ドラクエ界きってのイケメン、勇者の相棒カミュ。
勇者の相棒という立ち位置からか、当然他の仲間キャラよりも登場シーンは多いが、それを踏まえても明らかに彼は待遇がいい。
公式がカミュに肩入れしているに違いない。
めちゃくちゃな強さ
まずはドラクエ11内での話だが、カミュの能力についてだ。
カミュは盗賊。なのでそれらしく、素早さが上がりやすい。が、盗賊のため力はそこまで上がらない。
戦闘において素早さは重要だが、力が上がらないのであれば終盤の敵とは戦いづらくなる。マルティナという武闘家がいるのでスタメンにはあまり向かないかもしれな……いやそんなことはない。
カミュは力がそこまで上がらない代わりに、二刀流が使える。しかも、通常であれば利き手とは逆側の武器の攻撃力はおよそ半減してしまうが、カミュは二刀の極意というスキルを獲得することで攻撃力が下がることはないのだ。
これだけで攻撃力の上がらなさはカバーできるどころかおつりがくる。
しかも。
分身なんて技も使える。分身を使って攻撃すると、相手に避けられたりしなければ攻撃力は三倍だ。二刀流からの三倍だ。
しかも、例えば相手に毒を付与した状態でタナトスハントを使えば、およそ六倍。
分身をいてつくはどうで消されない、毒を付与する、など条件が必要だが、ボス戦で圧倒的火力を出すには不可欠だ。
いや、そんなやつこれまでのドラクエにはなかなかいなかったぞ。
ついでに言えば絶対に会心が出る会心必中も使える。チートみたいな強さを公式で持っている、それだけでこいつがどれだけ愛されているかわかる。
イベントの熱さ
ドラクエ11は離れ離れになった仲間を再び集めるとき、各キャラクターにイベントが用意されているが、例の姉妹は別格だから仕方ないとしてもカミュのイベントは他の仲間たちの追随を許さないほど手厚い。
彼が勇者の仲間になる理由ともいえる妹の救出劇。勇者という存在が完全に霞むイベントであり、美しい兄妹愛をそばでぼーっと見ているだけである。
初めて11をプレイしたときには、「ああ、これが多分11の一番泣けるイベントであり、これ以上のものはないな」と確信したものだが、直後にあのイベントがあるためちょっと霞んじゃうのが悲しい。だがそれでも破格のイベント待遇である。
11Sで追加されたイベントでも、ホイミン、ではなくホミリンという相棒がおり、BGMもドラクエ4を意識しているということで、あのライアンとホイミンを何となく連想してしまう。11Sの追加ストーリーは、最初に各キャラのストーリーの題が挿入されるため、それだけでも4を意識していそうだが、実際4オマージュっぽいのはカミュだけ。そもそもホイミスライムをお供にするという主人公格待遇を受けている時点でカミュだけ別格感がある。
ブリングアーツ二番手
2019年から展開されているドラクエのグッズ、ブリングアーツ。発売時期から、ブリングアーツ一番手は11勇者だったが、次に発売されたのはなんとカミュ。
直近で発売されたドラクエが11だったからカミュだったのだろうとも思えるが、その次に発売されたのは伝説の勇者である3勇者、そしてその次は4のアリーナだった。
次の11キャラが出てきたのは、カミュ発売の2019年から4か月以上経っており、キャラクターはマルティナだった。4か月と聞くと早いかもしれないが、マルティナ発売の間には上記の通り2キャラ挟んでいる。この時期のブリングアーツの展開の早さは異常であった。
11勇者の発売は話題性のため理解できるが、その後は3勇者やアリーナのように歴代の人気キャラが出てきてもおかしくないはず。そこを押しのけてのカミュ。さすがカミュである。
ちなみに、早々にテリーも発売されると思っていたが未だに音沙汰なしである。意外。
早々に決まるスピンオフ
なんといってもこれだろう。
カミュはドラクエ11が発売されたその年にすでにスピンオフが決まっていた。スピンオフの主人公に抜擢されたからと言って、人気があるキャラであるというのは早計だが、少なくともまだまだ語りたいことがたくさんあると開発陣が思ったには違いないだろう。
スピンオフは、カミュ、そして彼の妹のマヤの幼少期の話が描かれるようで、彼らが一体どんな子供だったのかをゲームにしたいと思わせるその魅力がカミュにはあるわけだ。11のキャラクターは皆魅力的であり、ゲームでは描かれていない幼少期、もしくは若かりし頃のエピソードはどれも見たいが、その中で選ばれたのがカミュだ。むろん、妹の存在もでかかっただろうが。
しかも当初は、スピンオフの定番であるモンスターズでの発売のはずが、これまでのドラクエにはなかった全く別のRPGになるというのだから驚きだ。せっかくカミュとマヤなのだから、従来のモンスターズではなく、新しい宝探しの話にしよう!という方向転換。開発陣の思い入れが伝わる。
プレイヤーからの信頼も厚い勇者の相棒カミュ。
ゲーム内でも外でも好待遇である。
もしドラクエヒーローズ3が発売されるのであれば、間違いなくカミュが新規参戦するだろう。ていうかしてくれ。
そして当サイトでもカミュは愛されている。主にブリングアーツ記事でだが。
(文・やなぎアキ)
関連記事