先日ダイ大展に一緒に行った友人(原作一応既読)が、とんでもなく感激したらしく電子書籍で全巻購入して読み漁っております。
アニメも見てねと言っておきました。
各話感想
アニメ『ダイの大冒険』各話感想 1話~50話 - DQフリ ドラクエファンサイト
いよいよ本格的に始まった真バーンとの戦い、「瞳の宝玉」いってみましょう!
王女レオナと大魔王バーン
前回、天地魔闘の構えを使いダイに大ダメージを与えたバーン。さらにはレオナに、余の側に仕えるのだと言う始末!なんという横暴さ!これでこそ魔王!若返ってかっこよくなったから言えるセリフ!老齢バーンがもし言っていたら身の程をわきまえろ!と怒っていましたが、正直このバーンにだったら言われたい!私は、人類の味方のはずなのに!
バーンは、地上のすべてを滅ぼすときもレオナだけは生かしておく、そして大魔王の強さを語り続ける魔界の歌姫になれ、とまで言うのです!
レオナが音痴だったらどうするんですか?!?!?!?
と、まず思いました。あとは、人間の寿命なんてバーンからしたら一瞬だと思うんですけど何らかの方法で寿命を延ばしてくれたりするんですか?とも思いました。
当然レオナは最後までダイと戦う!とその要求を突っぱねます。そんな勝気さをバーンはさらに気に入ります。
でもダイはまだ立ち上がることもできない!
レオナの頭をわしづかみにし、そんなダイの様子を真っ向から見せようとするバーン。すごい、あんな要求をしてからのわしづかみ。あくまでもレオナを物のように扱うその姿勢。これが大魔王……。たまりません。
そして数多のメラ(メラですか?)をダイに放つ!転がることで何とかギリギリでダイは避けていきますが、あまりの猛攻に全ては避けきれない!
思わず目をつぶろうとするレオナですが、ダイと共に戦うと決意したのだから、苦しむダイから目をそらさずに自身がバーンに対してできることはないかと必死で考えを巡らせます。レオナ……!好きな人が苦しんでいるからこそ、そこから目を離さずその苦しみをどうするかの突破口を自分の頭で考える……!そんな姫だからこそバーンも気に入ってしまったのでしょう。すべての戦いを勇者のためにしなければならない、だからレオナはこの状況から目をそらしてはいけない!非力なレオナに、できることはあるのか!
しかし考えがまとまらないうちに、バーンはカイザーフェニックスを打ち出します!だが!その瞬間を王女レオナは見逃さない!
なんとカイザーフェニックスはそれてしまいました!
レオナはというと!バーンの手から逃れ、その手にはパプニカのナイフが!ダイが、レオナのことも仲間だと思っているからと託したあのナイフが!そしてナイフから滴り落ちる魔族の血!
バーンが急いで左腕を見ると、見事に切られていました!
最強の肉体であるはずのバーンの体に、戦闘力において一番劣るレオナ姫が傷をつけた?!
そう!いくらバーンの肉体が強くても、今のように気を抜いている状態であればレオナにだって傷をつけられるのです!さすがレオナ!ヒュンケルに並ぶ観察眼の持ち主!智将レオナここにあり!無敵の肉体破れたり!
さらにレオナは挑発を続けます!もしも本当に自分を歌姫にするつもりであるならば、自分は天下の大魔王に傷を負わせた世界最強の女の子であると語り続けてやる、と。
前回、バーンに見据えられて動けなくなっていたレオナとは思えないほどのこの度胸!しかしこれはまずい!バーンさまの怒りに触れたか!?
ダイはレオナを守るためなんとか立ち上がり駆け寄ります!
しかし遅い!
バーンの第三の瞳から閃光が放たれ、レオナを貫いた!?え!?死、死ぬんですか!?
次の瞬間、赤い宝玉が!その中には、レオナが!
