年も明けまして早四日目。お正月はたくさんだらだらしたなぁ~。
ん?四日目?
あれ?三箇日終わってる?
ってことは?
出勤~~~~~???
そんなどろにんぎょうさんの1月4日をお届けします。
前回のどろにんぎょうさん
「はぁ〜行きたくねェ〜」
いきなり、割と大きなため息が聞こえてきました。
これは、もしかしなくても社畜どろにんぎょうさんのため息でしょう。
そうですねそうですね、ただでさえ月曜というものは気が重いものですが、年明けの仕事初めの日というものはなおさら気が重いものです。
思ってたよりもずっとテンション低い。
わかりますけどね、なんなら1月2日の朝あたりからテンション低くなったりしますもんね。おいおい明後日にはもう仕事だよってね。どろにんぎょうさんも私たちと同じなんですね。
引き続きどろにんぎょうさんの様子を観察しましょう。
「あぁ〜、ただでさえ仕事なんて嫌なのに、仕事始めなんてもっとやる気でないよ~。しかも曇天のせいですっごく寒いよ!」
社畜どろにんぎょうさん、仕事が嫌すぎて天気にすら文句をつけています。
たしかに仕事始めというのはなにもかもが嫌になりますね。電車が混んでいてもうんざりするし、空いていたら空いていたで「まだみんな休みなのかよ~」とうんざりします。
「せめてポカポカ陽気なら気持ちよく出社できるのに!あぁ〜晴れてたらなぁ……」
「冬は晴れても寒いんだよ!!!」
せっかく晴れたというのに結局落ち込むどろにんぎょうさん。冬の朝は晴れていると放射冷却によって逆に冷え込みが強くなりますからね、曇っていた方が暖かい場合もあります、どっちにしろ寒いですが。
仕事初めの日はすべてに文句をつけたくなるものです。さて、会社の最寄り駅に着いて、ダラダラと歩いていると……
ねこまどう部長が現れました!
偉い人です。実力もあるし権力もあるタイプの偉い人ですね。
「あけましておめでとうございます~!ねこまどう部長!」
すかさず、社畜どろにんぎょうは新年の挨拶をします。
どろにんぎょうさん、精いっぱいの笑顔。会社に着くまではせめて誰にも会いたくなかったというのに、とっさに出る笑顔。これが社畜の悲しい修正。
「おお!どろにんぎょう君か!あけましておめでとう!年末年始はどうだったかね!」
「特にこれといって何もしてないですね~、テレビを見てただけです、わははは」
「オイオイ、君ィ。正月くらい実家に帰ってやったらどうかね!わっはっは」
「あはは、今年はちょっと見送りましたぁ~。部長はご実家に行かれたんですか?」
「ああ、そうなんだよ。久しぶりに実家に帰ったらびっくりしたねぇ。なんと新しく猫を飼っていたんだ。私が魔道士だからか、猫は私を見て、とまどっていたねぇ」
「……?」
「ねこまどうだけに、ねこ、とまどう」
ねこまどう部長さん、完全にキメ顔です。
完全に笑いを取りにきてます。
でもこれ……なんというか……あの……
去年も言ってませんでした?
「…………!」
「……アッハッハッハッハ!アヒャヒャヒャヒャ!やめてくださいよ、部長!新年から笑わせないでくださいよォ!!!」
二回目のダジャレでもしっかりリアクションを取ってあげるどろにんぎょう。すでに仕事初め、始まっています。
「ねこまどうだけに、ねこ、とまどうって!アハハハハ!ヒィーッヒィーッ!だ、ダメだ、ツボっちゃいまして……ゲホッゲホッ」
「ダ、ダメです……ヒィー、笑いが止まりませんよ!アハハハハ!!」
「君、笑いすぎだ。周りから見られているぞ」
「スイマセン」
理不尽です。理不尽すぎます。新年早々社会の理不尽の風が冷たく吹き荒びます。
「まったく、恥ずかしいやつだ。おっとそうだ、これは私からのお土産だ。みんなに配っておいてくれないか、私は朝から会議があるのでな」
「承知いたしました」
ねこまどう部長、そのまま足早に立ち去っていきました。
思わずどろにんぎょうさん、疲れたとため息をつきそうになりますが、そこはぐっとこらえてなんとか持ちこたえます。成長しました。
ねこまどう部長から渡されたお土産を確認すると、なんと、マカダミアナッツチョコレート。
「リアクションしづれ~~~~~~~」
「部長の実家ハワイなんすか~w待ちかよ~~~~~」
「リモートワークしてぇ~~~」
そうして、今回もまたつうしん中に現れる3匹のスライムを眺めて現実逃避する社畜どろにんぎょう君でした。
頑張れ、社畜どろにんぎょう君!
今年は仕事初めからがっつり5日間平日だ!
(文・深々シン)
関連記事www.dq-free.com