前回までのあらすじ
大魔王ミルドラースを目前にし、改めて決意を固めたモガマルたち。
しかしミルドラースの威圧はとてつもなく、さすがのデボラも少々の弱音を吐くのだった。
前回
第五十五話 ミルドラース登場だぞ!
どれだけ怖くたって、進まなきゃいけないんだ!行くぞモガマル!
ほら!見えてきた!それっぽいやつが見えてきたぞ!
おお~?なんかジジイだな。じじいよりもジジイだな。
お前か?お前がもしかしてミルドラースってやつなのか?
てかその服何?袖通してないの?あれか?ジャケットに袖通さず肩にかけるだけで、それで腕組み的なあれなのか?魔界ではそれ流行ってるの?
てか肩にかけるまではいいけど、そのあとへそのあたりでボタン止めてるのは何?魔界ではそれが流行ってるの?多分ブルリア星では流行らないよ?
あ、はい。やっぱりミルドラースなんだな。ちょっと服装が気になっちゃってそれどころじゃなかったわ。あと王の中の王って誰かも前に言っていたな。パクった?お前もしかしてパクった?
あぶね~。モガマルがこう言ってくれなかったら、なんか変な感じのまま大魔王と戦うところだったわ。だってこいつなんか気になることが多すぎるんだよ。よく見たらなんか寒そうにも見えるんだよな。寒いならちゃんと袖に腕通せよ。
なんか急に語り出したぞ。何?こわぁ……。別にあんたの話なんか聞いてないんですけどぉ。
ああ、そうなんですか。でもそれって「自称」ですよね?神からお墨付きを頂いたわけじゃないんですよね?
あと魔界の扉を開けたのはオレたちだよ。何お前自分が開けたみたいな顔してるんだ。それ以外のことは光の教団がやってくれてたんだろ。お前ぶっちゃけ何もしてないだろ。
えっ!?
そうかな~。オレはそうは思えないけどなぁ。お前の影響力、そんなにある?光の教団のしていたことは確かにえげつなかったけど、全宇宙が手中にあるっていうのは言い過ぎじゃ?
そうだな。最終的には右腕も左腕も出てくる始末だったしな。
ええ~?何言ってるんだこいつ。多分あいつらがいなかったらお前一生魔界から出られなかっただろ。というか、必要がないと言い切ってしまうくらいならやめさせろよ。何ドヤ顔で言っているんだよ。自分にマネジメント能力がないって言っているようなもんだぞ。ちゃんと部下の管理を徹底しろ。まぁ全員倒しちまったけど。
いやぁ。こいつだいぶ痛いやつだな。なんだか恥ずかしくなってきたぞ。こんなやつを恐れていただなんて、じじいもデボラさまも顔真っ赤にしてそうだぞ。
あ、話しもう終わった?ちょっと長かったなぁ。よし、じゃあ戦おうぜ。モガマルが勇者たるゆえんを見せてやるからよ。
いらんいらん、目を光らせる演出とかいらんから。
ほら、さっさと戦おうぜ大魔王!
ん!?
いやお前だけじゃないのかよ!この語に及んでまだ仲間いるのかよ!何なんだよお前!
もしかしてあれか、左右のそいつらが右足と左足なのか!そうなんだな!
まぁ増えたところで問題はないぜ!
次回予告
とうとう大魔王との戦いが始まった!
ミルドラースの猛攻を潜り抜けなんとか戦うモガマルたちだったが、さらなる脅威が彼らを襲う!
ミルドラースの恐ろしさは、ここからだった!
次回、「ミルドラースの最期だぞ!」!
モガいてばかりじゃ、花嫁にあいそつかされるぜ!
(文・やなぎアキ)
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