急いで宝玉に駆け寄ろうとするダイでしたが、バーンに足蹴にされます。ここ好きです。問答無用で顎を蹴っていて、バーンが傷ついたダイのことを完全にただの虫けら扱いしているのがよく表れていると思います。何度でも見たい。
というか、この宝玉は何ですか!?
瞳という名の牢獄
これは瞳という宝玉らしいです。中に入ってしまえば、見る聞く考えるしかできず、動くこともしゃべることもできなくなってしまうのです!これでは、ダイに助言することも励ますこともできません!ひ、ひどい!たとえ戦えなくても、声をかけるだけでも変わる戦況があるというのに!レオナが持っていたフェザーにももう期待できません!これが大魔王の力……。
バーンと戦う力があると値しなければ、問答無用で宝玉になってしまうのです。覇王色の覇気よりたちが悪い。
宝玉を放り出すバーン。ダイはなんとかダイの剣を手にしバーンに向き直ります。
彼女を元に戻すには、バーンを倒すしかありません!だが!バーンの天地魔闘の構えは無敵の構え!それでもダイは竜の騎士、戦闘のスペシャリストの知能がすべて集まった最強の戦士!何か打開策を思いついたようです。
しかし、どうやら一人では到底できないような作戦みたいで……。
でもな、ダイ!お前には、仲間がいるだろう!そうだろう!
ああ!でもその前にバーンがカラミティエンドで襲い掛かってきます!襲い掛かる直前のひるむダイの描写、めちゃくちゃよかったですね!こういう一瞬の描写にも気合が入っていてダイ大は最高です!何度でも見たい。
剣でカラミティエンドを防ぐダイ。まったく反撃の隙がありません……。
宝玉の中から見ることしかできないレオナの苦しみ、焦り……。バーンはそのレオナの気持ちを感じ取り、愉悦の表情を浮かべます。変態じゃないですかこんなの。レオナの視線を意識しながら戦っているようにも見えて、こっちが面白いイイイイですよ。正直こういうキャラ大好きです。
とうとう手刀(カラミティエンドじゃないんだ……)を食らって地に伏したダイ。カラミティエンドが今度こそ襲い掛かる!ダイ絶対絶命!?
しかぁし!ダイは一人じゃない!
間一髪で仲間たちが間に合った!!
みんなーーーーーーーーーー!!!!!
ここのポップのセリフ、「俺たち全員を倒さなければゲームオーバーにはならないぜ」はドラクエだからなぁ!って感じがしていいですね。
しかし!間髪入れずにバーンは宝玉の力を使います!!早い。せめて全員に何か言わせてあげて。
そしてできあがったのは、五つの宝玉……。
残ったのはダイ、ポップ、アバン先生、ヒム、ラーハルトのみでした。彼らだけが、バーンと戦う力があるとみなされたようです。つまり、宝玉になってしまったのは、マァム、ヒュンケル、クロコダイン、チウ、老師です。
え?!!?
ここまで来てその5人はバーンと戦うことも許されずにリタイアなんですか!?
ヒュンケルは歩くのがやっとだから仕方ないのかなと思いますし、老師もミストバーンと全力で戦った後なので厳しいのかなと思いますが……。でもマァム、お前、マジか。いやたしかに、ミストに乗っ取られたばかりに大ダメージを負ってしまったから仕方ないのですが……。マァム、アバンの使徒なのに他に比べてそんなに活躍してなくないですか……。チウも、いいシーンはありましたけど戦力にはなっていなかったというか。でもたしかにバーンと戦うには力不足ですもんね。クロコダインもけっこう傷を負っていましたし。
と、なぜ宝玉になってしまったのかをポップも考察します。おおむね私と同じでしたが、クロコダインに関してはチウと同じでレベル外ということになっていました。クロコダイン、戦力外通知っすか!悲しすぎるんですけど!途中まではみんなと同じくらい強かったはずのなのに!!
