ヒーローズ2の主人公の一人、ラゼルは直状タイプの熱血漢。
頭で考えるよりも先に体が動いてしまうタイプで、同郷のツェザールとはよくつまらないことで喧嘩し、同じく同郷のテレシアがいつも仲裁に入っている。
そんな思い立ったら即行動のラゼルの口癖は
じわじわたぎってきたぜー!!
恐らく、これから行うバトルだとか作戦だとかについて闘争心が身体の奥底から湧き上がってきたということを伝えたいという、思ったら言葉にするぜというラゼルの性格ゆえの口癖だと思うが……。
ときたま、
じわじわなんだ……と思ったりする。
うっかり暴走しがちな性格をしているわりには、
そこはじわじわなんだ……と思ったりする。
一気にたぎってきたぜー!じゃないんだ。ラゼルの性格だったら一気にたぎってもよさそうなのに。じわじわたぎってきたぜー!なんだ。
そもそもたぎるってなんだ。
たぎ・る【×滾る】 の解説
[動ラ五(四)]1 水がさかまいて激しく流れる。「川瀬が―・る」
2 煮えたつ。「湯が―・る」
3 激する気持ちが盛んにわきおこる。わきあがる。「青春の血潮が―・る」「―・る闘志」
激する気持ちが盛んにわきおこるようだ。
ラゼルの性格を考えるとやはり一気にたぎってもよさそうだ。一気に激っているように見える。
たしかに口癖としてのインパクトは
じわじわたぎってきたぜー!
には十分ある。こうしてわざわざじわじわたぎってきたぜー!について考えてしまうほどにインパクトはある。
一気にたぎってきたぜー!
だとさすがにじわじわたぎってきたぜー!には勝てないかもしれない。いやでもじわじわはやっぱりしてないと思う。一気にたぎってきたぜ、もそれはそれで充分インパクトある口癖になりそうだし。
それとも意外にもラゼルは一気にたぎるタイプではないのか?(終盤にもなるというまでもなく勝手にたぎってたりするが)
そもそもじわじわとはなんだ?
じわ‐じわ の解説
[副]
1 物事がゆっくりと確実に進行するさま。「借金がじわじわ(と)増える」2 液体が少しずつしみ込むさま。また、にじみ出るさま。「汗がじわじわ(と)にじみ出る」「汚染がじわじわ(と)広がる」
[名]「じわ」に同じ。
ゆっくりと確実に進行するさまのようだ。
ゆっくりと確実に激する気持ちが盛んにわきおこっているようだ。
絶対ゆっくりじゃない。
ラゼルのたぎり方、絶対ゆっくりじゃない。
たぎりゲージがラゼルの横にあったら、ものすごい勢いでゲージがMAXになっていると思う。
ラゼルがじわじわたぎってきたぜー!と言っているときに、その横のゲージが本当にゆっくりとたまっていっているとしたら違和感がすごい。お前そんな正確なのに、ゲージたまるのめっちゃじわじわだな!ってなりそう。いや、たしかにじわじわって言っていたけど、本当にじわじわだと思わなかったわ!ってなりそう。じわじわたぎってきていると言うには、テンションがおかしい。静かに言うならまだしも。
本当に、ラゼルがじわじわたぎってきたぜー!というたびに毎回、じわじわなんだ……とこっちがじわじわしている。何かがじわじわしている。
大体ラゼルがそれを言うときって、元気よく大声なわけで、十分たぎりきっているはずなのにじわじわ。この何とも言えないアンバランスさ。その元気よく大声を出すという原動力はすでに十分に激する気持ちが沸き起こりまくっているゆえじゃないのか。
なのにじわじわたぎっているとラゼルは言う。まだまだたぎる余力を残しているのか……。こちらからすると速攻でたぎっているようにみえるが、ラゼルにとってはあれがじわじわなのか。時間の感覚がラゼルと私で全く違うのか。
だめだ、わからない。じわじわたぎってきたぜー!について考えているうちに、じわじわと私の脳内が混乱してきた。
もはや、ラゼルがなんとなく語感がいいからじわじわをチョイスしただけなんじゃないかなと思えてくる。じわじわってなんかいい感じの語感だなって。なんかじわじわ来るなって。もうそれでいい気がしてきた。
うおおおおおお、じわじわたぎってきたぜー!
(文・鎖骨戦士ヤマネ)
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