ヒーローズの記事を書く際に、現在参戦済みのキャラを確認するたびに思うことがある。
4キャラの中でブライだけ参戦してないじゃん
いつも思う。
ちょっと笑いながら思う。
1ではアリーナとクリフトとマーニャとピサロ。
2ではそれに加えミネアとトルネコ。
そしてSwitch版に移植されたとき、ライアンが加わった。
そしてブライだけが残された。
別にブライが参戦していなくてもかまわない。本編でもそんなに使わないし仲間会話での偏屈ジジイっぷりから、そこまで好きなキャラでもないからだ。
とはいえ、他のメンバーがみんな参戦しているのに彼だけが取り残されているのはさすがに可愛そうだなと思う。公式からの扱いよ。
ブライ本人は、
あんなに疲れそうな戦いはクリフトに任せて、わしはゆっくりさせてもらうに限りますな!
とか言ってるかもしれないけど、さすがに自分以外が参戦しているとなると内心穏やかではないはず……。大変なことはしたくないけど、仲間がみんな参戦しているのにハブられている事実から生まれる葛藤。ご老体に響くぞ。
他のメンツの参戦理由は分かる。
アリーナはドラクエ全体を通しても不動の人気を誇っており、歴代キャラの中からスピンオフに登場させるキャラクターといえばテリーの次にアリーナが上がるのではなかろうかと個人的に思う。
そしてアリーナが参戦するなら、クリフトが付いてくるだろう。おてんば姫な彼女一人で異世界にやるのはあまりにも不安すぎる、そういった理由から彼女に思いを寄せる従者のクリフトが参戦するのは自然だ。
マーニャは攻撃魔法のエキスパートという扱いと、踊り子という見栄えの良さがヒーローズのアクションと親和性があると思う。舞うように戦うキャラクター、いいじゃないか。
ピサロは配信クエストで仲間になる、ストーリーとは直接関わりのないキャラだ。配信クエストという特異な経緯から、普通の仲間キャラではなく敵から味方になったピサロが選ばれたと思われる。
2のキャラクターは、まずトルネコ。
トルネコは不思議のダンジョンシリーズの主人公であり、少年ヤンガスにも登場。何かめずらしいアイテムを探すためなら異世界だってなんのそのだ。
ミネアはマーニャの妹なのだから、2でマーニャが参戦するならそろそろミネアも出しとこうとはなりそうだ。
最後にSwitch版のライアン。
これは意外。ブライもびっくりしたことだろう。他のメンツはたしかにスピンオフ作品に出てしかるべき理由があったので仕方ない。だがライアンについては、恐らくブライは安心しきっていたはずだ。
ライアンどのは大丈夫。ライアンどのはわしと同じでずっと参戦しないだろうと。
だが忘れてはいけない。ヒーローズのマスコットキャラクター、ホミロンの存在を……。
ライアンと言えばホイミンだ。彼らはセットだ。ライアン一人では引きが無くても、ホイミンがいると途端にキャラクター性が増す。
そしてヒーローズのホミロンの存在。Switchに移植するにあたり新キャラを足そうと思った時、せっかくの追加キャラなのだから何か特異な性質があった方がいいと考えるのは自然だ。そうだ、ホミロンと絡ませよう!それならライアンがぴったり!となったかはわからないが、ありえなくない。
ホミロンがいなければ、恐らくライアンは参戦しなかったのではないか?ホミロンのアドバンテージがなければ、ライアンもメルビンも大して変わらないはずだ。ホミロンがいたから、メルビンじゃなくてライアンだったのでは?
これがブライにとって誤算だった……。
こうしてブライは一人残された。
ドラクエ4のキャラクター。主人公を除いた総勢7名が参加し、ブライだけがお留守番。ドラクエ4といえば導かれし者たち。勇者に導かれた7人と勇者の8人パーティーなわけだが、彼だけがヒーローズに導かれなかった。
それどころかピサロが参戦していることにより、ドラクエ4を知らない人がドラクエ4は勇者含めて8人パーティーなんだよと言われたら、ヒーローズシリーズに全員参戦しているんだ!と思う可能性がある。ブライドンマイ。
じゃあ今後ヒーローズ3が発売されたらブライも参戦できるかというと、なかなか難しいと思う。
じいさんだから。
そう、じいさんだから。
ブライは仲間会話などでかなり年寄りアピールしてきて、やれ腰が痛いだの疲れただのと言ってくる。イラストでもドット絵でも杖をついているため、たしかに足腰はあまり強くないのだろう。
そしてヒーローズはアクションRPGである。無双系のように、フィールドを走り回ってモンスターたちを豪快に蹴散らしていく爽快感のあるゲームだ。
それを足腰の弱いブライにさせるのは酷というもの。というか全然想像できない。
走り回っているブライ、解釈違いがすぎる。
攻撃モーションについては、フローラがステッキを振りながらキラキラ~と攻撃していたので、ブライも杖を振りまわして殴打する必要がないのでいいのだが、やはり走るというのがネックだ。
この問題を解決しないことにはブライの参戦は絶望的だろう。
ヒーローズ3が出て欲しい気持ちが強いが、次も参戦できなかったらいよいよブライがかわいそうと思ってしまう。
(文・やなぎアキ)
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