前回までのあらすじ
ハーゴンの神殿に突入したモガマルたちの眼前に広がっていたのは、ローレシア城だった!
さらに兵士たちは、ハーゴンを崇拝しているようで……明らかに様子がおかしい!
前回
第百三話 兵士たちの言うことがおかしいぞ!
ここが100歩ゆずって本当にローレシア城だとしても、この兵士がハーゴンのことを「様」付けするのは絶対におかしいだろう!
大体なぁ!本当にいいやつだったら、ムーンブルクを滅ぼしたりなんかするわけねぇじゃねぇか!
な、なんだと!
デマだったのかあれ!そ、そうなのか……。ということは、オレたちはデマに踊らされてしまったということなのか?ローレシアの城にやってきたあの死んでしまった兵士の言っていたことがデマ?もっともらしかったからすぐ信じてしまったが、そうか……。やはりこういうデマに踊らされるのはいけねぇな!
あ、そうだよそうだよ!こっちには実際に滅びを目の当たりにした、それこそムーンブルクの住民である王女がいるんだぞ!よく考えたらデマなわけねぇじゃねぇか!
彼女が犬にされるということも起きたんだぞ!よく本人の前でそんなこと言えたな!ムーンブルク有識者の前でデマだなんだと言って恥ずかしくないのか!
大体、ハーゴンが本当にいい人だったら人間を犬になんてするわけがない!それとも何か、ハーゴンは無類の犬派だから、犬にするのはむしろご褒美だと言いたいのか!
いや、本人の意思を無視してる時点で結局悪いやつじゃねぇか!善意だと思っている分、なおさらたち悪いぞ!野放しにはしておけないぞ!
おかしい!この城もこの兵士も変だぞ!
一体なんだっていうんだ!
なんだって!!?
ローレシアがハーゴン傘下に入ったのか!?なんたること!王子がいない間に何をやっているんだ!この国はいずれモガマルがつぐんだぞ!それなのにモガマルの意見も聞かずにハーゴン傘下に!?
大体なんだ安心って!ハーゴンが本当に悪いやつじゃないなら、別にこの世界に脅威なんてないんだから誰の傘下に入らずとも安心だろうが!その言い方の時点で怪しいだよ!ローレシアはサマルトリアとムーンブルクで同盟を組んでいるんだから、そこに別のやつが割り込んできたらそれこそ戦争の火種になるぞ!おい、どうなっているんだよ!
そうだな!直接親父を問いただした方がいい!
まったく、モガマルの父としてはオルテガの方がよっぽど立派だったぜ!ローレシア王は気がふれたに違いないぞ!
喝を入れて正気に戻してやろうぜ!
次回予告
おかしなことばかり言うローレシアの兵士。
このままではらちが明かないと踏んだモガマルたちは、ローレシアの王に会いに行く。
そこで聞かされた衝撃の告白とは!
次回、「ローレシアの王がおかしいぞ!」!
モガいてばかりじゃ、冒険王にはなれないぜ!
(文・やなぎアキ)
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