前回までのあらすじ
ラダトーム王から光の玉を取り戻すよう命じられたモガマルは、旅の資金として120Gをもらった。
額についてつい文句をつけてしまうと、なんとルビスさまからの制裁が!
改めて勇者としてのふるまいを学ぶモガマルだった。
前回
第四十七話 お姫様がいるのか!?
さて、じゃあ軍資金ももらったことだし、さっそくりゅうおうをぶっ飛ばしに行こうぜ、モガマル!
なんていったってこちとら勇者ロトの称号をもらったものだからな!
ん?どうしたモガマル?何か気になるのか?
お、本当だ。大臣が随分と肩を落としているようだぞ。
人の悲しそうな顔を見て「ニヤリ」とするモガマル、本当に大物だなぁ。憎めない。
追い打ちのにっこり。
お金を落としたという発想、すごいな。王様から120Gもらった後にこのセリフ言うの、もはやちょっと嫌味だろ。さすが我らがモガマルだぜ、ルビスさまにお仕置きをされてもなお一国の王に小言を言う。そのメンタル、強すぎる。
何だ急に。突然の自分語りならぬ、突然の姫語り。
つまりローラっていうお姫様がいるわけなんだな。
ええ!さらわれたのか!
しかも半年も前に??そ、それって、まだ無事かとか、正直わからなくないっすか?
ちゃんと捜索したほうがいい!!王様はちゃんと捜索隊を出しているんだろうな?
何も言ってないんかーい。
沈黙は金なりとは言うけど、この場合はうまのふんだろがい。沈黙は糞。
な、なるほど、何も言わないけど、心の中では苦しいのか。
ならもっと必死こいて探せばいいのに。それとも半年前には必死に探していたんだけど、みんな魔物にやられちゃったりしてなすすべなしなのか?だとすると、思ったよりもアレフガルドはまずい状況みたいだな。
なるほど!
ローラ姫を助ければいいんだな!ローラ姫を助けて、光の玉をりゅうおうから奪い返せばいいんだ!
当然助け出すよな!モガマル!
そうだそうだ!って、え?どうしたんだモガマル。何か腑に落ちないことでもあるのか?
混乱しちゃってるよ。
モガマルは誰よりも強くて頼りになる男なんだが、いかんせんマルチタスクが苦手なんだ。
いいかモガマル、そういうときはな重要度と優先度で軸を作って、タスクを振り分けていくんだよ。
光の玉を奪い返すのは、最重要で最優先だ。これがないとそもそも平和が戻らないからな。で、ローラ姫を助けるのは、最重要でもないし、最優先でもないんだ。
だからローラ姫は一旦後回しだ!
ん?王様の方からものすごい視線を感じるぞ……。こ、これはぁ、ローラ姫が最重要で最優先、かな??てへっ。
次回予告
ローラ姫を助けるのと光の玉を取り返すの、どっちを優先すべきだ!?とモガマルが混乱していると、ガイアスが現れる。
亀の甲より年の功、ガイアスの意見はいかに?
次回、「じじいもお姫様に興味津々だぞ!」!
モガいてばかりじゃ、冒険王にはなれないぜ!
(文・やなぎアキ)
次回
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