今日は社畜どろにんぎょうの1日をご紹介していこうと思います。どうぞお付き合いください。
「はぁ〜行きたくねェ〜」
いきなり、割と大きなため息が聞こえてきました。
これは、もしかしなくても社畜どろにんぎょうさんのため息でしょう。
もしかして今日はモチベーションの低い日なのでしょうか?
めちゃくちゃテンション低い。
こんなのってあります?
どうしてこんなにテンションが低いんでしょうか?
「あぁ〜、ただでさえイヤな会議があるのに、こんな曇天じゃやってらんないよ!」
社畜どろにんぎょうさん、どうやらこのくもり空がご不満の様子。
曇りだと確かにテンション下がりますよね〜。
「晴れたら楽しく出社できるのに!あぁ〜晴れてたらなぁ……」
「晴れちゃったよ!!!」
何故だか余計にがっかりする社畜どろにんぎょうさん。晴れたんだから意気揚々と出社できないんでしょうか?天気に文句をつけていただけでしょうか?
文句を言いつつ最寄り駅に着いて、ダラダラと歩いていると……
ねこまどう部長が現れました!
偉い人です。実力もあるし権力もあるタイプの偉い人ですね。
「おはようございます〜!ねこまどう部長!」
すかさず、社畜どろにんぎょうは挨拶します。
どろにんぎょうという種族にも表情ってあるんですね。多分これが全力の笑顔なのでしょう。
「おお!どろにんぎょう君か!いきなり声かけられたからびっくりしたよ!」
「す、すみません!ついねこまどう部長をお見かけしたので嬉しくなってしまって……!」
「オイオイ、困るよ君ィ。わたしにはそっちの趣味はないんだから!わっはっは」
「あはは、部長〜!そんなこと言わないでくださいよ!私は身も心も部長のものですよ!アハハ!アハハハハ!」
「どろにんぎょう君、さてはそっちの趣味があるのかぁ〜?わたし、とまどう」
「……?」
「ねこまどうだけに、ねこ、とまどう」
ねこまどう部長さん、完全にキメ顔です。
完全に笑いを取りにきてます。
でもこれ……なんというか……親父ギャグというか……
親父ギャグの中でも低いレベルというか……
「…………!」
「……アッハッハッハッハ!アヒャヒャヒャヒャ!やめてくださいよ、部長!朝から笑わせないでくださいよォ!!!」
「ねこまどうだけに、ねこ、とまどうって!アハハハハ!ヒィーッヒィーッ!だ、ダメだ、ツボっちゃいまして……ゲホッゲホッ」
「あはははは、どろにんぎょう君、笑い過ぎだよ!みんなが見てるじゃないか!わっはっは」
「アハハ……ゲホゲホ。部長、もう一回、もう一回だけ言ってくださいよ!」
「2回も言ってもつまらんだろう!」
「そんなことない!そんなことないですって!もう一回聞きたいな〜!私、もう一回聞きたいなァ〜!」
「そんな無茶振りされても……わたし、とまどうよ。おっと、つい言ってしまったな」
「だひゃひゃひゃひゃ〜!最高です!部長!もう今日はこれで頑張れそうですよ!ありがとうございます!アハハハハ!」
ねこまどう部長、ご満悦です。「そうかな?」と言いながら、にこにこ、にこにこ。
そのまま満足そうに立ち去りました。
ねこまどう部長が見えなくなったのを確認して、社畜どろにんぎょう君、ため息。
「……つかれたぁ〜」
「……つかれたぁ〜」
「……つかれたぁ〜」
そうして、つうしん中に現れる3匹のスライムを眺めて現実逃避する社畜どろにんぎょう君でした。
頑張れ、社畜どろにんぎょう君!
君のイヤな会議はまだまだこれからだ!
(文・深々シン)
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