて!情報量が多すぎる!そういうのはもっと早くに段階的に説明してくれないとさぁ。オレたちも混乱しちゃうわけよ。
な!モガマル!
ほら、情報量が多すぎてシンプルな感想しか言えなくなってるじゃねぇか。
こんだけ色々言われて、ひといヤツだ!しか言えないんだよ。国王が魔王に操られているというショッキングな情報を手に入れたのに、モガマルの頭にはホメロスが勇者の故郷を滅ぼしたことしか多分残っていないぞ。
次回予告
勇者を執拗に追うホメロスに見つかってしまったモガマルたち。
なんとかここを切り抜けるためには、戦うしかないだろう!
次回、「一触即発だぞ!」!
(文・やなぎアキ)
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