ドラクエ11初見プレイ時は様々なことに驚きました。
美麗なグラフィック、カジノの新要素、あの衝撃のストーリー展開。
そして私が心底驚いたのは、あれでした。
そう、最後の砦でグレイグが仲間になった時です。
ええ!?グレイグ仲間になるの!?あのグレイグが!?
と驚いた後に、
むしろなんで自分気づかなかったの!?あれだけ布石があって、なんならちょこちょこ「おかしいな?」って思ってたくせに、なんで気づかなかったの!?
と己の鈍感さに驚きました。
グレイグは発売前のパーティーメンバー紹介にはおらず、あくまでも一登場キャラクターでしかありませんでした。勇者・カミュ・ベロニカ・セーニャ・シルビア・マルティナ・ロウだけがパーティーメンバーという扱いだったのです。
しかし、グレイグ仲間入りの布石はドラクエ11発売前からありましたし、それにもちゃんと気づいていたにも関わらず、いざグレイグが仲間になるまでなぜか気づかなかったのです。竹を切れないなまくら刀くらい鈍い。
そう、あれはキャラクター発表の際
ドラクエ11発売前、小出しにされる新情報に毎度小躍りをする勢いだった日々を過ごしていました。
やはり一番心躍る情報と言えばキャラクターデザインでしょう。
初めてドラクエ11の仲間たちにお目にかかった時は色々と思いを巡らせました。こんなちっちゃい女の子と旅をするのか、この長身の男性はめちゃくちゃハンサムだな、この老人はトルネコさん的な商人なのかな?などなどなど。
そしてふと疑問に思いました。
ん?今回は7人パーティーなの?
ドラクエといえばほとんどの場合パーティー編成は4人。さらに天空シリーズの馬車の登場により最大8人まで(例外あり)一緒に旅をすることができるので、なんとなくドラクエと言えば8人パーティーかなという気持ちがありました。実際は8人パーティーじゃないことがほとんどですが、あの導かれし者たちが勇者含めて8人なのでそのイメージが強かったのでしょう。
なので、7人?1人足りなくないか?と思ったのです。
さらには、発表されたキャラクターデザインから一つの違和感が。
戦士系のキャラクター、もしかしていない?
デザインからして、盗賊・僧侶・魔法使い・武闘家・旅芸人・商人(ロウはずっと商人だと思っていた)。パワーファイターがいないぞ?
これは大きな違和感でした。もしかしたらこの旅芸人や商人がパワー系なのかもしれない、パワー系は武闘家だけで十分だろということかもしれない。そう思ったりもしましたが、それにしたってやはりガタイのいい戦士系がいないのはおかしいです。
多分勘のいいひとはここで、もう一人仲間が増えるな、と気づいたことでしょう。私は鈍いので「変だな~おかしいな~」と思いながらスルーしました。
ちょっと改心しそうなグレイグ
と、いう発売前の違和感は、実際にプレイを始めるとすぐさまなくなりました。そりゃそうです、そういったことを考える暇がないほどに夢中になりましたから。
そうして旅をしていると、勇者をしつこく付け狙うデルカダールの将軍グレイグの様子がマルティナのパーティー加入あたりからおかしいな?ということに気づきます。誰もが気づくと思います。
さらにはクレイモランでのフンババとの一戦のときにグレイグが自身の任務に疑問を持ち始め、少しずつ勇者との関係に変化が訪れます。
私は
グレイグはきっと何も知らずに王様の命令に従っているだけなんだ。これはグレイグはいずれ自分の過ちに気づいて改心するんだろうな。この人もまた犠牲者なんだ……。
と思いました。
はい、勘のいいひとなら、この人がもしかして仲間になる展開あるんじゃない?と思ったことでしょう。
残念ながら私は鈍いので、グレイグと仲直りできる日が来るといいなぁと考えていました。
唐突に手に入れるオノレシピ
場面変わって世界崩壊後。
ここでいったんNPCキャラクターとしてグレイグと共に戦うことになります。
いい加減ここで「これ、デルカダール奪還したらグレイグ仲間になるんじゃ!?」と思ってもよかったのですが、恐ろしいほど鈍い私は「これでようやくグレイグと仲直りできるかもしれないなぁ」と考えていました。いや、お前が求めていた戦士系キャラ、横にいるのにまだそんなこと考えているのかよ、と今なら思います。
そしてグレイグと共にデルカダール城を探索しているとレシピを見つけます。そこにはなんと、
キングアックス
のレシピがあったのです。
唐突なオノ。
今まで片りんも見せなかったオノ。
え?誰が装備すんの?と言わざるを得ないほどのオノ。
さすがにここで
オノとかいう未知の武器が今出てくるってことは新たな仲間が増えるという兆し!そしてオノとかいうパワー系まっしぐらの武器を装備できるであろう既存キャラと言えばぁああああああ、んんんんんんグレイグッッッ!!!!!
となるべきです。
が、私は悲しくなるほどに鈍かったので「オノなんていまさらなんなんだろう?」と思っていました。
アホなの?なんでこいつ思考停止しているの?発売前のあの考察なんだったの?
そしてあのなじみのBGMと共にめでたくグレイグが仲間になった時にようやく
ええええええええええ!?!?!?!おまっ、仲間になるの!?とんでもないサプライズ~~~~~。一人きりだと思っていたからこの上ないほど頼りがい~~~~。敵だと思っていた人が仲間になるとか~~~神展開かよ~~~~~~。
と狂喜乱舞していました。
発売前から違和感を感じていたくせに、直前までまったく気づかなかったその謎の鈍さのおかげでグレイグの仲間入りを最大限喜ぶことができたので、己の鈍さに感謝しました。
グレイグ、仲間になってくれてありがとな!
※画像はSwitch版11Sのものです。
(文・やなぎアキ)
関連記事