前回までのあらすじ
いつものように冒険を楽しむモガマルに、ガイアスは告げた!
ブルリア星に脅威が迫っている!と。
それは他の星から迫ってきているらしい。でもモガマルがいれば問題ないさ!
前回
第二話 スラッピの座が奪われる!?
ガイアスのじじいが何を言い出したかと思えば、脅威が迫っているとはな。こういうのは、無条件でワクワクしてきちまうぜ!
ん?なんだ、この音は。
ああ!なにか不思議な笛の音が聞こえるぞ!
ものすごく陽気な音楽だ!これはきっとヒットチャート入り間違いなしだ!
一体なんだこの笛の音は!
ええ!!このいい音色を奏でているやつが、邪悪な奴なのか!?
でもたしかに、笛を吹くやつなんていうのは悪いやつの場合もあるもんな。笛を吹いて塔の仕掛けを作動させて、夜な夜な恋人に会いに行く魔族の王とかな!夜中に笛を吹くとか、近所迷惑にもほどがあるぜ!もっと静かに作動できる仕掛けにすべきだったよな、あれは!
つまり、そういうやつらが奏でているのか!?
な、なに!?やっぱりそうか。この陽気な音色からして、やっぱりそうだよな。
しかし笛の音から、味方になってくれるかどうかわかるとは……本から飛び出てくるただの変なおやじだと思っていたが、さすがかつての冒険王。たいしたもんだぜ。
う~ん、さっきまで邪悪なやつらかと思って警戒しまくっていたのに、急にこの笑顔だ。
こういうモガマルの切り替えの早さは本当に見習いたい。
なるほどな!
以前に、破壊神を倒すためにその世界の王子や姫と力を合わせたことがあったが、今回もそういうことがあるんだな!
まぁモガマル一人でも、その邪悪なヤツってのは倒せると思うが、味方は多い方がいい!
よし、さっさとこの笛の音を追っかけようぜ!
って、何だこのスライム!?急に飛び出してきたぞ!
な、なんだって、このスライム、仲間になりたそうにしているぞ!
オレ以外で、こんなことが起こるだなんて……!
なんなんだこいつ!
たしかに驚きだが……でもちょっと待て、このスライム、なんだか変だぞ!
ああ!いつも見かけるスライムじゃねぇ!いつもの魔物たちは、間違ってもオレたちの仲間になりたいなんて思うやつらじゃねぇんだ。邪悪そのものってやつさ。
でもこのスライムは、邪悪なんかじゃない、オレと同じ熱いハートの持ち主だ。
でもこのポジションは絶対に渡さねぇからな!ほらほら、さっさとどっか行け!!
まったく、油断も隙もないぜ。
しかし、この分だと、さっきのスライム以外にも仲間にできる魔物がいるかもしれないな。
は!しまった!
モガマルの好奇心に火をつけてしまったようだ!
こうなったモガマルは誰にも止められない……。
しょうがない、魔物を仲間にするのは100歩譲ってかまわないが、スライムだけは簡便な!モガマルの右肩にいるのは、オレだけで十分だぜ!
次回予告
仲間にできる魔物がいる!?
それは一体どういうことなのか。
するとガイアスが、かつて魔物を仲間にすることが出来たという伝説の人物について語り始める……。
次回、「モンスターを仲間にしたいぞ!」!
モガいてばかりじゃ、花嫁に愛想つかされるぜ!
(文・やなぎアキ)
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