ドラクエは作中様々なボスと戦うことになる。
その中には印象に残るボス残らないボス、ストーリーに直接関わるボスあまり関係ないボス、強すぎるボス大したことないボスなど色々いる。
それぞれお気に入りのボスもいることだろう。
さて、ところで、「最初のボス」と言われたとき、一体誰を連想するだろうか?
「最初」が何を指すのがというのが重要だ。
人によっては「竜王」と答えるかもしれない。記念すべきドラクエ第一作目のラスボスだ。
しかし、私は、各作品のストーリーで最初に戦うことになるボスを思い浮かべる。
ちなみに各作品の最初のボスはこう。
1 ドラゴン(進行の仕方にもよるだろうが)
2 グレムリン(ボス、と言っていいのか微妙だが)
3 カンダタ(これも進行によるが)
4 ピサロの手先
5 おやぶんゴースト
6 とうのへいたい
7 ゴーレム
8 ザバン
9 ブルドーガ
10 種族によりけり
11 スモーク
では私が真っ先に思いつくのは一体誰か?
ザバンだなぁ。
ドラクエ8の滝の洞窟にいるボスである。姿はマーマンの色違いであり、ルイネロさんの水晶玉を返してもらうために戦うことになる。
なぜかこいつを真っ先に思い浮かべる。
それだけ印象深かったということか。なぜなのだろうと考えてみた。
そして一つの解を得た。
すっごい道に迷ったからだ。
ここでも書いている。
最初のダンジョンである滝の洞窟にまったくもってたどり着くことができなかったのだ。道沿いに走るという発想が全くなかった。
ゆえに、最初のダンジョンにつく前にレベルは5にもなっており、すでにリレミトを覚えた状態での挑戦になった。
恐らくだが、1時間以上迷っていた。
セルフドラクエ7である。
しかもイベントがあるわけでもない、本当にただただ迷っているだけの時間。
その虚無の時間を経てのようやくのボス戦である。そりゃあ印象にも残る。
さらに呪い攻撃という派手な攻撃をしてくるのもポイントが高い。今になって思えば、最初のボス戦でその後の重要な伏線を仕込んでいるのだが、最初はただただ呪いをはじくモーションがキャラによって違うんだな、にしても主人公やけにはじくなと思っただけだったが。
とにかく、これがドラクエ8のボス戦かーー!と感激したのだ。なんといっても初の3DCGグラフィックだったのだから。しかも1時間お預けを喰らった後の。
こんな思い出があるものだから、二周目以降のザバン戦も特別なものになってくる。
こ、こんなにすぐにこいつと会えるのか、と。
道なりに進めばあっという間に洞窟にはたどり着く。洞窟自体の構造も大して複雑ではないので、本当にすぐに会えるのだ。
当然レベルが5になっていることもなく、昔戦った時よりもちょっと強いなと感じる。こいつ、ちょっと強いんだな、と興奮した。
さらに呪いをはじく描写。うわー!こんな最初から伏線を!伏線と言うか、なんならちょっとしたネタバレ!と興奮した。
一周目を上回る興奮である。
自分の3Dグラフィック不慣れさが、ザバンというなんてことない最初のボスをここまで押し上げてしまった。
プレイヤーそれぞれのプレイスタイルや思い出によって、この「最初のボス」で誰を思い浮かべるのかが変わるだろう。
(文・やなぎアキ)
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