最近のRPGは親切だ。
目的地が地図上にはっきりと表示されたり、誰に話しかければイベントが進むかなど出してくれていたりする。
昔よりフィールドも町も広くなったため、そういった配慮が必要なのは理解できる。
しかしそれに慣れ切った状態で、一昔前のRPGをやると「わかるかぁ!」みたいなことがわりとある。
ドラクエも、2なんかはかなり情報を自分の足で探して整理する必要がある。ファミコン時代のゲームなのだから仕方ない。どんどんナンバリングが進むごとに、その不便さは身を潜めていく。ストーリーがほぼほぼ一本道なのもでかい。
と思っていたら、ドラクエ6がなかなか難しかった。何度もプレイしているから別に迷うことはないのだが、「これ、初プレイ時どうやってわかったんだ?」みたいなのがちらほらあった。
上なのか下なのかわからない
わからない。
慣れないうちは、今自分が上にいたのか下にいたのかがわからなくなる。そのくせ、同じ名前の町があったりする。
レイドックに行けと言われて、果たしてどっちに行けばいいのかわからない。一応そういうときは仲間が「ほぉら察して察して」といった具合でヒントという名のほぼ答えを言ってくれるが、うっかり聞き漏らしてしまったが最後、もうめんどくさいことになる。
今でこそ仲間会話を使って仲間が何回でも同じヒントを言ってくれたりするが、SFC版ドラクエ6にはそれがない。「思い出す」?適切なタイミングで使わなきゃ意味がないじゃないか!
マップが二つあるということで、迷いが加速した人はいたのではなかろうか。
ムドー戦後どこに行くべきかわからない
最初の大きな旅の目的はムドーを倒すことである。
しかしその目的は、旅が中盤に差し掛かったくらいのところであっさりと果たされてしまう。その後始まるのは、主人公の自分探しというふわっとした旅。
そのためか、次にどこに行くべきなのかがいまいちわかりづらい。ただでさえ二つマップがあるというのに。とりあえずダーマ神殿に行くべきなのだろうが、それも下手したらすぐにはわからない。下のダーマ神殿は滅びたままなので、まさか上が復活しているだなんて思わない人だっているかもしれないじゃないか。
そして、ダーマ神殿に行ったところで別にストーリーは進まないのだ。
ムドー戦後必ず通らなければいけないルートはアークボルトだ。
しかしアークボルトに行く前に恐らくモンストルにたどり着くはず。
しかしこのモンストルだって、せっかく船が自由に使えるんだから使っちゃおうぜ~という発想がないと一旦迷うことになる。ドラクエは基本的に一本道なので、西へ行け東に町があるあっちには洞窟が、と一々言ってくれるが、ドラクエ6はそれが少ない。そして、言われたとて二つ世界があるせいか、町も何もないスペースが意外とあったりする。進んでいる内に、何も見つからないけどあってる……?となること間違いなし。
ちなみにムドー戦直後以外でも、どこにいけばいいかわからなくなるタイミングはわりとある。それは次の項目のせいともいえる。
海底が広すぎてわからない
ドラクエ6は上と下という二つのマップを行き来させるだけでは飽き足らず、なんと海底にまでフィールドを作ってしまった。
旅の途中で手に入るマーメイドハープを使うことで、主人公たちは下の世界の海底に潜ることが出来てしまう。
当然のことながら、広さは地上とほぼ同じ。陸地になっている部分は基本的には通ることが出来ないとはいえ、広いことには変わりない。
そして海底にもぽつぽつと施設はある。これがもうわからない。
訪れることが必須な場所というのはかなり少ないが、何を思ったかその訪れる必要のない施設がやたらある。何の遊び心なのか。訪れてみると、ちょっとしたエピソードが聞けたりするので正直嫌いではないが、これらを網羅するには攻略本のマップが必須と言っても過言ではない。
そして肝心の海底神殿はどこにあるのだろうか……。
不思議な洞窟の情報がどこにあるのかわからない
不思議な洞窟は、初見で攻略情報なしでプレイしている場合、各地にちらばる情報を知っておかなければほぼクリア不可能だろう。が、この情報がある場所がノーヒントすぎるのだ。
とくにポセイドン王。
クリアベール東の洞窟の情報はまだギリ行ける。空飛ぶベッドを手に入れたばかりの頃に、すぐ近くにここぞとばかりに飛んでしか行けないところがあるからだ。とはいえ、それは魔法のじゅうたんというシステムに慣れているドラクエプレイヤーだからであって、普通に初めてRPGやりますという子供たちには十分厳しかっただろうが。