残ったメンバーだけが、バーンと戦うに値するということです。
意外ですね。てっきりアバンの使徒がバーンと戦うと思っていたのですが、蓋を開けてみれば使徒で残っているのは二人。ダイは勇者だから当然としたら、残っているのはポップだけなんですよ。誰よりも臆病で逃げ腰だったポップが、最終的には大魔王と戦うにふさわしいとして残されたわけです。胸アツ。
アバン先生が残っているのも意外ですね。一度はヒュンケルに弱いとまで言われていたのに、やはり勇者の称号は伊達ではありません。先生がいなければ、キルバーンもミストもまだ生きているわけですしね。
ラーハルトとヒムがいるのは意外ではありませんが、この5人の関係性を思うとすごいよく考えられているなと思います。
勇者ダイ、マトリフの弟子ポップ、前勇者アバン、バランの意思を継ぐラーハルト、その身にハドラーを宿したヒムですからね。全員立場が違うのに、全員が勇者を想い、大魔王をぶっ倒してやりたいと信念に燃えているわけです。アバンの使徒のように全員が心の底から同じ方向を向いているわけではなく、どうして魔王を倒したいかはみんな別々だけど、魔王を倒したいと思うその気持ちだけは絶対に一緒だというパーティー。こんな構図を思いつくの、天才でしかない……。竜の騎士、人間、人間、魔族、オリハルコンで、体の作りがすでに違うのも面白いです。
三人の戦士VS天地魔闘の構え
さて、宝玉にはなってもみんなは生きているということがわかるとポップは安心します。これにはヒムも、まさかのラーハルトもドン引きです。しかしポップは、傷ついた仲間をかばって戦う余裕がない今、宝玉になっておいたほうが安全だと考えたのです。
これを聞きヒムもラーハルトもポップを見直します。人情家だと思っていたが、けっこうクールじゃないか、と。
ヒムぅ!!!お前は、核心をついてくるなぁ!!
ポップだって最初からこんなにクールだったわけではありません。むしろヒムの言うように、ことあるごとに心揺さぶられては、他の仲間にたしなめられてばかりでした。でもパーティーの魔法使いというのはクールでなければいけないのです。それに、人情家だからこそ、みんなが安全なら宝玉の中にいたほうがいいと考えたのです。
どのみちバーンを倒せなければ地上に平和はありません。決意を固めた愛弟子の横顔に、アバン先生はかつての仲間マトリフを見ます。
そうです、魔法使いはクールでなければいけないというのはマトリフの教えです。それを守るポップの中にマトリフを見るのは当然のことでしょう。
先生は、ポップの成長にも人知れず喜びます。そんなことも知らずポップは必死でバーンと戦うすべを考えることにしました。
さて、どれだけ仲間が増えようがバーンはうろたえません。
天と地をその力で震えさせ、地上の人々を恐怖に陥れます。グラグラの実かよ。
そして天地魔闘の構えを見せます!天と地を震わす意味あった……?
ポップはひとまずダイを回復します。その間、先生・ヒム・ラーハルトはバーンに攻撃し時間を稼ぐというのです!ダイは天地魔闘の構えの恐ろしさを教えようとしますが、彼らは聞きません。さらにポップは三人を止めようとするダイを押さえます。
この三人は、お、お、お、お、
オープニングで見たーーーーーーー!!!!
ってことは、返り討ちにあうやつーーーーー!!!
と、すでに結果はわかっていますが一応期待して見ておきます。
アバンストラッシュとハーケンディストールとオーラナックルを本当に防げるのか!!
天地魔闘!!!!!!!!!!!!!
バーーーーーーーーーーンさまぁああああああああああああああ!!!!!!!!かっこいいよぉおおおおおお!!!!!
次の瞬間、三人はやはり倒されていました!ヒム、また腕折られてる!
