ドラクエ8から登場した錬金釜。
2つ以上のアイテムを入れることで、1つの別のアイテムを作ることができるという神システム。
消耗品はもちろん、その時点では手に入りにくい強力な装備品が手に入るのだから利用しない手はない。
ブーメランと鉄のクギで、より強力なブーメランであるハイブーメランが作れたり、まほうの法衣とインテリハットでより強力な魔法耐性のある防具であるけんじゃのローブが作れる。
このように作りたいものに多少なりか関連するものを入れることでアイテムないしは装備品を作ることができる。
ではやすらぎのローブはどうやって作るのだろうか。
やすらぎのローブといえば、眠ってしまっても被ダメージを抑えることができるという安心安全の防具だ。淡いピンクを基調とした、ぜひとも女性キャラに装備させたい一品。
これの錬金方法はトロデーンの図書館にレシピとして保管されている。
その内容はこうだ。
着ればあなたにリラックスしたひと時を与えてくれるやすらぎのローブ。このローブは、みかわしの服ととてもくつろげる服を錬金することで作られるという……。
必要なものの一つはみかわしの服というのがすぐわかる。
なるほど、眠っている間の被ダメージを防ぐという意味では、みかわしの服は理にかなっているかもしれない。その昔、戦士のパジャマという防具があったが、それは眠っていても寝相によってダメージを与えるというものだった。やすらぎのローブも、寝相によってかわすまではいかなくてもダメージを抑えているのかもしれない。
では「とてもくつろげる服」とは一体なんだろうか?
くつろげるというと、やはりパジャマやスウェットのような、部屋で着るようなものだろうか。
布の服?ノンノン
絹のローブ?ノンノン
ゼシカの普段着?くつろげないでしょう
そして一つの結論に至る。
そう、
ステテコパンツだ。
唯一ヤンガスのみが装備できるステテコパンツだ。
それを使うことでやすらぎのローブを作ることができる。
爆笑。
たしかにわからなくはない。やすらぎのローブは眠りに特化した防具だ。なので着心地は大事だろう。ゴワゴワしていたりチクチクしていたりしては、ダメージを防ぐどころの話ではない。なので、着心地が良く、寝返りも自然と打ちやすいよう動きやすいというのは重要だ。
そう考えるとステテコパンツは最適である。
なんせステテコパンツである。動きやすさ抜群、着心地も抜群(てか上半身裸なので動きやすさも何もない)、通気性も完備した最強防具だ。みかわしの服と合わせたとき、その身かわしやすさという長所を見事に損なわない最高の相棒と言えよう。しかもそこそこ守備力もあるため、作りも頑丈だ。
でもステテコパンツなのよ。
もしかしたらヤンガスのお古かもしれないステテコパンツを使ってできたやすらぎのローブ。それを装備するのはゼシカかククールだ。二人ともなかなかプライドが高い。いくら主人公が彼らに装備するよう命令したとしても、絶対にすんなりと受け入れてはくれないだろう。たとえ使ったステテコパンツが新品だったとしてもだ。
大体、ステテコパンツを使ってやすらぎローブを作るという判断をした主人公が一番悪い。誰もそんなものは着たがらないはずである。
排泄物で作ったチーズを愛ネズミ(てか祖父)に平気で食わせる面から、主人公にそういったモラルを求めること自体が間違っているのかもしれないが、ひどすぎる。そしてドラクエの主人公はプレイヤーの分身なので、まわりまわってプレイヤーがひどいということになる。でかすぎる罠。
ちなみにやすらぎのローブはプリンセスローブの材料になる。
プリンセスローブに少しとはいえステテコパンツ成分があるかと思うと、複雑な気持ちだ。
あまりにもひどいものだが、公式ガイドブックに書いてあるやすらぎのローブの説明文を最後に載せてひどさを上乗せする。
いにしえの姫君の安眠を守ったと伝えられる、神秘のローブ。
『ドラクエ8公式ガイドブック』より
いにしえの姫君に着せるな。
姫が何をしたっていうんだ。
(文・やなぎアキ)
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