ガンディーノの学者からの情報も、たしかにイジワルだ。ガンディーノ自体が行く必要のない町なので、もしかしたら取り逃したりしていたかもしれない。
が、やはり罪深いのはポセイドン王。
まず、海底にいる。マイナス1ポイント。
グラコスを倒していない場合、なぜか情報を教えてくれない。マイナス2ポイント。
こいつの城と海底神殿は遠い。マイナス3ポイント。
遠いため、グラコスを倒したときにはぶっちゃけこいつのこと忘れてる可能性がある。マイナス4ポイント。
はいだめ~~~。
やはり海底にいるというのがでかい。地上はまだ地図上の言ったことがないところを探せばいいため楽だ。空飛ぶベッドもあるし、ガンディーノを探すだけならグラコスを倒した後でもいいため魔法のじゅうたんもある。敵に見つからずいくらでも散策できる。
しかし海底はだめだ。しらみつぶしに探すのがめんどくさすぎる。しのびあしか聖水を使わなければ絶対に雑魚敵に会うし、その雑魚敵もまぁまぁ強い。あるのかどうかもわからない何かのために海底を探し回るのは難しすぎる。
これに関しては、当時本当にどうやってクリアしたのかわからない。しらみつぶしにあちこちを探したのかもしれない。昔は根気だけはあったものだ。
ジャンポルテの館がどこかわからない
思い切り限定的だけど、これ。
ドラクエ6にはベストドレッサーコンテストという、かっこよさを競う大会がある。
各ランクで優勝することで豪華賞品をもらうことができ、中には賢者の石などの旅を快適にするアイテムもあるのでぜひ参加したいところだ。
でもどうせ寄り道要素でしょ?ぶっちゃけストーリーだけ追えればいいから自分には不要~。
そんなことはない。
一見寄り道要素に見えるが、なんとベストドレッサーコンテストは必須なのである。
なぜかというと、ランク3の商品がきれいなじゅうたん、もとい魔法のじゅうたんだからだ。魔法のじゅうたんがなければ旅の途中で進められなくなってしまうため、絶対にベストドレッサーコンテストに参加しなければいけないのである。
しかし、このベストドレッサーコンテストが行われるジャンポルテの館が、
どこにあるかわからない!!
ポセイドンよりはわかりやすい場所にいるのが救いではあるが、そもそも魔法のじゅうたんの情報も、なんかおしゃれな金持ちが家宝にしてるらしいよ、くらいしかない!なんなんだ。
しかもマーメイドハープがないといけない。こうなったらもう、行ったことのない場所を地上でも海底でもしらみつぶしに探して怪しい場所を見つけるしかない。
ちなみに、一応アークボルトの近くに場所のヒントとなる立て札があるらしい。だから何?
上の世界と下の世界という実質フィールド2倍、さらにそれぞれに同じ名前の町があるということが情報の混乱の原因だと思う。しかも海底まで自由に動き回れるのだ。どうかしている。
と散々言ってきたが、しかしこれがドラクエ6の魅力ともいえる。
ドラクエ6は途中から終盤までは自分探しという曖昧な目的の中旅をすることになる。どこにいるのか見当もつかない自分を探すのだ。当然通るべき道というのは簡単な一本道ではないだろう。
だからこそどこに行けばいいのかわからない。だからこそ迷う。だからこそ色んな人に話を聞くし、行ったことのない場所を求めて歩き回るのだ。
ドラクエ6の目的を思えば、実はこの情報不足というのはあってしかるべきなのだろう。
実際、初見のときにどうやってクリアしたのかはあまり覚えていないが、迷いすぎて進めなくなったという記憶も特にない。広すぎるフィールドに不足した情報。そのためか、あちこちに旅の宿やほこらがある。海底なんてまさにそうだ。
旅をしている中でそういったものに巡り合えた時、ああ、世界を歩いているなぁという気持ちになれる。そんな経験があったからこそ、進めないというネガティブな思い出はあまりないのだと思う。
ドラクエ6はそんな感じの旅でいいのだろう。
でもさすがにポセイドン王は、グラコスとか関係なくさっさと情報をよこすべきだったとは思う。既プレイでもさすがにきつい。
(文・やなぎアキ)
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