前回までのあらすじ
ローラ姫を救い出し、竜王から光の玉を取り返す!
そう決意したモガマル一行は、すぐさま冒険に出発する!
いよいよ勇者モガマルの第二の冒険が始まる!
前回
第四十九話 あれが竜王の城だぞ!
よーし!
じゃあちゃっちゃとローラ姫を助けて、竜王をぶっ倒して、光の玉を取り返してアレフガルドに平和を取り戻すぞ!
なぁに、ゾーマを倒した(倒したのは光の玉だけど)ロトの勇者モガマルにかかればすぐだすぐ!
たしかに!!
目の付け所が鋭いぞモガマル。オレたちが誰も気づかなかったその事実に気づくとは。
あ、でも待てよ……?
モガマル!あそこだあそこ!
あそこを見てくれ!
そうだ!あれだ!
あれがきっとそうなんだ!!!
そう!どっからどう見ても邪悪な城があるんだ!存在感抜群の邪悪な城が!
というかこれ、城から出た瞬間にはもう目に入るくらいには存在感と威圧感があるんだけど、なんでモガマルはまったく気が付かなったんだ?
あの邪悪さが視界に入らないのはいくらなんでもおかしいだろう。いや、オレも気づいたのはさっきだけど、オレはいいのよ、スライムだから(?)
うわっ、出た。勇者追憶アトラクションの最高責任者兼ナビゲーターのルビスさま。今回もばっちりサポートしてくれるみたいだ。
そうか、あれが竜王の城かぁ。やっぱり竜王は邪悪なんだなぁ。
その目の前の城が、言われるまで目に入ってなかったんですけどね、モガマルさんは。でも戦ったらバカつえーからいいんだ、モガマルは!
モガマルの言う通り、海を渡ればすぐだ!泳ぐのは無理かもしれないけど、船があれば十分渡れる距離だぞ!
なぁんだ、ローラ姫はともかく、竜王はすぐ倒せそうだな。戦うことさえできればモガマルが負けるわけないからな。
なんだってー!
そうなのかぁ。ルビスさまが教えてくれなかったらうっかり船で渡るか、下手したら泳いで渡るところだったよ。さすが安心安全の勇者追憶アトラクション、ちゃんとルビスさまのサポートがあるから間違った道には進まずに済むな!
そーだそーだ!竜王を倒せないのは困る!
ここはローラ姫だけはなんとか助け出して、光の玉は諦めてもらう線でいくしかないかな?目的の半分は達成したもんだし、許されるかな?
許されないんだなきっと。
そうか、虹のしずくがあれば竜王の城に行けるんだな!
その虹のしずくは竜王に奪われてないよな?竜王の城に行くためには虹のしずくが必要だけど、虹のしずくは竜王の城にあるみたいな、ロックがかかった状態にはなってないよな?
ルビス様のアトラクションだし、そんなことはさすがにないと思いたい。
そうだな!モガマルの言う通り、とりあえずは前向きに情報を集めてみることにしよう!
よし、じゃあ近くの町と言えば、ガライってとこかな?え?なに?リムルダール?ちょっとそこ遠そうじゃない~~~?
次回予告
近くの町と言っていたのにいきなりリムルダールに向かうモガマル一行。
リムルダールで女性に話しかけると、なにやら彼氏が待ち合わせの場所に現れずイライラのようで……?
次回、「すれ違いカップル、ナナとロッコだぞ!」!
モガいてばかりじゃ、冒険王にはなれないぜ!
(文・やなぎアキ)
次回
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