ほしふるうでわをつけたなら すばやさあがってうれしいな ラララ~
ほしふるうでわはドラクエ3から登場した装飾品であり、装備したものの素早さを上げてくれるという非常に役に立つ装飾品だ。
素早さが低い戦士系のキャラに装備させて素早さを補ったり、回復役に装備させて確実に先に回復を行えるようにしたり、魔法使い系のキャラに装備させてとりあえず開幕で全体魔法を使ってもらったり。
そして、その効果は素早さをなんと二倍にしてくれるというもの!
二倍はでかい。
ある程度の素早さがあるキャラクターであれば、確実に相手の先手を取れるようになり、戦略が立てやすくなる。
また、昔のドラクエであればカンストする勢いである。
そう、我々(というか私)は長らく、ほしふるうでわは素早さを二倍にしてくれる装飾品だと頭に刷り込まれて生きてきた。
しかし!
もうすでにほしふるうでわは素早さを二倍してくれる装飾品ではなくなってしまった!
そう、ドラクエ8の時点で、そうだったじゃないか……。
しかし私は、これまでその事実を見て見ぬふりをしていたのかもしれない。ほしふるうでわは素早さ二倍という栄光にすがっていたのかもしれない。
ドラクエ8に登場したほしふるうでわを見たとき、多くのドラクエプレイヤーは驚愕しただろう。
その効果、素早さ+50。
50!?!?!?!!?!?!?
二倍じゃなくて!?!?!?!!??????
メダル王女から腕輪を受け取る際、「これでククールの素早さを二倍にすればかなり安定するな……」と思った当時の私のあの気持ち。
そしてそこからの、装備させてみてびっくり、「え?二倍じゃない、だと?」感。
このがっかり感。
すさまじかった。なぜなのか。今までずっと二倍だったのに、50はだいぶしょっぱいのではないか……。
いや、それでもまだ50も上がればだいぶ違う。そう言い聞かせてククールに装備させた。
しかし、ゼシカの素早さの高いこと高いこと。ほしふるうでわを装備しているククールがいるというのに、ゼシカが先手を取ることもしばしば。
いや、二倍だったら余裕で行動順わかるのに!!!!!
その後、ほしふるうでわは素早さを二倍にしてくれることはなかった……。
ドラクエ9では素早さ+100と、ドラクエ8よりは上がったが、どうしても二倍だった頃を思い出してしまう。
二倍がいいのだ。たくさん上がればいいというものではない。二倍が、いいのだ。
ドラクエ11ではドラクエ9同様+100。
ただし打ち直しをすることで最大200まで上昇値を上げることができる。200はかなりでかいと言えよう。行動順が余裕で変わるほどだ。
ドラクエ8の50に比べれば、ほしふるうでわをつければ素早さが大幅に上昇する!という過去の仕様にも近い。
だがそれでも、二倍が、いいのだ……。
たしかに、固定数値で上昇させてくれる点にもメリットはある。素早さが低いキャラクターだと、たとえ二倍したとしてもたかがしれている。それならば数値を大幅に上昇したほうがありがたい。二倍というのは、結局元々がそれなりに素早いものしか恩恵が受けられないというデメリットがあるわけだから。
しかし!しかししかししかし!
ほしふるうでわは素早さ二倍!そういうことで今までやってきたじゃないか!
ドラクエ8が世に出て、つまりはほしふるうでわが二倍じゃなくなって久しいが、それでも私たちはほしふるうでわは二倍だという共通認識の元今も生きているじゃないか(私だけですか?)!!
あまりにもドラクエ界の知識のアップデートができていない自分に辟易としつつも、
でもだってほしふるうでわは二倍なんだもん、ほんとだもん、うそじゃないもん
と、月の石を見たくてたまらない子供時代の野原ひろしばりに泣きたくなる。
しかし、素早さ+200はぶっちゃけすごい。
さすがほしふるうでわだぜ。
(文・やなぎアキ)
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