前回までのあらすじ
洞窟でドラゴンを倒した先に待っていたのはラダトームのローラ姫だった!
想像通りの美貌に歓喜するモガマル一行だったが、なぜか城に連れ帰ってほしいローラ姫の要望は突っぱねる。
いい加減話を先に進めるぞ、モガマル。
前回
第五十四話 ローラ姫を連れて帰るぞ!
いいかい、姫! 人にものを頼むときは、その人がいかにも「聞いてあげた~い、叶えてあげた~い」と思うような言い方をしないとダメなんだ!したてに出るんだよ!
はい、じゃあそれを踏まえたうえでもう一度!
話を聞いてくれなぁい!だからどうしてそう、当然連れて帰ってくれますよね?スタンスでいるの?どうしてそう強気なの?
生まれたときからお姫様やっているともう他のやり方をすることができない体になっちゃうの?
その返しも、まるでこっちが悪いやつみたいじゃないか!
悪いやつか!
でも姫がちゃんとお願いしてくれるまで絶対城につれて帰らないぞ!
~数時間後~
いや、もう、ほんと、許しくてださい。姫のやり方を変えようとした我々が悪かったです。
連れ帰ります。ごめんなさい。
え?もしかして、これ、モガマルに惚れちゃった?数時間に及ぶ「いいえ」合戦を経て、謎の愛、芽生えちゃった?あれだけ「いいえ」って言っていた相手に対して「ぽっ」とする要素、ある?いやたしかにモガマルはいい男だけど、さすがにその流れはどうなの?
モガマル本人は気づいていないみたいだしいいか。
いやぁドラゴンを倒して数時間、ようやくラダトームに戻れるなぁ。連れ帰る帰らないの問答をしながら歩きだしていたらとっくにラダトームについていたんじゃないだろうか。お姫様だって自分で歩くことくらいできるだろうし。
よぉし、ラダトームに帰ってきたぞぉ。
大臣ーーーー!なんだか久しぶりだなぁ!いきなり褒められちゃったよぉ。伸ばし棒を三つも並べるなんて、よほど驚いているんだろうなぁ。
すばらしき勇者よ!なんて言葉、もはやエンディングでしか言わないでしょ。
王様……やっぱり姫のこと心配だったんだな。アリアハンの王様に比べてやせ細っているのも、きっとそういった心労のせいだったんだろうな。
はっ!これはもしや、何かしらのご褒美を期待してもいいのでは?だってお姫様を助けたんですぜ?きっと豪勢なご褒美が!
とか言ってると、またルビス様から怒りのお仕置きが来そうだからやめておこう……。
次回予告
無事ローラ姫を助け出したモガマル。
しかしそれで終わりではない!竜王という巨悪がまだ残っている!ゆっくりしている暇はないのだ!
さぁ、再びラダトームから旅立たねば!
次回、「ローラ姫の愛、だぞ!」!
モガいてばかりじゃ、冒険王にはなれないぜ!
(文・やなぎアキ)
次回
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