しかしポップは見ていました。
攻撃呪文防御を一瞬で行い三人を倒していたことに。ダイはなぜ止めるのかとポップに問いますが、ポップはまだバーン観察を続けます。
そうです、観察に優れたヒュンケルもレオナもいません。今残っている仲間たちの中で、ポップだけが冷静にバーンの力の根源を暴くことができるのです、その義務があるのです。
そしてポップは一つ気づきました。地に伏した三人にバーンが追い打ちをかけないことを。構えを崩さず、じっと三人のことを見ています。ダイが一人で戦っているときには気づきませんでしたが、たしかに変ですね。余裕を見せているようにも見えますが、構えを崩さないということは油断せず気を張っているということ……?
そしてポップは何かに気づいたようです。多分玉の中のヒュンケルも気づいた頃でしょう。
そうですね~。私もちょっと考えてみたんですけど、あくまでも天地魔闘の構えはカウンター専用であり、構えている間は動けないとかじゃないでしょうか?相手が攻撃を仕掛けない限り発動しない技というか。この構えを解けばもちろん攻撃はできますけど、そうしたらそれこそレオナが彼の体を傷つけたように、防御がおろそかになっちゃうんじゃないですかね。だから、三人と戦っている今はおいそれと構えを解けない、とか?
現に、後ろにいる三人に話しかけるバーン、向き直ればいいのに構えを解かずに首をちょっと動かして後ろ側に話しかけていますからね。明らかに変ですよね。
あと、三動作同時にできるのなら四発目五発目があったときはどうするのかなと思いました。それが、さきほどダイが思いついた、でも一人だと無理だという作戦、とか?
ヒムとラーハルトはさすがというべきか、すぐ立ち上がります。
しかし、先生はカイザーフェニックスで受けたダメージが大きすぎて立ち上がれません!そりゃそうだ、二人は魔族やオリハルコンですけど、アバン先生は人間ですからね!
そしてバーンの瞳の力を受けてしまいます!
これにはバーンも安心です。先生の強さの基は単純な戦闘力の高さではなく、戦闘中の観察力と考察力、そして発想力です。一体どんな作戦が飛び出してくるかわからない先生の力というのは、ただ力で押し進めてくるラーハルトやヒムよりもよっぽど脅威ではないでしょうか?そして、先生のその頭脳を恐れるということは、やはりバーンには何か弱点があるのでは?
地上一の切れ者を脱落させられることを喜ぶバーンでしたが、先生は言います。
あいにくと、切れ者ならば私以上がもういる。
そしてポップに微笑みかけます。
これにはさすがのポップもトベルーラで駆け寄ります。ただじっと見ていたことを謝るポップですが、先生にはわかっていました。なぜポップがダイを止め、三人がやられる姿を見ていただけだったのか。
大魔王を倒す勇者の一太刀のため、全ての戦いを勇者のためにせよ。そのためにポップは心を鬼にしてダイを引き留めていたということを。
そして先生は確信していました。ダイの強さを最大限に引き出せるのは、この戦いをダイと共に最初からずっと生き抜いてきたポップだけだと。
かつて、ハドラーと共に死なんとする先生があとのことを二人に託したあの時と同じように、先生は再び未来を二人に託し、宝玉の中へ閉じ込められてしまいました。
そしてまたあのときのように、師の名を叫ぶ二人。
しかし、嘆いてばかりもいられません。
大魔王バーンを倒し、先生の言う勝利をこの手につかむのです!!!!
すごい回でしたね。
バーンのことかっこよくて好きだなぁと思っていたんですけど、先生の言葉が身に染み入り、絶対にバーンを倒して未来をつかむぞ!!と気持ちを新たにできました。
敵をどれだけかっこよく描いても、味方側の言葉でやっぱり倒すべき相手だ!と思わせるのはなかなかできることではないんじゃないかなと思います。
あと、玉に入って脱落するさま、何かで見たなと思っていたんですが思い出しました。コナンくんの、ベイカー街の亡霊ですね。コナン映画で一番好きです。
(文・やなぎアキ)
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