前回までのあらすじ
無事ローラ姫をラダトーム城まで送り届けたモガマルは、お礼にローラ姫の愛をもらった。
さぁあとは竜王を倒すだけだ!
でも、これからどうしたらいいんだ?
前回
第五十六話 じじいの不満がすごいぞ!
お姫様を無事に助け出したし、あとは竜王を倒せばめでたくこのアレフガルドに平和が戻るんだな!
あと少しだ!頑張ろうなモガマル!
ああ、そうだったそうだった、竜王の城は魔の島にあるんだったな。
お城からすぐそこの位置にあるんだけど、波がすさまじくて普通の船ではわたることはできないんだよな、たしか。
そうだそうだ、魔の島に行くには虹のしずくが必要なんだった。よく覚えていたなモガマル。意外な記憶力ッ!
じゃあその虹のしずくってやつをちゃっちゃと手に入れちゃおうぜい。それがあれば竜王まではあと少しだ!
ハッ!たしかに。虹のしずくがどこにあるか皆目見当もつかない。そこに気づくとは、いつになく賢いぞモガマル。
いや、どうするかなぁこれは。
うわっ!?なんだ!?じじいがいきなり不満を漏らしながら本から飛び出てきたぞ!?
モガマルもびっくりしてるぞ!
ガイアスのじじいが出てくるのはいつも突然だが、今回はいつにもまして突然だな!?できれば毎回本の中から一声かけてほしい。「今から飛び出しますよ~」って言ってくれないと心臓に悪いぞ!
で、何が不満なんだよ。
なぁんだぁ?ローラ姫が城に帰ったのが気に食わないのかこのじじいは!
洞窟でしっかり会話できたんだからいいじゃないか!そもそもじじいがローラ姫と愛を深めるなんておこがましいぞ!本のくせに!本のくせに!
これはモガマルが正しい!さらわれたのを助けたら帰す!これが紳士というものだ!
まぁ、連れ帰ってくれますか?と聞く姫に対して「いいえ」と言い続けたのは他でもないモガマルなのだが……。
最終的には帰したからセーフだな!
わかったかじじい!帰してあげるのがベストなんだよ!
この期に及んでなんだ!洞窟で十分しゃべったろ!
大体、いつも急に現れるくらいには好き勝手本から出られるんだから、帰り道でも城でも話せばよかっただろ!
なんでモガマルがじじいのためにローラ姫と話す機会を作ってあげないといけないんだ!好きな男の子と話したい友達のためにおせっかいをやくボス的存在の中学生女子か!その好きな男の子とボス的存在の中学生女子がくっついたらさぞかし気まずいだろうなぁ!何の話をしているんだ。
そうだそうだ!めんどくせージジイだ!
見ろモガマルの顔を!怒っているわけでもなく、完全にあきれているじゃないか!
ほらほら、おじいちゃんはさっさと本の中に戻ることですな!
次回予告
ガイアスがローラ姫と話したいと駄々をこね始め、先に進むことができないモガマル一行。
困ったじいさんだと思ってると、なんとローラ姫からもらったペンダントが光出し?
次回、「こ、こんなところからローラ姫が!」!
モガいてばかりじゃ、冒険王にはなれないぜ!
(文・やなぎアキ)
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