前日に酔っぱらった状態で座椅子で寝落ちをしたので、当然のことながらリアルタイム視聴できませんでした。
暖かくなってきたとはいえ、ちゃんと布団で寝ないとだめですね。
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アニメ『ダイの大冒険』各話感想 - DQフリ ドラクエファンサイト
前回はダイが竜の騎士であることが判明し、さらに同じく竜の騎士であるバランがダイを魔王軍にスカウトしにきたところで終わりましたね!
ではいきましょう、「竜騎将バラン」!
竜の騎士の使命とは!
ここにきて、OPの「生きるをする」の歌詞が効いてきましたね。
最初の僕が僕を愛しぬくこと なぁ、まだ信じてもいいか?どこへ向かう旅だとしてもはダイ自身のことを指していたんですね。
そして始まったダイ大。カール王国にたどり着いたヒュンケルのシーンからです。カール王国は世界屈指の軍事国家ですが、バラン率いる超竜軍団によってあっけなく陥落してしまいます。ヒュンケルは生き残った手負いの兵士から、バランの戦いについて聞きます。相手は剣の腕前でいえばバランにも引けを取らなかったようです。しかしバランがひとたび不思議な力を使うと、一撃でやられてしまったのです。その亡骸をあらためると、彼の胸にはダイと同じ竜の紋章があることに、ヒュンケルは気づくのでした。
バランと互角の剣の腕前とは、相当な猛者だったのでしょう……。それでも一撃でやられてしまうとは、バランの力はこれまでの軍団長の中でも最強なのかもしれません。
場面変わってダイとバラン。
バランは、人間を滅ぼすことは本来の竜の騎士の務めであるとダイに言います。そして語り始めます、竜の騎士の使命について。
この世はかつて、人間と魔族と竜の3種族が覇権をめぐって争っていました。このままではいけないと思った神々は、世界を粛正するものが必要だと考えました。そして人間・魔族・竜、それぞれの神が話し合い、竜の戦闘力と魔族の魔力と人間の心を持った究極の戦士を生み出したのです。それが竜の騎士。世界の均衡を崩そうとする種族が現われたとき、それに天罰を与えることが竜の騎士の使命なのです。
ダイが、それならば大魔王バーンの方が滅ぼされるべきだ!と反論しますが、悪いのは人間であり、バーンはそれを滅ぼすという正しい行いをしているのだとバランは言います。言いたいことはわかるけど、それならもう結果として人間も魔物も悪くない?と思ってしまうのですが。こういう話になると、善悪がわからなくなってしまいます。
竜の騎士の正しい使命のために魔王軍に入るのだ、とバランは押します。
しかしダイは拒絶します。誰が何と言おうと、人間の味方だ!と。
そしてアバンストラッシュを放ちます。
しかし!バランには全く効かない!!
そしてバランはダイを力ずくで連れて帰ろうとします。
その力はすさまじく、湖からダイは放り出されてしまいます。外で待っていたポップたちは急いでダイの元に駆け寄ります。そしてバランもまた、彼らの前に姿を現しました。その額に竜の紋章を輝かせて。
しかしメルルは言います。竜の騎士はこの世にただ一人しかいないはず!と。
明かされるダイの出自!
バランは、自分こそがこの時代の真のドラゴンの騎士であると言います。
それであればダイは?なぜダイは竜の騎士なのか?
バランは再び、竜の騎士の使命のため人間を滅ぼすのだとダイに告げます。ダイが成長しドラゴンの力に目覚めるにつれ、人間はダイの力を恐れ疎み迫害を始めるだろう、そのとき地獄の苦しみを味わうのだ、とバランは続けます。これは、バランにそういう経験があるからでしょうか……。現にダイも前回、助けた町の人たちに恐れられていました。そのとき感じたダイの不安、人間への不信、それが今後も続くのでしょうか。
それを聞き思わずうつむくダイをポップがかばいます。何があろうと、ダイは仲間であり迫害なんてするわけがない!ダイが人間を滅ぼすなんて死んでもするかよ!と怒ります。そして渾身のペタンをバランに放つのです。
しかし、バランには一切効きません。一歩一歩大地を踏みしめ、ポップに近づいていきます。竜の群れを束ねる軍団長が、ドラゴンより弱いと思ったか、のセリフがめちゃくちゃかっこいいです、一気にファンになりました。
そしてポップたちを一気に吹き飛ばすバラン。強すぎる、貫禄がありすぎる、明らかにこれまでの敵とグレードが違う、かっこいい……。
ダイを連れて行こうとするバランに、レオナとポップは、いくら同族でもダイを自由にできる権利なんかない!と抵抗します。
ここで、バランが衝撃の告白をするのです。
この子は、私の息子だ。
ショックを受けるダイとポップたち。
本当の名前は、ディーノ。
竜の騎士だからディーノと名付けたのでしょうか。あまりにも、この事実は辛すぎます。
それを受け止めらないポップたちでしたが、ダイが竜の騎士であることがなによりの証拠でした。11年前に生き別れた息子、それがダイだというのです。
この様子を盗み見ていた魔王軍にも衝撃が走ります。
ダイがバランの息子で竜の騎士であることをひた隠しにしていたハドラーは、気が気ではありません。キルバーンがそれを暴いたのです。
大魔王バーンは、ダイを引き入れることができればバランを魔軍司令にすると言い出します。ハドラーピンチです。魔王軍、一体どうなるんだ……。
気になりますが、それよりもまずバランとダイです。
ダイをディーノと呼び、連れて帰ろうとするバラン。
しかしダイはそれを拒否します。強大な力を見せられてもなお、立ち上がるダイ。
そう、ダイにはまだ武器が残っています。マトリフが言っていた、どんな強敵にも立ち向かっていくための、勇気です。
ディーノなんて呼ぶな!俺の名前はダイだ、じいちゃんからもらった、俺の名前なんだ!
