前回までのあらすじ
ブルリア星の平和を守るため、大魔王を倒しに魔界入りしたモガマルたち。
そしてとうとう大魔王ミルドラースが現れた!
今まさに、星をかけた戦いが始まる!
前回
第五十六話 ミルドラースの最期だぞ!
さぁいよいよ大魔王との戦いだ!
きっとものすごい強敵に違いないが、モガマルならきっと大丈夫!どれだけ苦戦したとしても最後はきっと勝つに決まってるさ!それにいざとなったらオレもついてるぜ!だから全力で戦おうな!
すーーごいあっさり倒しちゃった。
なんならそこらの雑魚敵を倒すのと同じくらいの勢いで倒しちゃった。さすがモガマル。大魔王ですらモガマルにかかれば瞬殺さ。てかお前、まじで右腕とか左腕とかと同じレベルだったぞ。よくそんなんでブルリア星を支配しようと思えたな。いいか、ブルリア星にはお前より強い奴なんてたくさんいるぞ。魔界でふんぞり返ってるだけのやつが、オレたちの星を手に入れられるわけがないだろうが!
さぁさっさと倒れろ!
なんだその不敵な笑みは!余裕か?倒されたなお余裕か?負け惜しみはやめろ!
!?!!??!?
まぶしいぞ!?爆散したか!?
いや違う、まだあいつの気を感じる!あいつの邪悪な気が!
な、なんだ!?こんどは真っ暗だ!
そしてこの声は、ミルドラース!まさか、まだやられていなかったのか!?
で、冒険王とその一族の者っていうのは、つまりモガマルとじじいのことか!?随分限定的に言ったなぁ。オレもデボラさまも、ついでに言うとモガマルの3人のしもべもいるんだけど。まぁたしかにミルドラースのこと倒したのはほぼモガマルの力だけどさ。
何がだよ!うるせぇ!さっさと姿を見せやがれ!
な!?こいつまさか、竜王みたいに本当の姿があるのか!?それはもしや、さっきまでの姿の時とは比べものにならないほど強いのでは!?
さ、さすがにそれはモガマルと言えど今度こそ苦戦するかもしれねぇな……。そうだよな、さっきまでのじいさんの姿が本来の姿強さなわけないもんな。あれじゃあまりに弱すぎらぁ。
ま、まぶしい!あたりが明るくなった!な、なんだあの禍々しい光は!
うわあああああああああああ!!手だァあああああああああ!手が出てきた!!気持ちわりぃ~~~~!!
なんだ!?これがミルドラースの真の姿なのか!?手がこれだと、だいぶでかいぞ!?
うわきもちわる……。そういう登場の仕方しかできないの?どういう状態?別の空間から本来の自分の体取り出してるの?取り出し口小さくない?もっと一気に出てこれないの?てか何の時間だよこれ。
~30分後~
お、ようやく全部出てくるか?結構まったなぁ。うっかりみんなでトランプなんてしちゃったよ。なんだよ、敵地でトランプって。
で、ほらほら、お前の真の姿はどんな感じなんだ?
え、あ、う~~ん。
う~~~~~~~~ん。
だいぶ不細工!!!
ゾーマとか竜王とかシドーとかはもっとかっこよかったぞ!何だお前その顔、腹、色!だいぶ不細工だなおい!
あ、やばい言いすぎた。
いくら相手が大魔王とはいえ、言いすぎた。
やばい!怒りだしたぞ!こいつ、神をも超えた存在とか言っておきながら、沸点だいぶ低いぞ!
気をつけろモガマル!真の姿を現したうえに怒りだした(これはオレのせいだけど)とあれば、こいつの強さは計り知れない!今まで以上に油断せず全力で戦わないと、もしかしたら無傷では済まないかもしれないぞ!
心してかかれ!
…………ん!?
まてまてまて、なんだこの光?まだこっちは何もしてないぞ?
こ、これってもしかして……?
怒りすぎて爆散しちゃったって……コト!?
はぁ~~~?まだ戦ってもいないうちに勝手に向こうが爆散したんですけど~~?これが、大魔王?沸点低すぎて怒りのあまり死んじゃったんですけど?
大魔王に必要なのは、アンガーマネジメントだったみたいだ…………。
って、ほんとにこれで終わり?
次回予告
大魔王との戦いはまさかの幕引きとなった。
かろうじて息はあったようだが、もはや無意味。
モガマルたちは、勝利したのだ。
次回、「大魔王に大勝利だぞ!」!
モガいてばかりじゃ、花嫁にあいそつかされるぜ!
(文・やなぎアキ)
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