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【ビルダーズ】次の町に進むときに否応なく感じるあの孤独感

ドラクエビルダーズ1は4つの町を再建していきながら竜王を倒し世界を闇から救うというストーリーです。

 

4つの町なので4章仕立てです

1つの町を救うと、次の町に進んでいくわけですが、その際には持っていたものなどを全て失わなければいけません。

それまでいた町も、その章を選べば再び行くことが出来ますが、同じ章内での行き来はできません。ストーリー内で戻るということがないのです。

 

これが当時プレイしていて非常に寂しかったです。

特に最初の町メルキドを救ったあと。

初プレイだからこそ、慣れないことばかりで時間がかかり、どこに何があるのか気になってあちこち歩き回って時間がかかり、町を再建するために色々試行錯誤をし、そうしているうちに愛着がわいてきます。人にも町にも。これまでのドラクエとは違い、町を自分の手で作るからこそわいてくる愛着。町が発展するほど集まってくる住民。まさに自分たちの町。

 

そして無事ゴーレムを倒し光を取り戻したとき、薄々と感じます。

どうやらこの町にも人々にも別れを告げて新しい地へ行かなければいけないことを。

 

紆余曲折を経て分かり合えた人々と不器用ながら作りあげた街並み。それと別れる決意はそう容易にはできません。

ゲームを、ストーリーを進めたい気持ちはありますが、すぐに次に進むことが出来ません。

いざ行こうとしても、ルビスさまから全てを失うと言われまた二の足を踏んでしまいます。

 

そうは言っても先に進まないことには始まらないので、いざ出発します。

そして思うのです。

 

本当にすべてを失ってるじゃん……。

 

集めまくった素材やアイテム、強化した装備もすべて失い、ほんの一部のアイテムだけが手元に残るのみ。覚えたレシピも一部を残して無に帰してしまいます。

 

なんだこのシステムは!!

と当時思いました。

これまでの旅の積み重ねも何もあったものではないな!と。

 

そして再び町を復興し、訪れる別れ。

メルキドほどではないにしても後ろ髪を引かれる思い。

これの繰り返しです。

 

仮に章を変えて戻ってきても、コレジャナイ感があります。また会えたね、帰って来てくれたんだねとはならないからです。結局、そこでの物語は町を救った時点で終わってしまいます。章ごとにほぼ完全に独立しているのです。

 

孤独感。

どこに行って誰と仲良くしても、どうしても訪れる別れ……。

ドラクエ1は一人旅だったゆえに常に孤独だったわけですが、ビルダーズ1もまた別れにより伴う孤独感との戦いがありました。

 

ただプレイし続けると、システム的にはそんなに悪いことではありませんでした。今までの蓄積がまったくなくなるわけではなく、一部のレシピは覚えたままですし、自身のプレイスキル自体は当然ながら引き継いでいるわけですから。

それに新天地について、また1から町を作っていくというのは物語が進んでもずっと新鮮な気持ちで遊べるのでよかったです。章の最初は特に食糧問題などがあったりして、新しい土地は新しい土地で大変だな!とヒーヒー言いながら楽しんだものです。

システム的には楽しかったです。

 

ただただ人々と町との別れが辛かった……。

 

ビルダーズ2はそこをうまく解消したなぁと思います。

大枠はビルダーズ1と同じですが、拠点となる空っぽ島があります。一つの町を復興したあとはその街の人々の一部(主にメインで頑張ってくれていた人たち)がからっぽ島についてきて、一緒に島を発展させていってくれます。残された町の人々も手紙をくれたりと、一つの物語が終わっても地続きで生活が続いているんだと思わせてくれました。

別の島へ行くときは物をもって行けないことにより、ビルダーズ1のとき同様常に新鮮な状態で次の町を作っていけるのもよかったです。

ビルダーズ1のときの孤独感を払拭し、なおかつシステム的にはまた1からのスタートにできる。

とてもよくできていました。

 

やっぱりそこで築いたものはその後もつながっていって欲しいですから。

 

(文・やなぎアキ)

 

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