ドラクエ2のころから定期的に作品に登場しているドラクエ重要アイテム界の重鎮、ラーの鏡。
真実の姿をうつし出すラーの鏡。時には相手にとってめちゃくちゃ脅威となるラーの鏡。
犬に変えられたものをもとの姿に戻したり、人間に化けている魔物の正体を暴いたり、幻惑を打ち破ったりと、その性能は折り紙つき。たまに重要アイテムから降格されることもあるが、ストーリーに大きく関わることがほとんどだ。
本来の姿をうつし出すラーの鏡……。
しかし、別に化けていたりしなければ至って普通の鏡である。通常通り、自分の姿がそのままうつるだけの鏡である。道具として使用すると、自分の姿がうつっていて使用者が安心する場面もある。
………………。
化粧は?
化粧も暴いたりしちゃう?
化粧というのはその技量によっては元の顔がわからないほどの変身を遂げることも可能である。
そうなったとき、やはりラーの鏡を使うとそこには、化粧をする前のすっぴん顔がうつっているのだろうか。
ラーの鏡がどれくらいの誤差を許してくれるのかわからないが(そもそも化粧を誤差というのがおかしいが)、見た目を大幅に変えることのできる化粧を暴いちゃうことがあってもおかしくない。ばっちり化粧をしているはずなのに、化粧直しをしようとしてラーの鏡を見たらすっぴんがうつっているって、だいぶビビりちらしそうだ。
こ、これは…………。
朝の身支度にラーの鏡を使ったら、全然身支度が終わらないのでは……?
化粧をしようとラーの鏡の前に座ったが最後、もう二度とその身支度が終わることはないのでは。
アイシャドウを引いても、無色透明なようになる。まつげをあげているはずなのに、さえない目元のままになってしまう。眉毛がいっこうに現れない!!
めちゃくちゃに化粧品を顔に塗りたくっているというのに、まったくもって顔が変わらない!
ずっと血色悪い!目が全然開いていない!シミが!シミがぁぁぁぁぁぁぁぁああああ!!!
あばばばばばばばばばばばばばばばばばば
もしかしたら「もうだめだ!遅刻だ!これ以上時間を使っていたらとんでもなく遅刻してしまう!なぜだかすっぴんのままだけど仕方ない!」となって急いで家を出ることもあるかもしれない。
そんなことになったら知り合いに会ったときに思い切りびっくりされるんだろうなぁ。
ファンデーション厚塗りアイラインひきまくり眉毛濃すぎ、鏡でのチェックもできていないから、ムラとかもすごいんだろうな。ムラが!ムラがぁぁぁぁぁぁぁあああああああ!!!
あばばばばばばばばばばばばばばばばばば
真実をうつし出す鏡なんて、実際には持つもんじゃないな。
(文・やなぎアキ)
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