俺は魔王軍と戦う、勇者ダイだ!
今回の記事の題は、ドラゴンボールの孫悟空のセリフから取りましたが、なんだか似ていますよね。孫悟空も本当は人間ではなくサイヤ人であり、人間としての名前はおじいちゃんである孫悟飯につけてもらっています。悟空もまた、サイヤ人であることを知ったとき動揺し、本来の名前で呼ばれることを拒絶していました。
でもダイは、魔物に人間として育てられた竜の騎士なのでもっと複雑なんですね。魔物に育てられたけど、自分のことをまぎれもなく人間だと思っている。これはブラスじいちゃんやデルムリン島の魔物たちがダイのことを差別せず人間として愛情を持って育てたからだと思います。泣ける。
悟空は最終的に自分を、地球育ちのサイヤ人であると受け入れ、またカカロットと呼ばれることにも何の抵抗もなくなりました。果たしてダイの場合はどういう風に着地するのか、楽しみです。
話を戻します。
メルルはそんなダイの姿を見て、思わず飛び出そうとしますが、ナバラがそれを止めます。彼女たちは竜の騎士をたたえる民、なのでバランがすることは黙って見ていなければいけません。しかしバランは悪い人だ、とメルルは訴えます。
もし竜の騎士が人間を滅ぼしたら、悪いのは人間なんだ、とナラバは制します。それはそうだとは思いますが、でも私たちは人間です。自分たちが滅びるのを黙って見ているなんてことはできません。もどかしい。
バランは、ダイの想いを聞き、ディーノと呼ぶのはやめて人間の名前、ダイと呼びます。そしてダイを倒すことを宣言します。
ダイは、剣を構えます。しかしアバンストラッシュはすでに効かないことがわかっています、しかもバランはアバンストラッシュの特性をもう見抜いているのです。
ダイは最強の必殺技を使うために、ドラゴンの力を懸命に引き出します!
そして放つは!!
ライデインストラーーーーーッシュ!!!!
しかし、バランはそれを剣で易々と受け止めます!ダイが力をコントロールできることに感嘆し、バランもまた剣を構えます。
ギガデインを唱え、その力のまま放ったのは……
ギガブレイク!!!
なんということでしょう……雷の呪文を操るのは勇者ただ一人であることを、ドラクエプレイヤーなら誰もが知っています。それをバランが使うのです。これはファンだからこそ味わうことのできる絶望。そして、バランがまぎれもなくダイの父親でありダイよりも強いことがわかってしまったのです。
そういえばドラクエ本編でのギガブレイクの初出はドラクエ8からですが、その主人公もまた竜の一族の血を引いているんですよね。スタッフの粋なはからいを感じます。
ギガブレイクを食らったダイは、そのまま気を失ってしまいます。
バランVSクロコダイン!
絶体絶命のピンチになったそのとき、現れたのは、クロコダインでした!!
いつでもピンチのときに現れてくれるクロコダイン!
しかし、バラン相手ともなれば、さすがのクロコダインも死を覚悟してしまいます。同じ軍団長と言えども、そこには圧倒的な力の差があるのでしょう。ポップとレオナも残って一緒に戦おうとしますが、バランには全く魔法が効きません。クロコダインは、バランとの一騎打ちに臨みます。
クロコダインが、そしてヒュンケルまでもが完全に人間の味方になっていることを、残念に思うバラン。
かつては、バーンやハドラーのために命を捨てていたクロコダイン。主のために命を捨てる、それが真の武人であり、今はその対象がダイに変わったのだ、と彼は言います。
ダイがいなければ、いつまでも魔道を、闇の中をさまよっていたかもしれない。そこに光を与えてくれたのがダイであり、ダイはクロコダインやヒュンケルにとっての太陽なのです。キルアにとっての太陽はゴンなんですけどね、今朝「連載再開」がトレンド入りしていましたね、再開しないんですけどね。
クロコダインの心を動かすほどのダイの輝き。バランは、一人の女性のことを思います。ソアラ、恐らく彼女こそが、ダイの母親なのでしょう。
バランは竜の紋章を発動し、完成されたドラゴンの力を発揮すると、ひとたびすさまじいオーラに包まれます。クロコダインが渾身の一撃を浴びせますが、なんとオーラにはばまれオノが砕け散ってしまいます。
そのままバランがクロコダインを一突きすると、あの巨体が思い切り吹っ飛んでしまいました。
そのオーラこそ、ドラゴニックオーラ!
困った。勝てない。
これは勝てない。
どうすれば。
というところで今回は終わってしまいました。
さて、前回はダイが自分の正体がわからず深刻に思い詰めていました。しかし竜の騎士でありバランの息子であるという自分の出自が明確にわかると、むしろ自分は人間の味方であり勇者なんだ!とはっきりと言い切っていましたね。
突然の出来事により、無理やりにでもそう思わないと自分を見失いそうだからという点は今はまだありそうですが、それでも前回の思い悩んでいた時よりはいいのかなと思います。
自分が何者であるかというのは、生まれで決まるのではなく、自分で決めるのだ、というのがよくわかる回でしたね。
バランとこのまま敵対し続けるのか、それとも親子として、少しでも分かり合うことができるのが、今後の展開が楽しみです。
(文・やなぎアキ)
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